集中力があればなと思うことはありませんか?ギリギリの時間しかないときは素早く終わる仕事が、時間に余裕があっても何だか終わらなかったりするときもありますね。そこで『東大集中力』(西岡壱誠 著/大和書房)から集中力を発揮できる方法を紹介します。
- 楽しいと感じるには本格的に取り組むこと
- 実際にやってみることで集中力は高まる
- アウトプット化するための3つの方法
- 納得感を得られる目標設定を!
楽しいと感じるには本格的に取り組むこと
著者は高校2年3月の時点で偏差値35で、その後東大に合格した人物で、東大生の勉強法を調査している人物でもあります。その西岡氏によれば、東大生は勉強に耐えて集中していたのではなく、楽しんで集中していたとのこと。
実際、東大生へのアンケートによれば、勉強を楽しいと答えた人は73%だったそうです。ただし本格的に勉強を始める前に、勉強を楽しいと感じていたのは33%で、半分にも満たなかったということもわかっています。 つまり面白みがわかって集中できるようになるには、とにかくやり始めるしかにないということです。しかも集中するために必要なのは、能動的な動きである「アウトプット」だとも書いています。
実際にやってみることで集中力は高まる
集中力に必要なアウトプットとは、勉強で言えば知識を得ようとするもの(インプット)ではなく、その知識を使って問題を解いてみること。スポーツならフォームの練習ではなく実際にやってみることだそうです。
この実際にやってみる過程で、個人個人で面白いポイントを見つけていくのだそうです。例えば英語などを学んでいるなら、単語を覚えるのではなく、とにかく英語で話してみることで、英語で会話する面白さに目覚めていくというわけです。自分が楽しいと気づくポイントが会話する面白さだとわかれば、単語ではなく会話で使えそうなフレーズを覚えて、実際の会話を繰り返すことに夢中になっていくでしょう。結果、集中力も増していくことにつながります。
アウトプット化するための3つの方法
アウトプット化するための3つの方法
①他人の話からキーワードを探す
営業でも上司の説明でも、聞いているだけではインプットになってしまいます。そんなときは「キーワード探す」「質問を探す」ための時間と切り替えることで、アプトプットの作業となります。
漫然と話を聞き流すのではなく、自分が理解できない部分を探すように話を聴いていきます。
②説明資料をつくる
調査する、状況を理解するといった仕事をしているときには、誰かに説明できるような資料を作るつもりでやってみましょう。実際にパワーポイントやイラストで説明してみるのもお勧めです。
③ミスしやすそうなところを探す
実際に手を動かしている仕事でもアウトプットになっていない漫然とした作業があるものです。こうした仕事も、ミスしやすそうなところを探してみると意識変換することで、完全なアウトプット作業に変わります。
漫然と行っているルーチンワークは、業務改善の対象として考えれば能動的に取り組める仕事に変わるというわけです。
納得感を得られる目標設定を!
この本で集中力を発揮するために重要だと説いているのは、アウトプットだけではありません。
目標の明確化についても、かなり詳しく説明しています。
目標の重要性は、いろいろなところで言われています。実際、ほとんどの人が耳にしたことがあるでしょう。
ハーバード大学では、目標に関連する非常に重要な実験が行われています。教授が学生たちに目標について質問したところ、84%が持っておらず、13%は紙に書いてないが目標を持っており、3%が目標を紙に書いていました。10年後に彼らを調査したところ、紙に書かない目標を持った人の平均年収は、目標を持たない人の2倍となりました。さらに紙の書いた3%の人の平均年収は、残りの97%の10倍だったそうです。
もちろん心理学の研究では、目標を持つこと自体の弊害もいろいろ指摘されていますが、とにかく目の前のことに集中したいという要求を叶えるために、目標を設定することはプラスに働くようです。
そしてこの目標設定は、西岡氏によれば「納得感」を得ることが重要だそうです。確かに納得できないことに集中できるわけでもないでしょう。
どうでしょうか?
集中できそうな気分になってきましたか? そうしたらまずやるべきことは目標を設定すること。スマホでもいいので、自分が納得できる目標を今すぐ立ててみましょう。
明日から生活が変わるかも!