どうにもモチベーションが上がらないといったことは、誰にでも起こります。特に最初の一歩が踏み出せないということは多いもの。ただ、それは事前の準備に問題があるのかもしれません。モチベーションをアップする準備の仕方についてまとめてみました。
- 必要なのは準備かも
- やならないことを決める
- 行動の見取り図をつくる
- 気合いを入れ過ぎない
- 快楽を捨てる
- 気が散るものを片付ける
必要なのは準備かも
手を付けにくい作業があったりしませんか? 苦手意識があったり、ちょっと面倒だったりする作業は、どうしても先延ばししがちです。ただ、準備の仕方を変えると、取りかかりやすくなるかもしれません。先送りにしないための準備を紹介していきます。
①やならないことを決める
やりたいことを書き出してゴールを設定したことがある人は多いでしょう。しかしやらないことを決めたことは、あまりないのでは?
人間はやりかけを意外と気にする生き物です。やりかけの書類などがあると、無意識に視線を送ってしまうといったことは心理実験でも明らかになっています。じつは実現できていない目標や計画も、私たちは意外と気にしているのです。
そこで本当に自分のやりたいことや、すべきことだけに絞っていきましょう。購入したまま手を付けていない資格の教材などは思い切って捨てて、本当に自分にとって大切なものに集中してみましょう。
もちろん掃除などのように、完全には放りだせない作業もあるでしょう。そうしたものは外注できないか考えてみましょう。外注が難しいなら、友人などに自分の得意な作業とのバーターを持ちかける方法もあります。
じつは「やりたいことリスト」に入った項目は消しにくいものです。しかしほったらかしにした時間を改めて思い出せば、手放すときがきたと思えるのではないでしょうか?
②行動の見取り図をつくる
ゴールを設定しても、その工程が見えていないとモチベーションがわきにくいそうです。現在の状況、ゴールとそこまでの行程をハッキリさせておくと、いま自分が何をすべきかがわかりますし、ゴールまでの「距離」もつかめます。
逆に「とりあえずやろう」といった形で、行程も把握せずに始めてしまうと、ムダがでるだけではなく、モチベーションの維持が難しくなります。長期的な取り組みが必要な作業は、準備期間が重要になってくるでしょう。
また作業工程を考えるときには、過去の成功例を調べて積極的に活用しましょう。資格の勉強でも、ダイエットでも、成功の確率が高い方法はいくらでも調べられます。自分に合った方法を選択できれば、より少ない労力で成功に近づくことができるはずです。
③気合いを入れ過ぎない
無理な計画を立てるのはもちろんこと、気合を入れ過ぎると、逆に行動に制限がかかることが近年の研究でわかってきています。というのも意志を司る脳の部位が活性化し過ぎると、脳内で警報がなってしまうからです。
勢い込んでの行動は冷静さを欠くので、脳が危険だと判断するのも当然かもしれませんね。長期間モチベーションを維持しようと思うなら、適切な分量を淡々とこなしていく必要がありそうです。
なるべく肩の力を抜いて取り組んでみましょう。
④快楽を捨てる
やるべきことが手につかなくて現実逃避という快楽を選択してしまった場合、いざ作業を始めようと考えると、「快楽を捨てて」同時に「苦痛を選択する」ことになってしまいます。モチベーションが上がらない作業を始めるときに、こうした行動は厳禁です。
まず「快楽」を手放しましょう。その後のことは後から考えればいいので、「快楽」を止めることに集中します。具体的にはネットサーフィンをやめる、テレビを消す、SNSを見るのをやめる、といった行動です。
じつは現実逃避の行動から離れれば、作業は意外に始めるのが難しくないものです。試してみてください。
⑤気が散るものを片付ける
机の上には作業に必要なものしか置かないなどして、気が散るものは見えない場所にしまいましょう。例えば家にお菓子が溢れていたらダイエットの成功も遠のくは、誰でもわかるでしょう。これは事務作業などでも同じです。何となく始めてしまう作業以外の行動を規制するために、気が散らない環境を作りましょう。
携帯も機内モードにしたり、SNSの通知を切ったりするのも有効な方法です。
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監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:『いつも先送りにするあなたがすぐやる人になる50の方法』(佐々木正悟/中経出版)/『結局、「すぐやる人」がしすべてを手に入れる』(藤由達蔵/青春出版社)