新年の目標を立てたのに、まったく達成できずに落ち込んでいる人に朗報です。新たな年の始まり、「立春」が始まったばかりだからです。失敗した新年の目標を見直して、新たな目標を立ててみませんか?
- いま新年がスタート⁉︎
- 目標設定時のテンションが高すぎた人のために
- 継続的に行動できなかった人のために
いま新年がスタート⁉︎
新年の目標を立てた人で継続できるのは、5人に1人という統計があります。また目標に向けた行動の4割は1週間以内に挫折するという数字も……。
新年は新たな年の迎える興奮もあり、自動的にモチベーションが上がります。そのため今年こそはと目標を立てるものの、1月も後半になるとほとんどの人が新年の抱負に向けた行動を継続しておらず、目標を思い出すのもイヤになっているかもしれません。
しかし日本に住む私達には、「新年」のチャンスがもう一度巡ってくることを知っていますか? そう立春です。立春は二十四節気のひとつで春の始まり。旧暦での「旧正月」とは違いますが、二十四節気の一番目、つまり一年の始まりで「新年」というわけです。その前夜祭となるのが節分で、邪気を払って開運を願う行事が行われます。スピリチュアルや占いの世界では、立春からの1年を「新年」と考えることも少なくありません。
実際、豆まきや恵方巻などの行事に親しんでいる人であれば、節分が「大晦日」だという説明に納得する人も多いでしょう。そして邪気を払って新年を迎えるのなら、新たな目標を立てるのにはうってつけでしょう!
今年の節分は2月3日の土曜日で、立春は2月4日の日曜日から始まり、2週間ほど続きます。ですから、ぜひ1月1日の目標の立て方を反省し、新たな目標を立ててみましょう!
目標設定時のテンションが高すぎた人のために
結果もあります。ただ、問題は新年のテンションを維持できないし、そもそもテンションが高いことを認識していないことでしょう。そのため、今になって正月に立てた目標を見直すと、「できるはずない」と感じたりするものです。
つまり立春の目標設定では、次の3つのことに気を付けましょう。
①実現可能と思える目標にする
テンションが下がったときでも目標達成できると思えなければ、新たな目標を立てても実現は難しいでしょう。正月に立てた目標を見直し、実現可能な範囲で目標を軌道修正してみましょう。
②コントロールできる事にフォーカスする
正月に立てた目標を見直すと、ざっくりと「年収アップ」とか書いてあったりしませんか? しかし成果報酬のない勤め人の場合、何をすれば年収が上がるのかわかりませんよね。状況を自分でコントロールできる部分にフォーカスして目標を立てましょう。営業であれば、営業目標の数値だけではなく、アポイントの数を目標にするのもいいでしょう。
③興奮を最初の一歩に利用する
新年が始まったと実感できないなら、六星占術など節分を起点とする占いなどをやっていましょう。2月4日から始まる今年の運気を読んでいると、新年が始まったと感じられることでしょう。また、立春に食べると運が良くなるといった食べ物もあるようなので、Webなどで調べてみるのもお勧めです。ポイントは新年が来たと感じられることです。
テンションが上がってきたら、目標達成に重要な最初の一歩を踏み出しましょう。スポーツクラブや資格の学校などの予約などもいいでしょう。日々の生活でついつい後回しにしがちな最初の一歩を、踏み出せるように設定してしまうのです。正月に立てた目標で、最初の一歩のハードルが高かったと感じた人にはピッタリな方法でしょう。
継続的に行動できなかった人のために
目標達成には継続な行動が必要なケースが多いもの。しかし、これがなかなか難しいものなのです。
ニューヨーク大学の心理学者ガブリエレ・エッティンゲンによれば、人は良い未来を空想することで短期的な幸福を感じるそうです。だからこそ実現に向けた努力を怠ると、長期的には幸福度が下がってしまう可能性があるそうです。
だからこそ目標達成に向けた行動が途切れてしまうと、自分の期待を裏切ったという気持ちが強まってしまいがちです。そのため目標を思い出すこと自体、不快だという気分になってしまうかもしれません。正月の目標を思い出すのすら面倒だと感じてしまうなら、目標設定時に感じた幸福感を踏みにじったことが原因でしょう。
そこで今回は継続しやすいように、次の4つを念頭に目標を調整しましょう。
①目標と理由を結びつける
正月に立てた新年の目標は、目標を達成する理由が明確でしょうか?
目標についての著作もあるアリソン・ウォルシュは、目標に明確な理由があれば達成が容易になると書いています。
なぜ目標を立て、どうして目標達成に向けて行動を続けるのかを理解することが重要です。誰でも理由もわからず頭ごなしに命令されたら、モチベーションが続かないからです。
ところが目標を立てるときには、ついつい「理由」を吹っ飛ばしてしまいがちです。
「~できるようになるために、~したい」
そこで上記の文章を埋めるように目標を立ててみましょう。
「〇〇ブランドの服が似合うようになるために、5キロ痩せたい」とか、「海外支店に移るために、TOEICなら700点以上にしたい」などなど、目標と理由をしっかりと結びつけましょう。
②目標を細かく分ける
継続的に行動できない理由の一つが、大きすぎる目標しか立ててないからかもしれません。1年間の目標を立てるときは、月ごとや週ごとにマイルストーンになるような小さな目標も設定しましょう。
例えば1年で10キロ痩せたいなら、1月にどれぐらい痩せるのを目標にし、日々どれぐらい運動するのかといった目標も立ててみましょう。
また、こうした目標の細分化と計画に役立つアプリなども多数出ているので、自分に合ったタスク管理ツールを使ってみるのもいいでしょう。
ジュネーブ大学のツェルマテンの研究によれば、衝動的な欲望に負けてしまうのは、計画性がないときの心理と近いそうです。実行計画がしっかりと浮かぶぐらいまで、目標を細分化し、具体的な行動と結びつけましょう。
③習慣化しやすい方法を探す
例えば資格の勉強であれば最も興味のある分野から勉強したり、ランニングだったら景色が美しい場所を走ったりと、継続したい行動が習慣化しやすいように初期の行動を考えてみましょう。「これは楽しい」「何だか気持ちいい」といったプラスの感情があれば、行動が継続する可能性は、ぐっと高まります。
④自問自答する
トロント大学のチュレットなどの研究によれば、自問自答が自分をコントロールするのに役立つそうです。
目標達成も、この性質を利用しましょう。どうして、今実行するのか、なぜ行動を続けるのかを頭で自問自答しながら行動し続けましょう。「今日は寒いからランニングをサボっちゃおうかな」と考えたときに、「ワイシャツのボタンがはじけそうでみっともないから走るんじゃないの?」などと問いかけると、行動を起こせる確率が上がります。
ついつい目先の欲望に負けそうになってしまうときに、自問自答は強い力を発揮しそうですね。
今日は節分や立春を利用して、計画を立て、実行する方法をまとめてみました。正月の目標達成がイマイチだったひとは、ぜひ試してみてください。
心のしくみについて興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会