最近ストレスが溜まっているなと感じたら要注意です。もしかしたら少しイヤな人になっているかもしれないからです。ストレスがかかると、人はどんな風に性格が変化するのかを調べてみました。
- 長所が短所に変化する
- 正義感が暴走する
- 愛情が独占欲を生む
- 理想への追求が他人の品定めに
長所が短所に変化する
よく短所と長所は紙一重と言われます。例えば物怖じしないのが長所の人は、ときにデリカシーがない言動をしてしまったりします。性格研究家のくらはしまやこ氏が書いた『人間観察極めたら悩みが消えた』(すばる舎)は、長所と短所の表れ方は受けているストレスの有無に大きな影響を受けることを指摘。その上でどんな長所が、ストレスによってどのような短所に変わるのかを解説しています。
つまり自分がストレスで弱っているときに、どんなタイプになってしまうのかを知ることができるのです。このパターンを知っていれば、自分の性格の変化からストレスの度合いに気づくこともできますし、普段から長所が短所に変わらないように注意することもできるのです。
次のタイプが自分に当てはまるようならば、参考になるかもしれませんね。
正義感が暴走する
公平で正義感溢れるタイプの人は、ストレスにさらされ過ぎると自分の基準を押し付けがちになるようです。
そもそも公平で正義感溢れるタイプの人は、まわりがちゃんとしていないとストレスを感じてしまいます。だからこそ性格がきつくなってくると、どんどん自分の基準を押し付けて、他人の行動を罰するようになるのだそうです。
つまり周りを見て「ちゃんとしてなくてイヤだな」と思っているときは問題がないのですが、その「ちゃんとしてない部分」を正さなければと思い始めると要注意というわけです。
もともと丁寧な検証やチェックが得意なタイプで、仕事でもそうした部分を担いがちです。それだけに「ちゃんとしていない部分」への怒りを示すようになると、仕事でも始終怒っているといったことになりかねません。気づけば仲間がいないといったことにもなるので、「ちゃんとしていない」部分に怒りを持っていないのかを確認しておくことは重要でしょう。
愛情が独占欲を生む
愛情深さやサービス精神は、多くの人を癒します。このタイプの人がストレスを受けたとき、どのように変化するのかわからない人も多いのではないでしょうか。じつは所有欲や独占欲が強くなり、せわしなく人の世話を焼くといった行動を示し始めます。ときには「自分がいないと、あなたは何もできない」といった行動を示すことさえあるのです。
つまり「いい人なんだけど……」と言われるような、ちょっと面倒な人になってしまっている可能性があるのです。
ポイントは独占欲や所有欲が出てこないこと。必要な世話はするけれど、一定の線を引いて、相手の自由を尊重するといった態度を取っている限りは、人間関係もうまくいきます。
また、くらはし氏によれば、ストレスが高じてくると、「あれもこれも」と手を出して混乱するきらいがあるので、タスクを作り、自分のすべきことを明確にしておくといいそうです。
理想への追求が他人の品定めに
理想に向かって努力しているタイプは、尊敬を集める人でもあります。そして「自分に価値を感じられない状況」にストレスを感じる傾向にあります。だからこそストレスが強まると、自分にとって付き合う価値があるかどうかで他人を判断する傾向が強まります。さらに強いストレスがかかると、「自分の時間」を強く主張するようになるそうです。
つまり「あんな奴は付き合う価値がない」とか、「私の時間を邪魔してなんて」と思い始めたら要注意です。そんな状況にはまってしまうと、さまざまな比較や競争に追われるようになってしまいがちです。
自分の理想に真摯に向き合っているうちは尊敬を集ますが、周りを見下し、あまり意味のない競争に没頭しているようだと、他人は寄り付かなくなってしまいます。
ストレスに押しつぶされそうになっているとき、本人がキツイのはもちろんですが、じつは周りも影響を受けてしまうケースがあります。何だか他人から怒られることが多いなと感じたときは、自分が怒らせるような態度を取ってしまっている場合があります。また怒りを示せない人が、どんどん自分から遠ざかってしまうケースも。
ストレス過多の時代ですので、こうした性格の変化はときに起きてしまいます。だからこそ人間関係を壊す前に、短所を長所に戻す努力をすることが大切なのではないでしょうか。
今日はストレスによる性格の変化について書いてみました。
性格や人の心理について興味のある方は、こちらをご覧ください。
参考:『人間観察極めたら悩みが消えた』(くらはしまやこ/すばる舎)