人と一緒に居たくなる気持ちが一気に高まるのは○○!心理実験が教える「親和行動」のポイントとは

「吊り橋効果」という言葉を知っているでしょうか? 心拍数が高いときに男女が出会うと恋に落ちやすいという理論です。じつは心拍数が上がらなくても、不安や恐怖にさいなまれたときには他人と一緒に居たくなるのを知っていますか?

  1. 電気実験の予告で不安にさせて……
  2. 一緒に居たい人が30%も増えた
  3. 人と一緒にいれば不安も軽減される
  4. もしかしたら長子と一人っ子には効果が高いかも

電気実験の予告で不安にさせて……

恋愛に使える心理実験は、「吊り橋効果」以外にもけっこうあります。今回、紹介したいのが、米国の心理学者シャクターの「親和欲求と不安」に関する実験です。

この実験の参加者は、は「実験に参加すれば、最終試験の採点を考慮する」という条件で集められた女子大学生。知らない人同士になるように意図的に組み合わされた5~6人のグループは、強い不安を与えられるグループと、弱い不安を与えられるグループの2種類に分かれます。

強い不安グループには、実験内容が電気ショックの効果に関するもので、電気ショックを受けてもらって生理的反応を測定するものだと説明します。そして電気ショックのパワーについて、「かなり不快なもので苦痛を伴います」と説明するのです。

念の入ったことに、シャクターは、それらしい電気ショックを与える装置も女子学生に見せたそうです。

一方、弱い不安グループには、「多少ビリッとするぐらいのもので、苦痛をともなうようなものではありません」と説明しました。

その後、「実験の準備に10分程度かかるので待合室でお待ち下さい」と案内し、みんなと一緒に居たいのか、一人になれる待合室に行きたいのかをたずねたのです。

一緒に居たい人が30%も増えた

結果、強い不安グループは、62.5%の人が他の人と一緒に待ちたいと答えたのです。一方、弱い不安グループは、33.0%でした。30%以上も差が出たですから、この実験で不安が一緒に居たいという気持ちを強くさせることが証明されたのです。

ちなみに、不安の強弱で人数に大きな差が出たのは、「(一人部屋でも一緒でも)どちらでもよい」という回答でした。弱い恐怖が60.0%もあったのに、強い恐怖は28.1%。やはり30%以上の差が出たのです。

人と一緒にいれば不安も軽減される

この実験で測られたのは、正確には恋愛感情ではありません。専門用語では「親和欲求」と呼ばれるものです。米国の心理学者ヘンリー・マレーは親和欲求を次のように定義しています。

「自分の味方になる人、すなわち自分に似ていたり、自分を好いてくれる人に近づき、喜んで協力したり、愛情を交換すること。エネルギーが充当された対象を喜ばし、その愛情をうること。友達に執着し、忠誠であること」

また、この欲求の特徴づける感情・情緒は、「信頼、善意、愛着と愛、同情的感情移入」だそうです。

この親和欲求が不安や恐怖で増大するというのです。

確かに、怖い思いをしているときは、誰かと一緒に居たくなるものですよね。

また、人と一緒に居ることで、「直接的な不安の軽減につながること」や「自分の置かれた状況を明らかにする上での手がかり与える」ことにもなることも、心理学者によって報告されています。

もしかしたら長子と一人っ子には効果が高いかも

さて、異論もあってあまり話題にのぼらないのですが、シャクターの実験は、一人っ子と長子に強く出たという実験結果も報告されています。

つまり不安なときに、誰かと一緒に居たいとより考えるのは、実験では長女か一人っ子だったというわけです。追試実験では、必ずしもシャクターの報告通りの結果は出ていなかったのですが、もしかするとある程度の効果は期待できるかもしれません。

じつはこの実験の応用で、最も難しいのが、仲良くなりたい人が実際に不安を感じるシチュエーションでしょう。

肝試しなどの前に一緒の時間を過ごすといったところが、一番適当かもしれません。ただ肝試しに不安を感じないでワクワクされると、あまり効果は期待できないかも。

むしろ不安そうな気配を察して、話を聴いてあげることができれば、お互いの距離感を一気に詰めることができそうです。あとはしっかり話を聴ける技術があるかどうかが重要でしょう。

じつはこのページを運営している一般社団法人日本産業カウンセラー協会は、傾聴技術を教えることができる団体でもあります。

気になったは、ぜひこちらをご覧ください。

 

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です