心理学が教える「運を味方に付ける」科学的な手法4選

運がよくなりたいと思ったことは誰にでもあるでしょう。とはいえ運をコントロールできると思っている人は、まずいないのではないでしょうか。それでも運を味方に付ける方法は研究されているようです。「運」に関しての研究成果をまとめてみました。

  • 努力できることがないか考えてみる
  • ポイントはチャレンジ精神
  • 「運が良い」と思う人はチャンスを逃さない
  • ツイてる時間を逃さない
  • まとめ―4つの手法

①努力できることがないか考えてみる

運を味方に付けたいと思ったとき、最初に考えるべきは努力できる部分がないかを確かめることでしょう。

例えば、「ヤマを張ってテストを受けたけれど外れた。これは運が悪かったからだ」といった言い分をどう思いますか? ヤマを張らなくてもいいように、満遍なく勉強をしておけば「運」に頼る必要がない、と誰もが思うことでしょう。

じつは「運」によって結果が変わってしまうという考え方は、状況を自分でコントロールできないという思いからきています。つまり「運だ」と考えてしまった段階から、努力は意味を持たなくなってしまいます。

もちろんコントロール不能な「運」に翻弄されることは、いくらでもあるでしょう。しかし「運」だと感じる範囲を狭めていくことで、コントロールできる部分を増やすこともできるはずです。

例えば、投資には「運」の要素が確かにあるでしょう。それでも社会情勢から価格の上昇や下落の兆候を読み取る努力を続けていれば、闇雲に資金を動かすより利益を上げることがきるでしょう。

つまり「運」を味方に付けたいならば、まず運の範囲を狭め、自分がコントロールできる範囲を広げることが必要になります。

②ポイントはチャレンジ精神

ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン教授は、「運の良い人」の気質を発見しました。彼らは、「外向的」「新しい体験に前向き」「あまり神経質ではない」といった特徴を持っているそうです。

「運が良い」と感じている人は、実は新しいことに果敢にチャレンジする人だったのです。人は失敗するよりも、挑戦しなかったことに後悔すると言われています。また成功より失敗を忘れやすいという傾向もあるとのこと。そのため失敗を恐れずにチャレンジを続ける人は、新たな挑戦から逃げている人よりも、記憶の中で成功体験が積み上がっていくのです。結果、「運」が良いという思いが強化されていくのです。

リチャード・ワイズマン教授は、運が悪い人の行動を、運が良い人の行動に変える講義も行ないました。その結果、80%の受講生が「運」がよくなったと感じたそうです。

つまり運を味方に付けるのは、とにかく挑戦をし続けることが重要なのです。失敗にとらわれず、どんどんチャレンジしていくことで、運の強い人間だと思えるようになれるようです。

③「運が良い」と思う人はチャンスを逃さない

また自分を「運が良い」と思えるようになると、チャンスを逃さなくなります。

リチャード・ワイズマン教授は、道にお金を置いて「運の良い人」と「運の悪い人」が、どのように反応するのかを実験で確かめました。結果、「運の良い人」の多くは落ちているお金に気づいて拾い、「運の悪い人」の多くは気づかずに通り過ぎたと報告しています。

つまり自分は「運が良い」と思っている人ほど、チャンスをモノにしやすいというわけです。

④ツイてる時間を逃さない

ここまでは運の良し悪しは、自分の現実のとらえ方によるという話でした。

それを証明するために、リチャード・ワイズマン教授は、「運が良い」と思っている人と、「運が悪い」と思っている人に宝くじを買わせる実験をしました。「運が良い」と思っている人は、「運が悪い」と思っている人の2倍も「当たる」と考えていましたが、結果は「運が悪い」と思っている人にも「運が良い」と思っている人にも均等に当たりが出たそうです。

つまり思いだけでは、結果は変わらなかったというわけです。

それでも他者から見て「運が良いな」と感じる人がいるのがいるのも事実。くじなどの確率が均等ならば、どうして他者から見て「運が良い」と感じてしまう人がいるのでしょうか。

そのヒントになりそうなのが、ワグナーとケレンという2人のオランダ人研究者の論文です。

彼らは運が収入に直結するギャンブラーに、「運」についてどう思っているのかたずねたのです。その結果、「運」が制御不能だと答えた人は一人もいなかったそうです。ポイントは「運」がいつ訪れて、いつ去っていくのかを察知することだと結論付けています。

確かに「運」はトータルで見れば、均一なのかもしれませんが、ツイている時とツイていない時があります。そしてツイている時に勝負をし、ツイていない時をやり過ごせば、「運」を最大限に活用できるというわけです。

これは「運」を味方に付けないと勝ち続けられないギャンブラーらしい意見かもしれませんね。

まとめ―4つの手法

最後、ここまで説明した「運」を味方に付ける方法を、簡単にまとめておきましょう。

①努力できる範囲を拡大して「運」の領域を少なくする
②失敗を恐れずに新たなことにチャレンジする
③自分は運が良いと思えるようにする
④ツイている時間を有効に活用する

運に左右されることもあるのが人生でしょう。だからこそ「運」を味方につける生き方をしたいですね。

心理学を活用した心豊かな生活に興味のある方は、こちらもご覧ください。

監修:日本産業カウンセラー協会

参考:『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』(エリック・バーカー/飛鳥新社)/「運を引き寄せる人はここが違う! 不運が幸運に変わる『考え方』」(Women’sHealth)/「What Is Luck?」(Barbara Blatchley Ph.D./Psychology Today)/

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