「何だか仕事がやりたくない」といったように、仕事へのモチベ―ションが下がっているのは、「理想の未来」をイメージできていないからかも!?そんなときに活用したい、モチベーションを取り戻す6つのステップを紹介します。
カギは「理想の未来像」
仕事へのモチベーションが上がらないときは、誰にでもあるでしょう。人の気分は天気一つでも変わるからです。しかし意欲の低下がしばらく続いているなら、対策が必要でしょう。
モチベーション対策のステップを6つ用意したので、順番に試してみてください。
①初心を思い出す
いまは面白くないと感じる仕事でも、仕事に就いたばかりのときはどうだったでしょう。やる気があったのはもちろん、その先には理想のゴールがあったりしなかったでしょうか?
出世して〇万円以上の年収を得る、その仕事を足掛かりにステップアップする、安定した収入を得て結婚するといった未来図を、何となく頭に思い描いていた人もいるのではないでしょうか。
もし、理想の未来像があったなら、それをしっかりと思い出してみましょう。脳は心地よいこと続ける性質があるとされています。つまり苦しいことに耐えられるのは、その先に「希望」があるからなのです。もし、昔はテンション高く仕事をしていたというのならば、その源となる理想の未来像を思い出すのは、モチベーションを回復の第一歩です。
②当時の「理想の未来像」を検証
仕事の動機となっていた「理想の未来像」を思い出したら、以下の2つの質問を自分に問いかけてみてください。
・本当に〇〇(理想の未来像)を手に入れたいのか?
・苦しいことを我慢してまで、〇〇(理想の未来像)を手に入れたいのか?
自分に問いかけると、答えが返ってきます。
単語が頭に浮かぶこともあれば、体の一部が反応することもあるそうです。その答えがYESを示すのか、NOを示すのかを感じとりましょう。YESならかつての「理想の未来像」を頭に留めておくようにすればモチベーションも復活するでしょう。
③新たな「理想の未来像」をみつける
②の検証でNOのサインを感じ取った人は、新たな「理想の未来像」をみつけましょう。
そのためには、いまの苦労を続けることによって得られる「報酬」をイメージする必要があります。それは給与かもしれませんし、家族の笑顔かもしれません。あるいは上司の信頼かも。
あなたにとっても、最も重要な理想の未来をみつけましょう。
④理想の未来への行動を嬉しい人間関係と結びつける
スタンフォード大学の実験では、学生に回答のない数学の問題を与え、どれぐらい粘って解こうとするのか時間を調べました。面白いことに、数学の探求が人間関係を豊かにするといった情報を与えられた学生は、数学の探求が自分の業績と結びつくという情報を与えられ学生の1.5倍近い時間を数学の問題に費やしたのです。
つまり理想の未来に努力するなかで、豊かな人間関係を手に入ると思えれば、よりモチベーション高く仕事を進められるのです。
例えば自分の豊かな未来が給与のアップだったとしても、その努力が家族や恋人を笑顔にすること、仕事の仲間との信頼関係、あるいは趣味の友達と楽しい時間を過ごすことなどにつながっていればいいのです。
⑤理想の未来への行動を社会的につなげる
スタンフォード大学では、先程の実験の別バージョンとして、実験参加者の一部に、グループに配属されたと伝えました。結果、自分がグループに所属していると信じた人は、実験から1週間が過ぎても通常より高いモチベーションを維持していたそうです。
自分の日々の働きが、何らかのグループから評価され、頼りにされている思えることで、モチベ―ションを長く・高く維持することができるそうです。つまり自分の仕事が会社にとって重要で、同僚や上司からも頼りにされているといった状況であれば、モチベーションが維持しやすくなります。
自分がどんなグループに所属しているのかを考え、そのグループと自分の仕事のつながりを見つけ出しましょう。
⑥朝起きたときに理想の未来を言葉にする
起床したらどんな未来が欲しくて、未来が自分にどんな変化をもたらすのかを考え、それを言葉にして自分に聴かせます。そうすることで深層心理に訴えかけ、自分の目標を再設定できるのです。
今日はモチベーションアップのための6ステップを解説しました!
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監修:日本産業カウンセラー協会
参考:『なぜ「やる気」は長続きしないのか』(デイヴィッド・デステノ/白揚社)/『脳の取扱説明書』(井上慎介/インプレス)