「D言葉」を知っていますか? ネガティブで言い訳の要素を持つため、使うたびに周りから嫌われる可能性が高い言葉のことです。特にビジネスでは要注意! 何気なく使っていないか、しっかりチェックしてみましょう。
- ネガティブで言い訳くさい言葉
- 「でも」「だって」を使う代わりに
ネガティブで言い訳くさい言葉
「D言葉」とは、「でも」「だって」「どうせ」「だけど」「だったら」の5つの言葉です。ダ行で始まるので「D言葉」と呼ばれていますが、特徴は全体的にネガティブで言い訳の要素が入っていることです。
具体的に使い方を考えてみましょう。
「旅行に行かない?」
「でも、高いんでしょ」
「だって混んでるだろ」
「どうせたいしたことないんだろ。騒ぐだけで」
「仕事は早いよね。だけどミスが多いから」
「なんか仕事がうまく進まなくてね」
「だったら辞めちゃえば」
D言葉の問題点は、難癖をつけているように聞こえることです。 『面白いほどよくわかる! 他人の心理学』(渋谷昌三 著/西東社)には、
「こうした言葉が口癖になっている人は、きちんとした反対意見を述べるでもなく、重箱の隅をつつくように文句を言うタイプです」
と書いてあります。
ビジネスでは戦略的に旗色をハッキリさせないことはあります。反対するのであれば、それなりに覚悟を決める必要があったりもするからです。しかしD言葉は、大筋では反対していないのに、細かな反対を主張する言葉です。
また、この言葉からは自分で責任を取ろうという意思が伝わってきません。これでは「嫌味な奴」だと思われても仕方がないかもしれません。
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「でも」「だって」を使う代わりに
もう少し詳しく見ていくと、「でも」は否定の言葉であり、「だって」は責任転嫁の言葉です。つまり仕事を振られたときの返しとして使うのは、やめた方がいいようです。しかも「でも」や「だって」を使っても、状況に変化がないどころか悪化するケースもままあるのです。
例えば「これを明日までに仕上げてくれる?」と上司に言われ、「でも、今日は忙しいので」と答えたら、上司は日程などを譲歩する気になるでしょうか。まして「D言葉」が口癖のようになっている人の場合、上司は「忙しい」ことへの配慮をしたいと思わないでしょう。
「でも」「だって」が口癖になっている人は、まず「すみません」と前置きしてから具体的な解決策を提示するようにしましょう。
「でも、今日は忙しいので」 を
「すみません。今日は忙しいので、明後日の朝一番のお渡しするのでは遅いですか?」
と変えてみると、印象がどれだけ違うのかがわかるでしょう。
使ってもほぼプラスのない「D言葉」は、ビジネスでは意識的に使わない方がいいのではないでしょうか。
参考:『面白いほどよくわかる! 他人の心理学』(渋谷昌三 著/西東社)