【ついに始まる】同一労働同一賃金って?キホンを解説、ギモンを解消

2020年から、「同一労働同一賃金」が始まります。正規労働者と非正規労働者の不合理な待遇差をなくそうという取り組みで、働き方改革関連法の一つです。基本的なことを理解して、疑問を解消しておきましょう。

  1. なんていう法律なの?
  2. どんな内容なの?
  3. いつから始まるの?
  4. 誰が対象になるの?
  5. 守られなかったら罰則はある?
  6. ダメな場合の具体例が知りたい!
  7. 不合理な待遇差、まだあるよ……と感じたら、身近なところへ相談しよう

なんていう法律なの?

「同一労働同一賃金」は、以下3つの法律やガイドラインの施行によってスタートします。

・短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(別名:パートタイム・有期雇用労働法)

・短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(同一労働同一賃金ガイドライン)

・パートタイム・有期雇用労働指針

どんな内容なの?

「パートタイム・有期雇用労働法周知リーフレット」によると、施行のポイントは、以下の3つです。

1、不合理な待遇差の禁止
同一企業内で、正規と非正規の間で基本給や賞与を含めたあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されます。

2、労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
非正規社員は、待遇差の内容や理由を、事業主に説明を求めることができるようになります。

3、行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続(行政ADR)の整備
都道府県労働局により、無料・非公開の紛争解決手続きが行われます。

待遇差が禁止されるばかりではなく、「待遇差がある」と感じたときには事業主に説明を求めることができ、また外部による無料のサポートも利用できるということです。

いつから始まるの?

同一労働同一賃金は、大企業では2020年4月から、中小企業では2021年4月から導入される予定となっています。ちなみに大企業の定義は、「中小企業を超える規模の企業」。中小企業の定義は、「中小企業基本法」で以下のように説明されています。

種分類 中小企業基本法の定義
製造業その他 資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
卸売業 資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
小売業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
サービス業 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

参考:中小企業庁

勤務している企業が大企業なのか、中小企業なのか迷うようなときは、上記の表を参考にしてください。

誰が対象になるの?

同一労働同一賃金の対象となる非正規雇用者は、パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者の3タイプです。ただし、派遣労働者については、「派遣先の労働者との均等・均衡待遇」か「一定の要件を満たす労使協定による待遇」のいずれかを確保することが義務化されます。

守られなかったら罰則はある?

今のところ、同一労働同一賃金を遵守しなかったからといって、罰則を受けることはありません。ただし、児童の使用など労働基準法違反に関する罰則が多々あるように、今後どうなるかはわかりません。また、障碍者の雇用に関する義務を履行しない事業主にはハローワークから行政指導があるように、なんらかの指導が行われる可能性はあるでしょう。

ダメな場合の具体例が知りたい!

同一労働同一賃金ガイドラインには、次のような例をはじめとして、たくさんの具体例が示されています。迷った場合は参考にしてみてはいかがでしょうか。

(問題とならない例)  基本給について、労働者の能力又は経験に応じて支給しているA社 において、ある能力の向上のための特殊なキャリアコースを設定している。通常の労働者であるXは、このキャリアコースを選択し、その結果としてその能力を習得した。短時間労働者であるYは、その能力を習得していない。A社は、その能力に応じた基本給をXには支給し、 Yには支給していない。

(問題となる例) 基本給について、労働者の能力又は経験に応じて支給しているA社に おいて、通常の労働者であるXが有期雇用労働者であるYに比べて多くの経験を有することを理由として、Xに対し、Yよりも基本給を高く支給しているが、Xのこれまでの経験はXの現在の業務に関連性を持たな い。

同一労働同一賃金ガイドライン全文

不合理な待遇差、まだあるよ……と感じたら、身近なところへ相談しよう

もし、職場で「同一賃金同一労働が始まった」とされても、不合理な待遇差がまだあると感じることがあるかもしれません。そんなとき、社長に真っ向から意見するのは気が引けるもの。とはいえ、上司に相談したらメンドクサイと思われてしまう……そう感じたなら、まずは身近なところに相談してみましょう。

あなたの部署に、産業カウンセラーの資格を持っている人はいませんか。産業カウンセラーは、社員のメンタルヘルスをケアするだけではなく、職場のさまざまな問題を解決するための存在です。きっと、上層部とあなたとの架け橋になってくれるはず。気軽に相談を持ち掛けてみましょう。

参考:厚生労働省 働き方改革特設サイト/厚生労働省 同一労働同一賃金特集ページ/厚生労働省・都道府県労働局 / 中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義

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