ストレスの対処に知っておきたい「ストレスコーピング」ってなに?

ストレスコーピングを知っていますか?ストレスへの対処法ですが、これを知っているのと知らないのでは、心のダメージが随分と違ってくるはずです!

  1. 3種類のストレスコーピング
  2. お勧めのストレスコーピング

3種類のストレスコーピング

「ストレスコーピング」とはストレスの対処法のことです。煮詰まってきたらカラオケで歌う、美味しいものを食べに行く、友達に愚痴るなどもストレスコーピングの一部です。

ビジネスの現場では常にストレスが掛かってくるもの。ストレスをうまくコントロールできなければ、日々のストレスに押しつぶされてしまうかもしれません。

そこでストレスコーピングの詳しい説明と、今日から使えるストレスコーピングの方法をご紹介します。

心理学者の榎本博明氏は、『心を強くするストレスマネジメント』(日本経済新聞出版社)でストレスコーピングに3つの種類があると書いています。簡単にまとめてみましょう。

①課題解決志向のコーピング

ストレスの原因が何かを探り、できる限り対処しようするコーピングです。

ストレスで追い詰められてしまうと、合理的な判断が下せなくなりがちです。しかし少し状況を整理すれば、大きな問題だと思っていたことがそうでもないといったケースもあるようです。

例えば上司がストレスの原因だとしても、上司がプレッシャーをかけてくる案件が決まっている、ポイントが決まっているということであれば、そこだけにポイントを絞って対応すればストレスは一気に軽減できるかもしれません。

この種のコーピングでは、好きな喫茶店などで何が問題なのかを書き出しながら状況を考えてみるといった方法が有効でしょう。自分で冷静になれないなら、友人などに話を聴いてもらって整理してもらうといった方法もあるでしょう。

ストレスへの対処法として気分を変えることに力を入れる人も多いようですが、そもそもの問題を解決するという方法も、ぜひ試してみください。

②情動コントロール志向のコーピング

『心を強くするストレスマネジメント』には、

「溜め込んだ鬱憤を発散したり、気持ちを切り替えたりして、ストレスによって乱れた気持ちを安定させようとするコーピング」

と書かれています。

残念ながら多くのストレスは、ままならないものです。問題を解決する方法がなく、ストレスを発散させるしかないケースも多々あります。そうした場合に、このコーピングは効果を発揮します。カラオケ、美味しい食事、ショッピングなどは、ストレス解消効果があることもわかっているそうです。

③肯定的意味づけ志向のコーピング これは

「ネガティブな出来事や状況にもポジティブな意味を見出そうとするコーピング」

です。

思い返せば、あの辛い体験が自分を成長させてくれたと思うことは少なくありません。そんなポジティブな側面を、ネガティブに感じている現状から探しだせれば、ストレスをかなり軽減することも可能でしょう。

このコーピングも自分だけで難しいと感じたら、友人に相談して一緒にポジティブな面を探していくことも有効でしょう。

お勧めのストレスコーピング

「情動コントロール志向のコーピング」や「肯定的意味づけ志向のコーピング」に分類されるストレスコーピングを、『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』(田中ウルヴェ京 )著/フォレスト出版株式会社)から紹介しましょう。

①寝る前に「ありがとう」とつぶやく

自分自身にでも他人にでも、あるいはご先祖様や神様にでもいいので、一日を振り返って「ありがとう」とつぶやきます。最悪の日だって、何か自分を成長させる収穫があったかもしれません。

ポジティブ心理学でも感謝は人を幸福にすることが明らかになっています。試してみてください。

②他人をほめてみる

大人になると、意外に人をほめることがないかもしれません。しかし、よくよく気をつけて観察すれば、誰にでもステキなところがあります。そんなところを発見したら、口に出してみましょう。

「いつも資料をそろえてくれてありがとう。おかげで滞りなく仕事が回るわ」といった一言が、相手と自分の気持ちをホッコリさせてくれるでしょう。ほめ上手になれば、ときにほめ返してくれることもあるでしょう。恥ずかしがらずに、ぜひ周りの人をほめてみましょう!

③輪ゴムをはじく

 考えても仕方ないのに、ついつい考えてしまい、余計にネガティブになってしまうことはありませんか。

そんな人にお勧めしたいのが、輪ゴムを使ったコーピングです。

やり方は簡単。片方の手首に輪ゴムをはめ、マイナスの想いが頭を回り始めたら輪ゴムをはじくのです。そこで「この痛みをきっかけに無意味な堂々巡りをストップする」と考えましょう。

パチン!という音と痛みが、ネガティブな思考を消し去ることができるようになれば、さらにポジティブな行動を取れるようになるでしょう。

参考:

『心を強くするストレスマネジメント』(榎本博明 著/日本経済新聞出版社)

『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』(田中ウルヴェ京 著/フォレスト出版株式会社)

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