前回は「if-thenプランニング」を紹介しました。1週間ほど試した成果を書いたので、その続きです。果たして実際に心理学で生活を改善できるのか、その実験模様をお伝えします。
- 成功率91%の習慣化手法に失敗
- トライ&エラーも必要
- 心地よい時間を味わう
成功率91%の習慣化手法に失敗
冒頭から何ですが、自分は世界でも有数の怠け者かもしれません。というのも被験者の91%が習慣化に成功した「if – then プランニング」が、あっけなく破綻したからです。
前回、「リラックスのためのヨガを聞く」という精神的に負荷の少ない行動を、「if – then プランニング」で習慣化してみたという話をお伝えしました。以前ほど頻繁ではありませんが、ちょっと気が急いてきたらアプリを開いてヨガを試すといった行動は続いています。
ただ、この成功で調子に乗り、もっとビジネスに役立つ行動を習慣化しようと思ったら、「習慣化」の「し」の字も続かないまま挫折です!
繰り返しますが、9割以上が成功している方法で!!
じつは習慣化したかったのは、次の2つ。
・このページに掲載する原稿を毎日1本は書く
・日々の予定表をしっかりつける
どんなに忙しくても自分の計画通り働きたいと、ずっと思い続けています。だから「if – then プランニング」で成功すると思ったのが甘かったのでしょう。
まず、ある日予想以上に執筆や取材に時間がかかり、予定すら立てられなかったことから「if – then プランニング」が崩れ始めました。習慣化したい行動の始まりにアラームをセットしていたのですが、「そんなことやってられるか!」と執筆に没頭してしまったというわけです。
反省はいろいろあります。
・希望的な観測で計画を立ててしまった
・予想外の事態に対処できる時間的余裕をもっておかなかった
・そもそも行動計画を支える目標がなかった
・1回「if – then プランニング」を無視したらどうでもいい気分になった!
トライ&エラーも必要
正直、情けないと思ったわけですが、その一方で、こんな失敗をしている人もいるだろうとも感じました。
さまざまな心理学の知識を、実生活にフィットさせるためには、試行錯誤が必要だということなのでしょう。そして失敗したライフハックなんて、見たくもないと思ってしまうのも事実。
ただ、幸いなことに「if – then プランニング」には、心理的な負荷の少ない行動での成功体験があるのと、ここで報告しなければという思いとも重なって、失敗から見直してみたいと思えたのです。
その意味では、「if – then プランニング」でライフハックしたい人は、まず次の2点をお勧めします。
①「if – then プランニング」での成功体験を積む
なるべく気持ちいいこと、好きなことを習慣化させて、効果のあると実感すれば、失敗してもやり直す気になります。
②他人に習慣化を宣言する
宣言するだけではなく、たまに確認してもらうと、再度、取り組もうという気持ちになりますよ!
心地よい時間を味わう
ここまで「if – then プランニング」の建て直しについてですが、もう一つお伝えしたいライフハックがあります。それが慈悲の瞑想。グーグル本社でも取り入れられて話題となったマインドフルネスの取材で、その第一人者である関西学院大学の有光興記教授が、「非常に効果がある」と太鼓判を押してくれた瞑想です。
バタバタした日常が変えられないなら、せめて心やすらかな時間も作るべきかもと考えて検索したら、ネット上に慈悲の瞑想用の音声ファイルがあることがわかりました。
ちょっと試してみたら、意外に心地いいことがわかりました。本来ならマインドフルネスをしっかり習慣化すべきなのかもしれませんが、まあ、気分転換程度にと試しています。
続けられなくても、ちょっと心に優しいことをやってみる。そんなことも心理学を生活に活用する上では重要だと感じています。
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