社内にナルシストがいる管理職必読 ビジネスでナルシストはこう使え!?

ナルシストと聞いて、どんな印象を持ちますか?

「なんとなく面倒くさそう」「長く一緒に居ると疲れる」などなど。どうもマイナスのイメージが強いかもしれません。一方でクリエイティブな印象を持つ人も。

そんなナルシストについて、心理学的な視点で迫ってみました。

  1. ナルシストはクリエイティブな才能がある!?
  2. グループディスカッションで活かしたいナルシストの才能
  3. さて、どうやってナルシストを見つける?
  4. ナルシストが陥りやすい“ワナ”とは

ナルシストはクリエイティブな才能がある!?

『広辞苑』でナルシストを引くと、「自己陶酔する人。うぬぼれや」と書かれています。語源はギリシャ神話。水に映った自分の美しさに心奪われ、これを抱こうとして水に落ちて死んだ少年ナルキッソスに由来します。

ギリシャ神話の話通りの人物なら相当に面倒なタイプですが、仕事仲間としては、それなりに評価されているケースがあるかもしれません。巷でよく聞くのは、クリエイターにナルシストが多いこと。

米国のコーネル大学准教授であるゴンガロ氏は、ナルシスト傾向を持つ人と持たない人に「発想のクリエイティブさ」を比較する実験までしています。

わざわざ実験にしたほどなので、米国でもナルシストはクリエイティブだと感じる人が多いのでしょう。しかし結果は、相関関係いっさいなし! 「ナルシストだけどクリエイターだから仕方ないな」と同僚を許してきた人たちにとっては、ちょっと悲しいお知らせになったかもしれません。

ただし面白いことに、映画の原案についてプレゼンをするという実験では、ナルシストの方がクリエイティブだったという結果が報告されています。しかもプレゼンの「情熱さ」と「エネルギッシュさ」が、ナルシストの人達に強かったのだそうです。

どうやらナルシストがクリエイティビリティーを発揮するのは、他人へのプレゼンの現場のようです。自分が格好良く見えるよう情熱的に訴える姿が、プラスに評価されるといったことかもしれません。少なくとも自身の格好よさを、アピールする特性はプレゼンにはプラスに働くみようなのです。

ここ一番のプレゼンは、ナルシストの社員に頼むと、勝ち抜けるかもしれませんよ!?

グループディスカッションで活かしたいナルシストの才能

ゴンガロ氏は、きっとナルシストに並々ならぬ関心を持っていたのでしょう。さらに驚くべき実験を行っています。

グループディスカッションの達成度と、ナルシストの度合いを比べてみたのです。実験結果はナルシスト傾向が強すぎても、弱すぎてもダメ。最も達成度が高かったのは、ちょうど中間程度だったそうです。

ナルシストの人達は、より積極的に発言する傾向があるため、グループに居ることでディスカッションを引っ張ってくれますが、多すぎると収集がつかない結果に陥ってしまうようです。

つまり多くの人が沈黙しがちな会議には、ナルシストを入れるのが効果的なのです。グループごとに討議をする場合などは、各グループに適切な数(?)のナルシストを配置すればいいのかもしれません。

問題は会社などの組織に、それだけのナルシストがいるのかどうかとう点かもしれませんが……。

さて、どうやってナルシストを見つける?

さて、ビジネスにおけるナルシストの活用の仕方(?)を説明したところですが、もう一つ大きな問題が残っていることに気づくでしょうか?

それはナルシストをどうやって見つけるかです。鏡に映る自分の姿を目で追っている人?髪の毛を良く触っている人?ナルシストらしい動作は比較的思い描きやすいものですが、その基準でナルシストを見極められるのかは謎です。

そんなときに活用したいのが、米国インディアナ大学、サラ・コンラス准教授の開発したナルシストの判別方法です。

やり方はいたって簡単。ナルシストだと思われる人に、「あなたはナルシストか?」と質問し、その度合いを本人に答えさせるというものです。なんでもナルシストは自分がナルシストだと自覚しているので、素直に答えてくれるらしいのです。

こうした質問で「自分がナルシストだ」と答えられるのは、当人は、ナルシスト的な行動にそれほど引け目を感じていないからでしょう。

それならば、ナルシストが持つ能力をめいっぱいビジネスでも発揮してもらい、業績をみんなで分かち合いたいものです。

ナルシストが陥りやすい“ワナ”とは

ここまではビジネスにおけるナルシストのプラス面について解説してきました。

しかし光があれば陰があるのも当然。

ビジネスの現場でナルシストが引き起こしがちな問題点についても書いておきましょう。

米国のデンバー大学の研究によれば、ナルシストのヘッジファンドマネジャーは、年間の取り扱い額が1%低い傾向にあるとのこと。トップクラスとなれば、自らの報酬ですら10億ドルを超えるので、取り扱い額の1%は看過できる額でもないでしょう。

その問題の要因は、過信によって重要な場面で判断を誤りがちだからとのこと。

優秀ではあるけれど、自らの考えに固執して、ビジネスチャンスを逃してしまいがちな人だという結果が、10年にも及ぶ研究結果から導きだされているのです。これは覚えておいてもよいのではないでしょうか。

自分がナルシストだと思うなら、自らの判断を過信し過ぎないこと。上司がナルシストなら(上司に「ナルシストですか?」と質問し「そうです」と答えたら!)、自信満々の判断についても、少し注意してみましょう。1%程度売り上げを落とす可能性があるかもしれないタイプだと、頭の片隅に置いてよいかもしれません。

参考:『脳がシビれる心理学』(妹尾武治 著 実業之日本社)

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