イノベーションに欠かせない斬新なアイデアを生み出す3つの方法

イノベーションの重要性が叫ばれるようになり、より注目を集めるようになったのが「創造性」でしょう。しかし、これまで斬新なアイデアなんて考えたことがなかったのに……と頭を抱えてしまう人も多いかも。そこで斬新なアイデアを生み出す方法を紹介しましょう。

安心なアイデアが求められる時代

「イノベーション」とは、ビジネスに新しい価値を生み出す革新的な新基軸のこと。ビジネスのスピードが早くなり、すぐに競争が激化してしまう現代では、まだ誰も目を付けていない領域に進出することが、ビジネスの成功の近道だからです。

またコロナ禍にあって、これまでの方法では対処できないことが増えています。社会の大きな転換期だけに、過去にとらわれない大胆な発想も求められます。

しかし、前例を参照しながら人生設計を立ててきた多くの人にとって、創造性を発揮するのはとても難しく感じるものです。そもそも何をどう考えていいのかがわからないことも……。

では、具体的にどのようにすればアイデアが湧くのかを紹介しましょう。

①間違った思い込みを捨てる

じつは創造性を発揮する最初のポイントは、自身の間違った思い込みを捨てることだそうです。特に次の2つの考え方は危険です。

(1)自分には創造性に関する才能がない
(2)年齢のせいで発想が乏しい

創造性の教育に関する第一人者であるペンシルベニア州ヨークカレッジのアンソニー・D・フレデリックス名誉教授は、高い創造性は生まれ持った才能ではないと説いています。さらにスティーブ・ジョブズなどの天才と比較して、自分には創造性がないと考えることもしてはいけないと語ります。
また年齢とともに創造性が衰えていくといった考え方にも異議を唱えています。

じつは創造性を発揮しなくても、日常生活にはあまり問題は起きません。そのため自分の創造性を発見する機会に、多くの人は恵まれなかったのです。手を付けられていない創造性を発見すると決め、年齢や才能は関係ないと考えることが、斬新なアイデアを生み出す第一歩になります。

②アイデアを正誤で判断しない

判断力とアイデアは違った概念です。ところがアイデアを出した時点で、多くの人が判断してしまいます。「正しい」とか「間違っている」といった判断は、現在の状況から考えるだけに余計に危険です。

じつは創造的なアイデアに関する実験で、実際の映像を観察しながら発想すると、現実的で有効なアイデアを思いつく確率は上がるものの、独自性は低くなるという結果が出ています。つまり創造的に考えるよりも、現状の改善にとどまってしまうというわけです。

イノベーションを起こすようなアイデアにたどり着きたいなら、「正しい」とか「間違っている」といった判断をしないようにしましょう。アイデアを考えるときは判断しないと決めるのも一つの方法でしょう。

③観察した後に別のものと組み合わせる

観察の結果からアイデアをひねり出すと、改善のように既存の枠組みにとらわれたアイデアが浮かびがちです。しかしまったく何もないところからアイデアを思いつくのは簡単ではないでしょう。

そうしたときに活用したいのが、アイデアを思いつきたい場面をじっくり観察したあとに、似たような場面だったらどうなるのかを考えてみるといった行動です。

例えば、新しい紅茶の入れ方を考えるなら、実際にティーバッグでの紅茶の入れ方を観察した後に、コーヒーだったらどうなのかといったことを想像してみるといったことです。頭の中でシチュエーションを変えたり、無関係なものと組み合わせることで、斬新なアイデアが浮かんでくるのです。

「創造性」は、自分の能力を信じて何度も考える中で発揮されていくものです。あきらめずに新しい発想に向けて努力することが、斬新なアイデアを思いつく方法といえるでしょう。

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監修:日本産業カウンセラー協会

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