「やりたくない」の源は「恐怖心」だった!? 感情に注目した先延ばし対策4選

先延ばし対策の心理については、さまざまな分析が行われています。しかし近年、「恐怖心」から先延ばしを解説する記事をよく見かけるようになりました。そこで恐怖心と先延ばしクセについて解説していきましょう。

  • 先延ばしクセを発動させる2つの心理
  • 対策① 体の反応を探る
  • 対策② 安心感を探す
  • 対策③ 安全だと感じる環境をつくる
  • 対策④ 小さなお祝いをする

先延ばしクセを発動させる2つの心理

先延ばしの原因としてよく語られるのが、完璧主義や見通しの立たない状況といったものです。しかし、そもそも先延ばしは「感情と関係がある」という視点が少なかったという指摘があります。

確かに「やりたくない」という思いは、理不尽な感情です。こうした感情が、どのように生まれたのかといった分析から先延ばしと恐怖心を結び付けた議論が生まれているようです。

もともと生物はある種の困難を「脅威」だと感じると、その情報をシャットダウンして回避する傾向があるそうです。実際、先延ばししていることの多くは、思っているほど大変なことではありません。手をつけてしまえば、あっさりと終わることが多いほどです。

先延ばしを発動させる2つの心理について、ベス・カーランド博士は次のように解説しています。

①自己批判
少し面倒な仕事などが目に入ると、私たちは「大変そうだな」「面倒だ」と考えるだけではなく、「ミスしそうだな」とか「得意じゃないし……」といった感情も生まれます。さらにしっかり仕事ができない自分を許せないといった感情まで生まれてしまいます。

自己批判は防御的な身体の反応を高めてしまうので、自分を攻撃してしまう状況そのものから目を背けるために、先延ばしにはしってしまうそうです。

②白か黒か(オール・オア・ナッシング)
ちょっとしたミスも、完全な失敗だと感じるようだと、先延ばしの傾向は強まります。よく完璧主義の人が先延ばし傾向が高まると言われますが、それは一点の曇りもない「白」を目指すからです。逆にとりあえず6割程度のものを完成させて、その後、完成度を上げていこうと考える人は、先延ばしの可能性が低くなります。

つまり自己批判的になったり、白か黒かといった思考にとらわれると、先延ばし癖を発動する可能性が高まってしまうのです。

対策① 体の反応を探る

先延ばしをしようとしているタスクを頭に思い浮かべ、目を閉じて自分の身体の反応を探ってみましょう。心拍数や呼吸はどうでしょうか? 緊張を感じていますか? 自分のエネルギーはどうなっていますか?
先延ばし癖が発動されるとき、自分の身体がどんな反応を示しているかをほとんどの人は知りません。衝動的にテレビを付けたり、ネットを眺めたりしてしまうからです。しかし自分の身体の反応をしっかりと理解すると、先延ばしして情報をシャットダウンするほどの問題でないと感じるかもしれません。

対策② 安心感を探す

タスクを前にして、どうしたら自分の安心感が増すのかを考えてみましょう。その困難を克服した未来を思い浮かべるのも方法ですし、自分が安全だと感じる言葉を考えてみいいでしょう。
例えば「過去にも同様の困難を克服できたのだから大丈夫だ」とか、「このタスクを達成すれば、もっと豊かな未来が待っているな」といった声かけを、自分にしてみるのもいいでしょう。

対策③ 安全だと感じる環境をつくる

大量のタスクがあると、どうしても不安が強まります。そこで小さなタスクに分けたり、目標を低く設定し直してみましょう。勝手に怖がっている自分を、どうしたら安心させることができるのかという視点で、懸案のタスクを見直しましょう。

対策④ 小さなお祝いをする

何かご褒美を用意して、一歩前進するたびに自分を褒めてあげましょう。これは完璧主義の対策にもなります。自分で歩を進め、少しずつ前進していることを実感することで、途中でタスクを投げ出す可能性も低くなります。

今日は先延ばしを恐怖心の観点から分析した対策法を紹介しました。ぜひ試してみてください。

先延ばしに関連する心理をもっと知りたい方は、こちらもご覧ください。

監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

参考:「How to Overcome Procrastination in 4 Steps」(Beth Kurland Ph.D./Psychology Today)

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