忙しいから、疲れているからなどなど理由はさまざまですが、生活全般が整っていないと感じることはありませんか? 散らかった部屋は集中力を奪います。ベストなパフォーマンスを取り戻すための6つのステップを紹介します。
散らかっている環境は脳に負担
ボンド大学ビジネススクールのリビー・サンダー助教授によれば、散らかった環境は「ストレス」や「不安」に通じるそうです。実際、抑うつ気味な人の部屋は散らかっていることが多いといわれています。
そもそも脳は秩序だった状態を好むため、周りが散らかっている無秩序な状態だと負荷がかり、集中力が低下するといった研究もあるのです。
つまり集中力をアップしたいなら、環境を整えることが重要なのです!
① まずデスクの上を片付ける
整理整頓の重要性は、子どものころから耳にしてきたでしょう。しかし忙しさなどで身の回りを管理する能力が落ちると、途端に散らかってしまうもの。さらに問題なのが、そうした環境を改めて整えるエネルギーや時間がないケースが多いことです。
そんな人にお勧めしたいのが、まずデスクの上を片付けること。デスクに何も置いてない状態を作り、その状態を維持するのです。会社でも自宅でも、最も集中力を発揮しなければいけない場所はデスクでしょう。そこが散らかっていては話になりません。
散らかった部屋を片付けるとなれば、ヘタをすれば数日かかってしまいます。しかしデスクの上の整理なら比較的簡単です。
さて、デスクの上を片付けるときに注意したいことが1点あります。それは使ったモノを戻す定位置をつくること。定位置を決めて、「使ったら戻す」を繰り返せば散らかりません。少なくともデスクの上に、いつもモノがないように定位置を決めましょう。
そしてデスク以外を片付けられる余裕ができたら、散らかった環境を徐々に整えていきましょう。
②未完のタスクを書き出す
自分が思っている以上に未完のタスクは、心に強く引っかかっているものです。例えばまだ終わっていない書類がデスクにあると、無意識のうちに視線を投げかけてしまうのです。マイクロソフトリサーチの研究でも、マルチタスクによって集中力が40%も減少することがわかっています。無意識のうちに意識が向いてしまうような状況は回避した方がいいでしょう。
また実際にタスクを書き出してみると、意外に簡単に処理できることがあるのに気づくでしょう。簡単に終えられそうなものは、タスク書き出しの後、すぐに処理してしまいましょう。
また、時間のかかるものについては、処理する時間を予定表に書き込むといいでしょう。
③睡眠時間を確保する
忙しい→ストレスが溜まる→ストレス解消で夜更かし
このパターンは、生活のリズムを乱す大きな要因の一つです。まず寝る時間をしっかり守るようにしましょう。入眠が難しいなら、睡眠前30分はテレビ、ゲーム、パソコンから離れ、蛍光灯を消して間接照明で過ごすようにするのもお勧め。また休日も就寝時間と起床時間を同じにするのもいいようです。
④身だしなみを整える
生活が整っていないとき、服装や髪形などの身なりも崩れていることが少なくありません。髪が伸び放題だったり、眉毛や鼻毛などのお手入れが出てきていなかったり。少しだけお金と時間をかけて、身だしなみを整えましょう。衣類などがヨレヨレといった場合は、買い直すのもいいでしょう。
ほんの少しだけ身なりにエネルギーをかけるだけで、随分と元気になるものです。試してみてください。
⑤ネットの利用時間をカットする
SNSにかける時間が多いほど幸福度が減少するといった研究結果もあります。実際、生活が散らかっているときほどSNSなどにかける時間が多くなってしまうといったことも起きるようです。
そこでSNSにかける時間を大幅に削減してみましょう。まず、SNSの通知機能を切るだけで、かなり気にならなくなります。できれば携帯を見ないと決めて電源を切る時間をつくれば、よりネットにかける時間を少なくできます。
⑥一人の時間を楽しむ
何となく過ごすのではなく、一人の時間を積極的に楽しみましょう。カフェや温泉に行くといった方法もあるでしょう。自宅で一人時間を楽しむなら、音楽にこだわったり、好きなお茶やコーヒーをいれるといった方法もあります。
ボーっと携帯でネットを眺めるのではなく、計画的に一人時間を楽しむようにしてみましょう。
心理学を活用したライフハックに興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:日本産業カウンセラー協会
参考:『心を整える』(長谷部誠/幻冬舎)/『集中できないのは、部屋のせい。』(米田まりな/PHP研究所)