どうしても頑張りたいときの栄養ドリンク、効果を高める3つの方法

ここ一番、疲れた体にムチ打って、栄養ドリンクを飲んで頑張るといった経験は多くの人にあるのではないでしょうか。ただ、その効果を最大限発揮する方法を知っていますか? 栄養ドリンクの効果を高める3つの方法をご紹介します。

  1. 価格の安い栄養ドリンクは効きが悪い
  2. 普通に栄養ドリンクを飲んだら誰も賢くならなかった
  3. 効果のポイントは情報
  4. 知っておきたい3つの方法

価格の安い栄養ドリンクは効きが悪い

プラシーボ効果という言葉を知っていますか?

薬としての効果を持たない物質で得られる薬効のことです。デンプンを丸めただけの偽薬を与えても、効果を発揮することなどが知られています。 全日本民医連のホームページには 、

「プラシーボ効果は特に痛み、不眠、下痢に影響を及ぼし、ある実験では偽薬を飲ませた人の30%に鎮痛効果があった」

と書かれています。

栄養ドリンクの効果は、カフェインやアルコールがもたらす覚醒や気分高揚の作用に依るところが大きいことは知られています。しかし行動経済学の第一人者であるダン・アリエリー デューク大学教授は、プラシーボ効果と同様に、飲んだ人の気持ちによって効果が異なることを証明しました。

まずアリエリー教授は、大学にあるジムの入り口で栄養ドリンクを販売しました。ただし1つのグループには定価で販売し、もう一つのグループには大幅に値引いて販売したのです。その上でトレーニング後に疲労度を確認したところ、どちらのグループも「普段より疲れ」が少ないと答えました。

ただし定価の栄養ドリンクを飲んだ学生の方が、値引きで価格の安い栄養ドリンクを飲んだ学生より疲れを感じにくかったという結果が出ました。

普通に栄養ドリンクを飲んだら誰も賢くならなかった

次に頭脳の活性化の効果を客観的に確かめるため、栄養ドリンクを飲んで、バラバラにしたアルファベットから単語を考えるアナグラム問題を、15問30分で解いてもらいました。

ただし実験参加者を3つのグループに分けました。定価で栄養ドリンクを買ったグループ、値引いて買ったグループ、そして栄養ドリンクを渡さなかったグループです。

結果、栄養ドリンクを飲んでいないグループは、15問中9問正解。定価で栄養ドリンクを買ったグループも、15問中9問正解。そして面白いことに、安く栄養ドリンクを買ったグループは15問中6.5問の正解だったのです。

つまり栄養ドリンクでは誰も賢くならなかったばかりか、安い栄養ドリンクを飲んだ学生は通常よりも成績が落ちることが明らかになったのです。

効果のポイントは情報

ここまでの実験も十分に面白いものですが、アリエリー教授の実験はさらに進化します。 先ほどの同様の実験で、栄養ドリンクを飲むグループの単語クイズの表紙に、この栄養ドリンクが

「精神機能を改善し、クイズ課題などで成績を向上させることがわかっています」

といった文章を印刷したのです。さらに、この栄養ドリンクの効果が、50以上の科学研究によって確かめられているという偽情報も与えました。

その結果、安く栄養ドリンクを買ったグループは、何も飲まなかったグループより正答数が0.6問増えのです。定価で栄養ドリンクを買ったグループは、何も飲まなかったグループより正答数が3.3問増えたのです。

知っておきたい3つの方法

以上のような結果から推測すると、栄養ドリンクの効果を高めるには、次の3つの方法が有効だと思われます。

①高い栄養ドリンクを飲む

値段と効果は比例するという思い込みから、人は簡単に離れられるわけではありません。薬のプラシーボ効果の実験では、日常的に鎮痛剤を飲んでいる人ほど、この思い込みにとらわれやすいことがわかっています。

常日頃、栄養ドリンクを飲んでいる人は、ここ一番には高い商品を購入してみましょう。

②商品説明をよく読む

何がどんな効果をもたらすのか、しっかりと知識を吸収してから飲みましょう。プラシーボ効果と同様に、重要なことは栄養ドリンクを飲むことで、何らかの効果があると信じられることです。プラスの情報を頭にインプットしましょう。

③栄養ドリンクで頑張った後は休む

欧米の一部の地域では栄養ドリンクの過剰摂取が問題となっています(「栄養ドリンク」を飲み続けると疲労は逆に蓄積する」ダイヤモンドオンライン)。最大限まで頭と体を使った後は、しっかりと体力の回復に努めた方が体への負荷も少ないでしょう。

参考

『予想どおりに不合理』(ダン・アリエリー著/早川書房)

くすりの話 プラシーボ効果とか

「栄養ドリンク」を飲み続けると疲労は逆に蓄積する

関連記事

時間を忘れるほど仕事に集中できる!?「フロー」5つのポイントとは... 仕事をしていたら、いつの間にか時間がたっていたことがありませんか?心理学では、時間を忘れてのめり込む状態を「フローに入る」などと言います。「ゾーンに入る」と同じような使い方です。フローで仕事をこなせれば楽しいうえに集中力も高まります。そこでフローに入るためのポイントを整理してみました。 ...
集中力を高める時間管理の決定版「ポモドーロ・テクニック」ってなに?... 「ポモドーロ・テクニック」を知っていますか?時間を区切って集中力を高める手法だと聞いたことがある人もいるでしょう。しかし「ポモドーロ・テクニック」は、時間やタスクに対する考え方を変えていくものなのです。 6つの手順を繰り返すだけ中断させない環境を整える集中できるタスクかを考える 仕事...
集中力を上げるためのポイントはアウトプットと納得感だった!... 集中力があればなと思うことはありませんか?ギリギリの時間しかないときは素早く終わる仕事が、時間に余裕があっても何だか終わらなかったりするときもありますね。そこで『東大集中力』(西岡壱誠 著/大和書房)から集中力を発揮できる方法を紹介します。 楽しいと感じるには本格的に取り組むこと実際...
「注意資源」を節約しよう!私たちの注意力や集中力には限界があるって知ってた?... 私たちの集中力は総量が決まっているとしたら、無駄に使うのはもったいないですよね。注意力には限界があるという「注意資源」の考え方を知り、限りある一日を有意義に過ごしましょう。 「注意資源」は、注意力や集中力には限界があるという考え方「注意資源」はバッテリーのように考えることができる注意...
to doリストで要注意!優先順位を狂わせる4つのワナ... to doリストを見直したときに、重要なタスクが終わってないと感じたことはありませんか?それは優先順位の付け方が間違っていたのかもしれません。今日は優先順位に潜むワナと、その対策について説明していきましょう。 to doリストの弱点って? to doリストが一向に減らないどころ...

働く人の心ラボは、働く人なら知っておきたい『心の仕組み』を解説するサイト。
すぐに応用できる心理学の知識が満載の記事を配信しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です