誰かに話を聴いてほしいと思うことはあるでしょう。しかしパートナーの話を聴かないことは、かなりあるようです……。そこで会話が弾まなくなる原因について紹介しましょう。
性格による問題も
①「聴くこと」への誤解
パートナーの話を聴くことが当たり前だと思っている人には理解しがたいのですが、パートナーを理解し尊重して話を聴くことが、「パートナーの言う通りになること」や「自分の意見を言いにくくなること」につながると思っている人が少なくないようです。
人によっては、「聴いたら負け」だと思っている人もいるのだとか……。
このような誤解を解かないと、話を互いに聴き合う関係にはなれないでしょう。
②自信過剰
自信過剰な人は、心の底で「自分は正しい」と思いがちです。その結果、気持ちや意見がパートナーと違っている場合に、「パートナーが間違っている」「パートナーが自分に合わせるべき」と思いがちだそうです。
たしかに聴いても仕方がないといった態度を取る人とは話が弾みませんね。自分の意見が常に正しいと思う人とは、どんどんコミュニケーションの輪が狭まってしまいます。
③問題解決思考が強すぎる
こちらは気持ちを聴いてほしいのに、問題解決の方法だけが示されて怒りにつながることは少なくありません。しかも問題解決思考の人の多くは、その会話が問題だとは思っていないケースが少なくありません。
パートナーがこうしたタイプだった場合は、解決方法の提示ではなく、まず気持ちを聴いてほしいということを伝える必要があるでしょう。
④パートナとの違いが受け入れられない
パートナーの気持ちや要求が一致するときは嬉しいものです。ただ現実問題として、常に思いが一致するわけではありません。ところが、そうした願望が強いと相手との違いに目を向けることを避けるようになるそうです。
その結果、食い違いが見られるような会話を避けたり、無理やり自分の意見に同調させようとしてしまうそうです。「あなたもそう思うよね」「余計なことを考えなくていいんだよ」といったフレーズが出たら要注意です。
⑤論理に偏りすぎる
話を聴いてほしいという思いの裏にあるのは、自分の気持ちを聴いて受け止めてほしいという要求があります。つまり「わかってもらえた」「話してよかった」とパートナーに思ってもらうためには、理詰めで事実を聴いていくような態度は慎しんだほうがよいでしょう。
⑥感情に偏りすぎる
感情に偏り過ぎる人は、パートナーの話を冷静に聴くことができません。そのため自分に都合よく解釈したり、受け入れやすい部分だけを聴いたりして、パートナーが理解してほしいことを結果的に無視してしまうケースがあるようです。
⑦特定の感情への恐れ
相手の感情の一部を受け取れないタイプの人もいるそうです。例えば自分自身がさみしさや悲しさを感じることに抵抗があり、そうした感情を避けていると、パートナーが「さみしい」「悲しい」といったような気持ちを吐露すると、イライラしてしまうケースがあるとのこと。
パートナーが話を聴いてくれないという不満を抱いていることは少なくないかもしれません。そこにあきらめが生じると、会話そのものがなくなってしまいます。そうした関係にならないためにも、上記のようなパターンに当てはまらないのかを、自分自身のコミュニケーションスタイルや性格を考えてみるといいかもしれません。
今日は野末武義氏の書いた『夫婦カップルのためのアサーション』から、話を聴けない理由についてまとめてみました。
コミュニケーションの上達に興味のある方は、こちらをご覧ください。
参考:『夫婦カップルのためのアサーション』(野末武義/金子書房)