難しい商談も、恋人とのケンカ中も、甘いものを味方につけよう

商談で甘いものを味方につけるのはいかがでしょう。コーヒーにさりげなくクッキーをつけるだけでも、商談を成功に導くきっかけになるかもしれませんよ。心理実験が、それを証明してくれます。仕事面のみならず、プライベートでも使える心理テクニックです。

  1. 甘い香りは心を和ませる
  2. 極上の料理でなくても、甘いもので相手の心は開く
  3. 甘いお菓子を用意する、仲直りの方法
  4. 甘い香りを漂わせるだけでも効果が期待できる

甘い香りは心を和ませる

朝食をとりながら打ち合わせをする「パワー・ブレックファースト」、飲食をしながら相手と交渉を行う「ランチョンテクニック」、日本で昔から行われてきた料亭での接待など、おいしいものを食べながらの商談は成功するといわれ、各国で実践されてきました。しかし、働き方改革が叫ばれる中、商談にたっぷり時間を割くのはなかなか難しい状況になってきています。予算が厳しく、接待費にお金を割けないと悩むビジネスパーソンも多いでしょう。

そんなときに思い出してほしいのが、この実験成果です。

オクラホマ大学のロバート教授は、ショッピングモールで人の親切さをはかる心理実験を行いました。すれ違いざまにペンを落としたり、両替を頼んだりして、どれほどの人が親切な対応をしてくれるか確かめたのです。結果、協力者は全体の2割ほどにとどまりましたが、菓子を売る店舗の前で実験を行ったときだけ、協力者の数が激増しました。なんと、5割もの人が協力を申し出てくれたのです。

この結果から、ロバート教授は「甘い香りは人の心を優しくする」と結論付けました。この理論は脳科学の観点からも裏付けられています。甘い香りをかぐと、脳内の「報酬系」と呼ばれるシステムが働きます。報酬系のシステムが活性化すると、快楽物質のドーパミンが分泌され、心が和らぎます。結果、「優しくなる」というわけです。

極上の料理でなくても、甘いもので相手の心は開く

「接待がなくなったら、どうやって難しい商談を成功に持っていけばいいのだろう」と思っているビジネスパーソンは、夕方に取り付けていた約束を、まずは午後2時に設定しましょう。午後2時ごろは、お昼を食べた後で脳の働きが鈍り、また午前中の疲れが出てくる時間帯です。そこへ甘い手土産を持って参上し、「ぜひ、食べながらお話を」と促します。

相手先を自社へ招くなら、コーヒーのおともにクッキーを出すだけでも十分です。相手がそれを食べようとしなくても、焦ることはありません。脳内の報酬系が働くのは、味ではなく、香りに対してだからです。香りを十分に効かせるためにも、個包装は開けてお出ししましょう。

甘いお菓子を用意する、仲直りの方法

脳内の報酬系の働きは、プライベートでも効果を発揮しそうです。恋人とケンカしてしまったとき、なかなか仲直りのきっかけがつかめず、辛い思いをすることがあります。そんなときこそ、甘いものの出番です。

甘い香りで報酬系のシステムがより活性化するのは、女性のほうだということがわかっています。先の実験を行ったとき、クッキー屋さんの前で親切にしてくれた人の割合は、男性が50.3%、女性が59.9%だったのです。

これは、単に「女性のほうが親切」だからではありません。ほかの店舗の前で実験を行ったとき、協力者の割合は男性で23.6%、女性は15.0%でした。つまり、女性のほうが見知らぬ人に親切にすることをためらう傾向があったにもかかわらず、甘い香りのするお店の前では、男性よりも親切にしてくれる人が増えたということになります。 ケンカをした女性と仲直りしたいときには、一も二もなく甘いものを持って謝りに行きましょう。その際、いつも食べているお菓子を思い出して同じようなものを用意すれば、「好みを覚えていてくれたんだ」と、さらに評価が高まるかもしれません。

甘い香りを漂わせるだけでも効果が期待できる

実際に甘いものを用意しなくても、甘い香りを漂わせるだけで効果を期待できます。バニラ系のアロマを焚いたり、甘い香りの香水をハンカチに落としたりしてみましょう。周囲の人が自分に優しくしてくれるのを、実感できるかもしれませんよ。もちろん、厳しくマナーの問われるビジネスシーンでは、甘い香りはほどほどに!

参考:『ココロの謎が解ける50の心理実験』(王様文庫)『ココロの不思議を解く心理実験室』(河出書房)

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