自分が自分自身をどんな人間と思っているのかで、人生は大きく変わってくるそうです。自信に持って人生を送るために、自己評価を高めるための方法論についてお伝えします。
- 人生を変えたい人に贈る「自己評価」が幸福のカギを握るワケ
- 自分が幸せになる権利と関連する自己評価
- ポイントは意識的に生きること
- 自己評価を上げるメソッドを紹介
自己評価を上げるメソッドを紹介
職業的なヒモが書いた書籍を読んだとき、自己評価の低い人を狙うと書いてあり、なるほどと思ったことがありました。その方がつけ込みやすいのだそうです。
そうした極端な状況でなくても、自分を卑下しない自己評価の健全な高さが重要だという論調を耳にしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
では、そもそも自己評価とはどのようなもので、どうしたらしっかりとした自己評価を保てるようになるでしょうか?
『自信を育てる心理学』(ナサニエル・ブランデン 著/春秋社)を参考に探っていきたいと思います。
自分が幸せになる権利と関連する自己評価
そもそも自己評価とは何かという問いに、本書は次のように書いています。
「自己評価には二つの要素があります。〈自分が有能であるという実感〉と〈自分は価値があるという実感〉です。自己評価とは、いわば自信と自尊の総和です。それは、人生の難問に対処する自分の能力(問題を理解し、それを解決する能力)と、自分が幸せになる権利(自分の関心や欲求を大切にし、それを擁護する権利)について、その人が暗黙のうちにどう判断しているかを反映しています」
「自分が幸せになる権利」に関係するとなれば、見逃す手はないでしょう。
実際、自己評価が高ければ、たとえ失敗したとしてもくじけてからの立ち直りが早くなり、成功しやすくなり、さまざまな意味で豊かな人生をおくりたいという大きな望みを抱けるようにもなるそうです。
なるほどと感じる人も多いことでしょう。
エジソンが電球を発明したときの有名な言葉「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」などは、自分ならできるという高い自己評価がなければ、口にできません。
失敗があってもめげない気持ちは、自分を信じられる心から生まれてくるのでしょう。
ポイントは意識的に生きること
本書によれば、自己評価を高めるポイントは、「意識的に生きること」だそうです。というのも適切な行動をとるためには、しっかりと意識して選択する必要があるからです。
「その状況にふさわしく意識をはたらかせることから人生の幸福が得られるのであれば、自信と自尊の気持ちを生み出すのにもっとも重要なことは、ただ一つ、気づかないことより気づくことをどれぐらい大切に思うかです」
と、本書には書かれています。
多くの人は見たくない現実を見ないようにして生きています。見ないフリをして、自己評価を下げてしまうのだそうです。しかし見たくない現実を直視して受け容れることで、自己評価は変わっていくのです。
自己評価を上げるメソッドを紹介
本書は自己評価を高めるためのメソッドがいくつも紹介されていますが、そのうちの1つを紹介しましょう。
等身大の鏡の前に立って、自分の体や顔を見て、その感じに注目します。そして自分に向かって「どんな欠点があり不完全であっても、わたしは遠慮せず完全に自分自身を受け容れます」と言ってみてください。1~2分の間、ゆっくりと何度も口にします。そして自分が言っている言葉の意味を十分に味わいます。
別に自分を全部好きになる必要はありません。自分自身を受け容れ、事実にゆだね、意識にゆだねることが〈受容〉の究極的な意味であり、それができると自分にもっといい感じを抱けるようになるとのことです。
毎日朝晩2分間、このメソッドを繰り返していると、自己受容と自己評価の関係が体験的に理解できるようになるそうです。
ぜひ、やってみてくださいね!