夫婦関係が簡単ではないのは、多くの人が知っていることかもしれません。一緒に生活していれば、お互いどうしても気にくわないこともあるでしょう。だからこそ夫婦円満の秘密を知りたい人は多いのではないでしょうか。そこで心理学的な観点から効果のある夫婦円満の秘訣を紹介します。
- 結婚生活を破綻させる4つのポイント
- 「夫婦ゲンカ」でストレス発散
- 「良いケンカ」をするための2つのルールとは
結婚生活を破綻させる4つのポイント
夫婦関係についての研究の世界的な権威と言えば、ワシントン大学のジョン・ゴットマン名誉教授でしょう。夫婦の会話を聞くだけで、将来離婚するかどうか9割以上の確率でわかってしまうというのですから。
そんなゴットマン名誉教授は、結婚生活を破綻に導く4つの要素を発表しています。それは以下の4点です。
①非難
②侮辱
③自己弁護
④逃避
つまり夫婦関係を円満にするには、相手を攻撃しないのはもちろんのこと、面倒だからと関わらないといった態度も大いに問題になるということです。
じつはカウンセラーにとって大切な「傾聴」の技術を学んでから夫婦仲が良くなったという話をよく聞きます。しっかり相手と向き合って、話を聴けるようになると二人の関係性が変わってくるのだそうです。
逆に言えば、夫婦がいかに相手の話を聴いていないのかを表しているかもしれません。生返事をして「逃避」をしていると、そのツケを払わなければならない日がくるかもしれませんね。
「夫婦ゲンカ」でストレス発散
目白大学の渋谷昌三教授は『面白いほどよくわかる! 他人の心理学』という著書で、面白い夫婦円満の秘訣を書いています。
それは「夫婦ゲンカ」。
ケンカをすることで互いのストレスを発散し、カタルシスを得ることができるというのです。たしかに一緒に生活することで溜まってしまうストレスを溜め込むよりは、ケンカという形で発散した方がはるかにマシなのかもしれません。
「良いケンカ」をするための2つのルールとは
ただし重要なのは、仲直りしやすい方法でケンカすること。渋谷教授は、そのためのポイントもまとめてくれているので、抜き出してみましょう。
①「私は」「俺は」で語る
これは相手を傷つけない主張方法「アサーション」の基本的なコミュニケーション手法でもあります。「あなた」や「お前」を主語にすると、内容はどうしても攻撃的になってしまいます。ところが自分を主語にすると、主張になります。
実際に書いてみましょう。
「私は家事を手伝ってほしい」
「あなたはなんで家事をしないの?」
同じような状況でも主語を変えるだけで、随分と印象が変わるのがわかるでしょう。ケンカで頭に血が上っても、比較的、実行しやすいコミュケーションスタイルなので、ぜひやってみてくださいね。
②仲直りの仕方を決めておく
もう互いに仲直りしたいのに、どこか意地を張って元の状態に戻れない。よくあることでしょう。仲直りの方法を決めておけば、そんな気まずい時間を過ごさなくて済みます。
「◯◯の店で食事しよう」など、歩み寄れる合図をケンカする前に決めておきたいですね。
しっかり相手と向き合って話を聴き、相手を傷つけないように主張することが夫婦円満の秘訣と言えそうですね。