言い方がきつくなってしまう人の心理と解決のための3ステップ

言い方がきつくなってしまったと後悔することはありませんか? ついつい自分の意見は間違っていないんだからと正論を吐いてしまい場の雰囲気を壊してしまって後悔したりすることも。正しいことを言っているのに、言い方がきついので周囲に煙たがられるといったことも起きてしまうかも。そんな人に向けた対策をまとめました。

  • 攻撃の裏にあるのは自己防衛
  • 誰にも望まれていない正論
  • せっかちな性格から……
  • 解決のための3ステップ

攻撃の裏にあるのは自己防衛

悪気はないのに言い方のきつい人はいます。ただ、悪気がなくても相手を傷つけてしまったら、何となく距離を置かれることになってしまいがちです。

では、きつい言い方をする人には、どんな心理が働いているのでしょうか?

コミュニケーション手法の有名なアサーションでは、相手を責めるようなコミュニケーションを取る人を、「アグレッシブタイプ」と分類します。その心理は、自分の間違いを指摘されたくない、負けたくないといった自己防衛だそうです。

確かに自分に自信がないけれど負けたくないときに、他人から責められる前に攻撃的になってしまうこともあるでしょう。自分の口調がきつくて、相手を攻撃していると感じたときは、自分が自信を失っていないかを考えてみるといいでしょう。自分の自信のなさを隠そうとして攻撃的になっているのであれば、それに気づいた時点で態度が変わることもあります。

誰にも望まれていない正論

きつい口調で正論を述べることが多いようなら、正論を口にすることが決して正義ではないことを知る必要があります。ベストセラーとなった『人は話し方が9割』には、

「正しい話」ではなく「好かれる話」をする。それが「また会いたい」と思われる人になる一番のキーポイントです。

と書かれています。

そもそも正論で相手の意見を一刀両断した場合、論争では勝った形になりますが、正論で反撃された人のメンツは潰れます。正しい意見だけに反論も難しくなり、よけいに態度を硬化させてしまうかもしれません。そもそもコミュニケーションは議論の勝ち負けではありません。

正しいことを話しても、誰も耳を傾けてくれなければ、その結果は煙たがられるだけです。相手の意見が間違っていると思っても、「なるほど」と一端受け止めてから自分の意見を冷静に伝えれば、相手の賛同を得られる可能性が高まります。

せっかちな性格から……

焦ってしまうタイプも、口調がきつくなりがちです。せっかちで、のんびりとした人にイライラしてしまうような人は要注意です。その背景には、余裕のない気持ちや不安などがあるのかもしれません。

解決のための3ステップ

きつい口調を直すステップは次の通りです。

①ゆっくり話すようにする
②口に出す前に相手がどう感じるのか考える
③マイナスの反応が予想できたら言葉を飲み込む

きつい口調の人は、まくし立てるように話すことが多いもの。まずゆっくりと話すことを心がけてみましょう。普段とテンポが違ってやりにくいと感じるでしょうが、その違和感を抑え込みながらあえてゆっくり話しましょう。

ゆっくり話せば、対話中にちょっとした時間も生まれますので、自分が口にしようと思った言葉を改めて考えてみましょう。

正論も攻撃的な言葉も、言いそうになったらとりあえず一端飲み込んで口にしないようにします。一度、口にしてしまったら、もう取り戻せません。そうした環境で、無防備に言葉を発していた怖さを、改めて考えてみましょう。

今日は、ついついきつい口調で話して人の心理と対策法をまとました。参考にしてみてください。

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監修:日本産業カウンセラー協会

参考:『先生! 毎日けっこうしんどいです。元サラリーマン精神科医がみんなのモヤモヤに答えてみた』(尾林誉史/かんき出版)/『アサーティブネス』(堀田美保/ナカニシヤ出版)/『人は話し方が9割』(永松茂久/すばる舎)

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