「いつも気分良く過ごしていたい」と誰もが思うものですが、結構難しいものです。というのも、感情は些細なことで簡単に変わってしまうからです。天気が悪い、信号の巡り合わせが悪い、吹き出物ができたなどなど。落ち込んだ気持ちをプラスに切り替えられればいいのですが、それができないとイヤな気持ちのまま1日を過ごすことにも……。そこでなるべく気持ちよく、日々を過ごすためのテクニックを集めてみました。
- 何となくスッキリしない時のために
- イヤなことが頭の中で巡り始めたら
- 精神的にめげそうな事に出会ったら
- 日常的に気分がのらないときは
①何となくスッキリしない時のために
何となく気分がのらないな、スッキリしないなと思った時にお勧めしたいのが、「イエス・セット」と呼ばれるコミュニケーション手法の応用です。このコミニケーション手法は、相手に小さな「イエス」を答えるように誘導し、信頼関係を築いていくもの。いくつもの肯定を繰り返すと、人は相手の頼みを断りにくくなるので、営業のテクニックとしても知られています。
この手法を自分に使ってみましょう!
自分が「イエス」と答えられる質問を自分にして、心の中で「イエース!」と力強く答えるのです。例えば「もう出勤しているよね?」→「イエス!」、「メールもチェックしたよね?」→「イエース‼︎」、「嫌な上司にも笑って挨拶したよね?」「イエ〜〜ス!!」といった具合です。
何だかバカらしいと感じるかもしれませんが、意外と効果があります。というのも、先にも説明した通り、気持ちはとても変わりやすいものだからです。
②イヤなことが頭の中で巡り始めたら
ちょっとした嫌味や恥ずかしい体験が、頭の中を巡ってしまうことがありませんか? 考えないようにすればいいのですが、気付くとその場面を思い返していたり……。
有名な心理実験に「シロクマ実験」と呼ばれているものがあります。
それは実験参加者の1グループには「シロクマのことを考えておいてください」と伝え、もう1グループには「シロクマのことだけは考えないでください」と話します。一定時間後に質問をすると、「考えないでください」と言われたグループの方が頻繁にシロクマについて考えていたのです。
つまりイヤな出来事が頭を回り始めたら、「考えないようにしよう」と思うのは逆効果!
頭を切り替えるためには、睡眠を取るのがベストです。それも10分間ぐらいの短い睡眠がいいとのこと。完全に眠りに落ちなくても、目をつぶっているだけでも頭を切り替える効果はあるようです。
③精神的にめげそうな事に出会ったら
人の感情はどこからくるのかについて、心理学者は面白い研究をしています。つまらない顔をつくったときに本を読んだ場合と、笑顔をつくったときに本を読んだ場合でどう感じるのかを比べたのです。その結果、笑顔で本を読んだ方が面白く感じたことがわかりました。
つまりつくり笑顔であっても、気分をアップさせる効果があるのです。
これを活用しない手はありません。イマイチだなと思った時ほど、笑顔をつくってみましょう。笑顔に押されて、気分がどんどん上がってきたら成功です。
④日常的に気分がのらないときは
気持ちが塞いでしまう原因はいろいろあります。自己肯定感が低くて、気分がのらないなら、まず他人を褒めるところから始めてみましょう。
「自分への評価が低いのに、その対策になんで他人を褒めるの?」と不思議に思うかもしれませんが、人を褒めれば喜ばれ、自分も楽しい気分になります。そして、今度は褒めた人からあなたが褒められるようになります。
さらに他人のいいところを探す練習をしていると、自分のいいところにも気づくようになるのです。
騙されたと思って、他人の良いところを探してみることから始めてみませんか?今日は楽しい気持ちを取り戻す方法についてまとめてみました。クサクサした気分のときに、試して見てください。
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監修:日本産業カウンセラー協会
参考:先生!毎日結構しんどいです。元サラリーマン精神科医がみんなのモヤモヤに答えてみた』(尾林誉史/かんき出版)/『マンガでわかる!気分よく・スイスイ・いい方向へ「自分を動かす」技術』(ゆうきゆう/三笠書房)