どんな状態だと時間は長く感じるの?心理学の実験結果をまとめてみました

子どもの頃あれほど長く感じた1日は、大人になるとどうしてこれほど早く過ぎ去ってしまうのでしょうか?時間感覚の伸び縮みについて、心理学的な諸説をまとめてみました。

  1. 出来事の多さが時間感覚を変える
  2. 感情や顔の表情でも時間が変わる
  3. 赤い店での待ち合わせは要注意!

出来事の多さが時間感覚を変える

感じられる時間の長さを変化させるものはいくつかあります。その代表的なものの一つが、出来事の多さでしょう。これは認知神経科学者として有名な金井良太氏が実験で証明していますが、一定の期間内に断続的に記憶に残る事件が起きると、その時間は振り返ったときに長く感じる傾向にあるのです。

例えば受験・入学・新しい生活などの、立て続けに記憶に残る刺激的な出来事が起きると、その期間は長かったように感じるというわけです。

「いろいろあって長く感じたけれど、わずか1ヵ月の間に起こったんだ。驚いた」といった感想は、出来事が多ければ感覚的な時間はゆっくり流れるという心理を表したものです。

つまり、時間が早く流れ過ぎると感じたら、ちょっと人生を振り返る必要があります。慌ただしい日々だけれど、記憶に残るような出来事が少ない。いわばルーチンワークが積み重なっている日々は、記憶に残らない分、早く過ぎ去ってしまいます。新しいことにチャレンジするなど、より脳を刺激するような生活を送れば流れる時間のスピードは遅くなるでしょう。

感情や顔の表情でも時間が変わる

感情と時間の関係についても、いろいろな検証が行われています。

実感しやすいものとして、没頭していると早く時間が流れ、つまらないと時間が長く感じるというものがあります。これは集中していると、時間の流れに意識を向けていないため短く感じるのだろうと言われています。

確かに、早く終わらないかなと時計をチラチラと見るような時ほど、ゆっくり時間は流れていきます。

やや変わったところでは、怒りの表情を見ると、人はそれだけで長く時間を感じてしまうことが報告されています。つまり怒った人がいる環境では、周りがいっせいに時間を長く感じるようになってしまうということ。怒り顔が場の雰囲気だけではなく、流れる時間にまで影響するのは驚きです。

また老人の顔を見ると、若者の顔を見たときより時間が短く感じられるという報告もあります。

赤い店での待ち合わせは要注意!

色と時間の関係も良く知られたものの一つです。

『マンガでわかる色のおもしろ心理学』(ポーポー・ポロダクション/ソフトバンククリエイティブ)には、時計を持たずに部屋に入り、1時間たったら部屋から出てきてほしいと実験参加者にお願いしたところ、赤い部屋では40~50分ぐらいで部屋から出てきたのに、青い部屋では70~80分後に出てきたと書いてあります。

感覚的な時間の違いに驚いた人も多いでしょう。

こうした色と時間感覚の関係は、飲食店などでも活用されています。ファーストフードなどでは回転を高めるために、赤系統の色が効果的に使われていたりするのです。

つまりファーストフード店で待ち合わせて遅刻した場合、人によっては1.5倍も待たされた感覚になるので注意したいところです。10分遅刻してしまったら、感覚的に相手は15分待たされたと思ってしまうかもしれないのです。もちろん遅刻しなければいいのですが、ちょっと気になる情報です。

逆に青で統一された友人宅などでは、長居し過ぎないように注意する必要がありそうです。3時間で切り上げても、4時間も居たと思われ、相手に迷惑に思われる可能性があるのです。

きちんと時計を確かめましょう。

参考:『意識的な行動の無意識的な理由』(越智啓太 著) /『マンガでわかる色のおもしろ心理学』(ポーポー・ポロダクション/ソフトバンククリエイティブ)

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