フット・イン・ザ・ドアのテクニック効果をしっかり活用するために気を付けたい3つのポイント

「フット・イン・ザ・ドア」という営業テクニックを知っていますか? かなり有名な営業テクニックですが、元になる実験を調べると、意外に知られていない重要な事実がありました。一般的によく知られている「小さな頼み事をする」というだけでは、イマイチなんです!

いろいろ比較していた心理実験

「フット・イン・ザ・ドア」とは、一般的に小さな頼みごとを繰り返すと、大きな頼みごとが断りにくくなる営業テクニックとして知られています。

確かに「フット・イン・ザ・ドア」の大枠は、上記の内容です。しかし実験の詳細を調べると、もっと多くのことが明らかになっているのです。せっかく「フット・イン・ザ・ドア」のテクニックを知っているのに、その一部だけを活用するのはもったいない! その全体像をしっかりと把握しましょう。

まず、この心理実験を行ったのは、フリードマンとフレイジャーという2人の心理学者でした。そして2つの実験によって、効果が確かめられているのです。

ポイント① 親しくなるだけはダメ

この実験では、最初に電話でせっけんに関するアンケート調査に答えてもらい、2回目には2時間の予定で5~6人の男性調査員が家庭訪問して使用している品物を調査することを依頼するものでした。

結果、1回目のアンケート調査に協力しくれた人の過半数は、2回目の調査も受け入れましたが、アンケート調査に答えてもらうことなく、最初から大掛かりな調査を依頼した場合は4分の1しかOKしなかったのです。

さて、本題。

この実験では1回目の電話で親しくなった人だけに、2回目の大掛かりな調査をお願いしています。結果、最初から大掛かりなアンケート申し込んだケースと、承諾の割合はほぼ変わらなかったのです。

とにかく顔を出しておくことで、営業成績が上がるケースもありますが、頼み事をきいてもらうほどは効果がないというわけです。

ポイント② 承諾だけではダメ

上記の実験では、1回目のせっけんのアンケート調査で承諾してもらったのに実際にアンケート調査をしなかった場合との比較もしています。つまりアンケートを承諾したのに実施しなかったグループと実施したグループを作ったということです。

結果、アンケート調査を承諾したのに実施しなかったグループが2回目の実験で大規模な調査(2時間の予定で5~6人の男性調査員が家庭訪問する調査)を承諾した割合は、初回から大掛かりな調査を依頼されて承諾したグループの割合の差は10%程度しかなかったのです。

ところが実際にアンケートを実施した場合、初回から大掛かりな調査を依頼されて承諾したグループの割合の差は20%以上もあったのです。つまり承諾を得ただけでは効果は薄く、しっかり実行してもらうことが大切だということです。

③依頼の種類をそろえる

もう一つの実験では、「安全運転」と書かれた大きな看板を、自宅正面の芝生に立ててもらうことを、「大きな頼み事」として設定しました。そこで小さな頼み事として、1つのグループには「カリフォルニアの美化」と書かれたシールを窓か車に貼るように依頼。もう1つのグループは、「安全運転」と書かれたシールを張るようにお願いしました。

その後、2つのグループでシールを貼ってくれた人に、大きな「安全運転」と書かれた看板を芝生に立てるようにお願いしました。

そして別のグループには、最初から大きな看板を立てるように依頼したのです。

結果、最初から看板を立てるようにお願いされた人は、16.7%しか承諾しませんでした。まあ、いきなり芝生に大きな看板を立てさせてほしいというお願いを。2割弱の人がOKしたことに驚いてしまいますが……。

次に「カリフォルニアの美化」と書かれたシールを貼ったグループは、47.6%が大きな看板を承諾しました。しかし「安全運転」と書かれたシールを貼った人は、76%も承諾したのです。

この結果の違いは、一貫性があるかどうかだと説明されています。

「安全運転」と書かれた看板を設置する気になるのは、「安全運転」と書かれたシールを貼った人で、地域の美化を訴えるシールを貼った人ではなかったのです。

25%以上も結果が違うとなれば、承諾する人が一貫性を持てるような頼みごとをすべきでしょう。本当に契約したい内容がどのようなもので、その前段階として何をお願いすれば、互いに気持ちよく仕事が成立するのか、考えてみることが重要でしょう。

「フット・イン・ザ・ドア」の効果を上げるポイントは3つでした。

試供品の申し込みなど、ビジネスの現場でさまざまな形で活用されている営業手法なので、3つのポイントに沿っているのかを確認してみるのもいいかもしれませんね。

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