集中力を上げることは、ビジネスパーソンにとってますます重要になっています。テレワークが進む中で、結果が求められる傾向も強まりつつあり、時間内に仕事こなすことが求められるようにもなってきているからです。そこで集中力の高め方について調べてみました。
- 左脳タイプか右脳タイプか調べる
- BGMやご褒美が効果的
- 取り掛かりが悪い人のために
左脳タイプか右脳タイプか調べる
世界的なコンサルティングファームの予測でも、新型コロナウイルス感染症の影響で結果主義が強まっていくというレポートが発表されています。実際、人事評価制度の変更に関する話題も報道されています。
職場で上司が近くにいるときは、部下の仕事のプロセスも評価することができます。ところがテレワークになると、プロセスを観察できないので結果だけで評価する傾向が強まるというわけです。勤務時間と結果が仕事の評価の大部分を占めるとなれば、とにかく集中して仕事をこなしていかなければなりません。
ただ、好きなことやここ一番の正念場となれば集中力も増すと思いますが、日々のルーチンワークで集中力を上げるのは容易なことではないでしょう。
『やりたくないことも最速で終わらせる 東大集中力』(西岡壱誠/大和書房)には、集中力を増すためには、自分が論理的な左脳タイプか、感情重視の右脳タイプかを調べる必要があると説きます。
・どんな風に褒められると嬉しいのか
・どう説得されると納得するのか
・行動の第一歩はどんな気持ちで踏み出すのか
上記のシチュエーションで、自分が感情で動くタイプなのか、理屈で動くタイプなのかを考えてみてください。例えば、「面白かった」と褒められたいのか、その理由を理論的に説明されたいのか、楽しそうだから行動に移すのか、論理的に手順などに納得したから行動に移すのかなど、自分の心を動かすのが感情なのか理屈なのかを考えてみましょう。
BGMやご褒美が効果的
感情で心が動くタイプの人にお勧めの集中力アップの方法は、ライバルやBGMを活用する方法です。気持ちが音楽によって影響を受けることは、さまざまな研究が証明しています。テレワークであれば、音楽をかけやすくもなります。自分の集中力が増す音楽を探してみるのもいいでしょう。
また、仕事内容によって集中できる音楽が違うこともありますし、時間によってピッタリの音楽が変わることもあります。これも正解はありません。自分の合った音楽を探してみましょう。
ライバルに負けたくないという思い、自分だけ置いてきぼりは嫌だという思いも、感情が行動の第一歩になる右脳系の人には有効とのこと。実際、スポーツ分野などでも成長著しい選手には、ライバルや競技仲間がいるケースが少なくありません。切磋琢磨できる仲間を得て、集中力を上げてみましょう。
理屈で動くタイプの人は、目標をから逆算してスタート時期を決めたり、その仕事の必要性を考えたり、あるいは小さな報酬を用意してするのが有効だと、著者の西岡氏は書いています。お菓子でもYouTubeでもいいので、小さなご褒美を用意しておけば、理屈で動き出す左脳タイプの人は集中しやすいそうです。
取り掛かりが悪い人のために
集中力が発揮できない理由の一つは、実際の作業を始められないといったケースが少なくありません。To Doリストを作っても、気乗りしない作業だけが残り続けるタイプの人は、最初の一歩が踏み出せない人です。
この手のタイプの人にお勧めしたいのが、作業興奮と呼ばれる、動き出すと集中力が高まるという心理学的手法を活用するといいでしょう。最も簡単な方法はタスクを細分化するというものです。ものすごく簡単なことから始めて、気分が乗ってくれば、本当に面倒な仕事も終わらせることができます。
そしてもう一つのお勧めは、仕事を命じられたとき、とにかく少しだけでも手をつけておくことです。人はやりかけのことは頭に残ってしまうものです。少しだけ手をつけておくと、集中力が高まるまでの時間を短縮することができます。いいところで中断されたドラマなどが気になってしまうのと同じ心理です。
また、最初に全体像を把握しておけば、作業時間をより正確に測ることもできます。もちろんやり始めて気分が乗ってしまったら、最後までやり切ってしまう方法もあるでしょう。
集中力が上がらなくてネット検索してしまった人は、とりあえず自分が左脳タイプか右脳タイプかを考えるところから始めてみませんか?
心理学を活用したライフハックに興味のある方は、こちらもご覧ください。
参考:『やりたくないことも最速で終わらせる 東大集中力』(西岡壱誠/大和書房)