SCAMPERって?既存のアイディアを発展させるための思考法

「意見が出そろったけれど、どれも決め手に欠ける」「議論が行き詰まってるなぁ。なんか新しいアイディアないかな?」と感じたときは、SCAMPERを試してみましょう。既存のアイディアを発展させ、新たな解決策が生まれる思考のフレームワークをご紹介します。

  • SCAMPERとは、7つの問いでアイディアを生み出す思考法
  • SCAMPERのプロセス
  • SCAMPERの具体例
  • 「アイディア出して!」と言われたら、SCAMPERを意識して

SCAMPERとは、7つの問いでアイディアを生み出す思考法

SCAMPERとは、7つの質問を投げかけることで、新しい発想を生み出す思考のフレームワークです。A・F・オズボーンが作成したアイディア発想法である「オズボーンのチェックリスト」を、より使い勝手の良い形にブラッシュアップしたもので、さまざまなビジネスシーンで使うことができます。7つの質問は、以下の通りです。

S: Substitute(転用)「他に代用できることはないだろうか?」

C: Combine(結びつける)「他のものと組み合わせることはできないだろうか?」

A: Adapt(適応させる)「他に似たものはないだろうか?」

M: Modify(修正する)「そのままで、細かい点を修正・変更することはできないだろうか?」

P: Put to other purposes(他の目的に使用する)「そのままで、他に使えないだろうか?」

E: Eliminate(除く)「何か省略できないだろうか?」

R: Rearrange/ Reverse(並べ替える、逆にする)「調整で何とかならないだろうか?」

SCAMPERのプロセス

7つの質問をどう投げかけてゆくか、そのプロセスについて、グローバルタスクフォース株式会社代表取締役の山中英嗣氏は著書『入社1年目で知っておきたいクリティカルシンキングの教科書』の中で、次のように述べています。

①改善したい製品・手法などのアイディアを決定する。
②SCAMPERの7つの視点に基づき、その改善したいアイディアのリストをつくる。
③7つのそれぞれの視点から新たなアイディアを出す。
出典:『入社1年目で知っておきたいクリティカルシンキングの教科書』

つまり、まずは会議やブレーンストーミングなどでアイディアを出し切ったうえで、改善したいアイディアを可視化し、7つそれぞれの視点を加えて再考するのがよいということです。まずは会議ありき。それからSCAMPERで「揉む」作業に入ることになります。

SCAMPERの具体例

では、実際にSCAMPERを使ってアイディア出しを行ってみましょう。テーマは「売れるハンカチを開発する」とします。ハンカチはもともと正方形のシンプルな形で、素材や大きさはある程度決まっています。どうしたら、新しいハンカチを開発することができるでしょう。

S: Substitute(転用)「他に代用できることはないだろうか?」

→ハンカチの代用品といえばタオル。でもタオルハンカチはすでにある。ハンカチは折ってアイマスクにできるかもしれない。簡単にアイマスクに変身するハンカチはどうだろう。

C: Combine(結びつける)「他のものと組み合わせることはできないだろうか?」

→ひっかけられるループをつけてループハンカチはすでにある。デザインにラメやタッセルを施したらオシャレかな。

A: Adapt(適応させる)「他に似たものはないだろうか?」

→ハンカチに似たもの。タオルはもう出たし……。う~ん、これはパス。

M: Modify(修正する)「そのままで、細かい点を修正・変更することはできないだろうか?」

→見た目はそのままで、抗菌性をプラスしたら売れるかもしれない。あるいは、別の市販ルートを考えてみる。例えばネット通販など。

P: Put to other purposes(他の目的に使用する)「そのままで、他に使えないだろうか?」

→顔の脂取りに使える機能を、裏面に施したらどうだろう?

E: Eliminate(除く)「何か省略できないだろうか?」

→いっそのこと、真っ白なハンカチにすれば慶弔用で売り出せる?

R: Rearrange/ Reverse(並べ替える、逆にする)「調整で何とかならないだろうか?」

→今までの柄をリニューアルすることで、目新しさが打ち出せる?

自分の頭で考えているより、質問を投げかけられた方が、新しい視点からのアイディアが出せそうです。質問が抽象的にとどまっているぶん、同じ質問であっても10人が10人とも同じ答えを出すということはなさそうなのも、いいところではないでしょうか。

「アイディア出して!」と言われたら、SCAMPERを意識して

SCAMPERは、会議やブレストで使えるだけではありません。「明日までに、この商品についてのアイディアを出してきて!」と言われたときなどにも有効なのではないでしょうか。短時間で効率的に、新発想のアイディアを生み出すことができそうです。残業したり、家に仕事を持ち帰ったりして延々と悩む……。そんな仕事のスタイルから抜け出せるかもしれません。

会議やブレストに役立つコミュニケーションに興味のある方はこちらをご覧ください。

参考:『入社1年目で知っておきたいクリティカルシンキングの教科書』山中英嗣、PHP研究所

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