「忙し過ぎて、もうイヤだ」と感じている人に

「働き方改革」と言われているけれど、ちっとも仕事が終わらない。どれだけ仕事の密度を上げても、次から次へと仕事が湧き出てくる。そんな想いに駆られたら、少し時間の使い方を変えてみませんか?

  1. 生産性を上げても解決しない
  2. 1日のハイライトを決めてみよう
  3. いつの間にかデジタル依存になってしまうかも
  4. とりあえず「ハイライト」を決めてみる

生産性を上げても解決しない

「問題は、片づけても片づけても、すぐにまた別の仕事や要求がやってくることだ。ハムスターの回し車のように、速く走れば走るほど、ますます回転は速くなる」

これは最近話題の書籍『人生が本当に変わる「87の時間ワザ」時間術大全』(ジェイク・ナップ ジョン・ゼラツキー 著/ダイヤモンド社)の一文です。

また、同じページには、「『意志力』は脱出口にならない」「『生産性向上』も解決策にならない」とも書いてあります。こうした意見に賛成の人も増えているのではないでしょうか。もう、十分に詰め込み過ぎていた生活しているし、限界ではないかと感じつつもビジネスから降りる手段がないと思っている人もいることでしょう。

ただ、一方で自分より仕事のスキルが高い人もいるし、自分だってもっと効率的に仕事ができるはずという想いもあるかもしれません。しかし、この書籍を書いたのは、GoogleとYouTube出身の2人。しかも時間管理にこだわっていた「時間オタク」たちの結論なのです。

そんな人たちの結論なら信じていいんじゃないかと思いませんか?

1日のハイライトを決めてみよう

この本は4つの教訓と87のワザが書かれているが、特に重要なのは、2つの教訓でしょう。

①毎朝、最優先目標を決めると「魔法」が起きる

②「デバイス禁止」で仕事の質が変わる

①は大量の仕事をただこなすのではなく、最も「時間を意識的に使う」その日の「ハイライト」を決めることを意味しています。そして「ハイライト」を決める基準は3つ。「緊急性」「満足感」「喜び」です。

もちろん「ハイライト」は仕事だけではありません。家族や友人と過ごす時間や趣味の時間なども、「ハイライト」になるのです。

②については、「気が散らないiPhone」を提唱しています。「ソーシャル系アプリ」を削除し、ゲームやニュースアプリ、YouTubeなど面白いコンテンツを無限に提供してくれるアプリを削除し、メールアカウントを削除し、ウェブブラウザを無効にするという。

とにかく無意識のうちに時間を大量に奪っていくものをスマホから削っていくことで、本当にやりたいことができるようになるというのです。

いつの間にかデジタル依存になってしまうかも

随分と極端な主張だと思う人もいるかもしれません。しかし、スマホなどのデジタル機器を一時的に手放す「デジタルデトックス」を勧めている、一般社団法人日本デジタルデトックス協会の石田国大代表も次のように話しています。

「依存するように徹底的に研究されている(大手SNSの)ネットはガードが難しい。だからこそ意図的にネットから切り離された時間が必要だと思うのです」(『産業カウンセリング』 2019年2月号)

依存の自覚症状がなくても、2日間デジタル機器を手放すと、携帯がなったような幻聴が聞こえる人も多いそうです。職場では猛烈に働き、プライベートではSNSやメールなどに追いまくられる。これでは息つく暇がないと感じるのも当然でしょう。

とりあえず「ハイライト」を決めてみる

自分の重要だと感じる時間に集中すること。そしていつの間にか時間を奪っていくSNSなどの侵食を食い止めること。

この2つのルールを守るだけで、日々の生活は大きく変わることでしょう。そろそろ人間らしい生活をしたいと思っている人は、とりあえず1日の始めに、何を「ハイライト」にするかを決めてみてはいかがでしょう?

仕事や携帯から自分の時間を取り戻すためのポイント紹介でした。

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