落ち込んだときほど、意志を貫き通すのが難しくなります。誘惑に負けた上に、テレビや映画、デザートなどでストレス解消をしていませんか? 実は、その行動のほとんどが間違っているというのです。意志を貫くための方法と正しいストレス解消を紹介します。
- 目標を放り出した日に何があった?
- テレビゲームはストレス解消にならない
- 意志力を復活させるエクササイズはこれだ!
目標を放り出した日に何があった?
ダイエットをしているとき、あるいは日々資格の勉強を続けているとき、ついつい誘惑に負けてしまうことは誰にでもあるでしょう。そんな誘惑に負けた日のことを少し思い出してみましょう? 何が原因でこれまでの努力を無にしてしまったのでしょうか? ベストセラーでもある『スタンフォードの自分を変える教室』(ケニー・マクゴニガル 著/大和書房)を参考に、そうした問題への対処法を紹介します。
じつは気分の落ち込みは意志をくじく大きな原因の一つです。
過去の失敗経験を思い出すとチョコレートケーキがおいしそうに感じることがわかっています。驚いたことに、チョコレートケーキが好きではない人まで、落ち込んだときの気分転換としてチョコレートケーキを食べたいと思ったそうです。
怒りや悲しみなどのストレスを感じると、脳は報酬を求めるようになり、気晴らしに没頭するようになってしまうのです。
つまり会社で嫌なことがあった日にダイエットを放り出してデザートを食べまくってしまったり、プロジェクトのスケジュールが遅れてしまって焦ってしまったときに、そのことを考えたくなくて対処を先延ばしにしてしまったりするものなのです。
テレビゲームはストレス解消にならない
しかも多くの人が気晴らしで行うストレス解消法の多くは、心理的にあまり効果がないことが分かっています。効果が低いストレス解消法と効果が高いストレス解消法をそれぞれ『スタンフォードの自分を変える教室』から紹介します。
【効果が低い】
・ギャンブル
・タバコ
・お酒
・やけ食い
・テレビゲーム
・インターネット
・テレビを2時間以上
・映画を2時間以上
どうでしょうか? 多くの人がストレス解消にならないことに、時間を費やしていたことに気付くのではないでしょうか。
では、効果の高いストレス解消法は、どのようなものでしょうか?
【効果が高い】
・エクササイズやスポーツ
・礼拝への出席
・読書や音楽
・家族や友達と過ごす
・マッサージを受ける
・屋外を散歩
・瞑想やヨガ
・クリエイティブな趣味の時間
嫌なことがあったとき、ストレスを感じたとき、自分の行動をコントロールできずに、ストレス解消効果の薄い行動に走ることを、まず変えてみてはいかがでしょう?
辛いことがあったときにダイエットを中断してケーキを食べる代わりに、スポーツをしたり、ヨガをしたりするだけで、結果は大きく変わってきます。
意志力を復活させるエクササイズはこれだ!
さて、ここで落ち込んだときに、意志力を復活させるエクササイズを紹介しましょう。
①誘惑に負けてしまう状況を思い出します
②それがどんなシチュエーションかを書きとめます
③そのときの自分の言い訳を考えます
④誘惑に負けてしまう状況にならないために、何ができるのかを考えます
⑤成功するためには、どんな行動が必要かを考えます
⑥⑤の行動を実際にやっているように気持ちも含めて想像します
もっとも最悪なパターンは、自分の心をコントロールすることを放り出し、誘惑に負けた自分を攻めて投げやりになってしまうことです。
事前に誘惑に負けてしまうときのことをイメージして、そうならないための行動について考え対処してみませんか?