何となく気分がのらないときにマイナス思考になってしまうことはありませんか? 「どうせやっても……」と考えてしまったなら要注意。そんなときに試したい4つの方法を紹介します。
- ふとはずみにネガティブ思考になることも……
- 何がイヤなのかを知る
- 事実と解釈を分ける
- 数値化する
- 誰のための行動なのか考える
ふとはずみにネガティブ思考になることも……
ネガティブな感情に支配されてモチベーションが下がってくると、どうもマイナス思考になりがちです。自分が誰にも役立っていないような感じがしたり、頑張っても成功しないと思ってしまったり。日々、仕事やプライベートで頑張っているときでも、ふっとしたはずみにネガティブ思考にはまってしまうことはよくあるのではないでしょうか。
そうしたときにあえてネガティブな感情に浸り、少し活動のスピードを落とすことも悪いことではありません。しかし「マイナス思考から抜け出けだしたい」と感じるなら、ちょっと試してもらいたい方法があります。
順番に紹介していきましょう。
①何がイヤなのかを知る
ホラー映画の定番は、相手の正体がなかなかわからないことです。ちらりとした姿が見えても、全容は明らかにならない。よくわからないから怖いという私たちの心理が、ここに表れています。
じつはマイナス思考も同じような仕組みを持っています。その根幹にある不安や嫌悪は、漠然としているがゆえに大きくなっている場合が多いのです。例えば「月曜日の出社がイヤだな」と思っても、改めて何がイヤで、何が不安なのかを考えるとたいしたことない理由がほとんどだったりします。
・通勤電車がイヤ
・数字がイマイチなので会議が不安
・朝起きるのがイヤ
具体的に考えてみると、マイナス思考になるほどのものかと思ってしまうような場合が多いのです。「何だかイヤだ」といったマイナス思考に襲われたら、ところで何がイヤで、何が不安なのだろうと考えてみると、マイナス思考に支配された「景色」が変わります。
②事実と解釈を分ける
私たちの多くは、事実と解釈を頭の中で同じように考えがちです。例えば上司に怒られたから上司に嫌われたと思ってしまったときは、怒られたという事実が嫌われるという解釈と結びついてしまっています。
きちんと「怒られた」ことだけを取り出せばいいのです。それが自分のミスから発生したのならば再発を防げばよく、上司の機嫌が悪いだけなら自分に落ち度はありません。
つまり事実と解釈を区別しないことで、私たちはムダにマイナス思考に陥っている可能性があるのです。いま、実際に起こっていることを明らかにして、それに対処することで、マイナス思考が拡大するのを防ぐことができるでしょう。
③数値化する
認知行動療法では、気分を数値化するといった手法が取られますが、それは日々の生活でも有効な場合があります。マイナス度合いがどれくらいなのかを考えることで、その脱出方法も考えられるようになるかもしれないからです。
-10ポイントなら運動をすればいいし、-20ポイントなら映画を見ればいい、-50ポイントなら1日の休みが必要と言った形で対策を立てられれば、マイナス思考のとらえ方が違ってきますよね。
最近、どうもパッとしない気分だけれど、その度合いはどんどん改善していると感じることもできるでしょう。
また、何となく不安に思っていることを、数字に落とし込むこともマイナス思考の撃退には有効です。仕事量を積算して、どれぐらいかかるのか書き出してみたり、必要なお金を書き出してみたり。数値化して足りない量がわかれば、その対策も立てやすくなります。
何となくネガティブな気持ちを、数値化することで軽減してみしょう。
④誰のための行動なのか考える
自分のためだとモチベーションが保てなくても、人のためになら行動できると言うケースは多いもの。一人のときは夕食を作らないのに、家族のためなら料理を作ろうと思えるは、それが家族の笑顔につながるからです。
マイナス思考でモチベーションが落ちてしまった行動が、誰のためになっているのかをあえて考えてみるのもいいでしょう。自分がチェックしているエクセルの処理は、結果的にお客様を喜ばせることにつながっている。そんな発見がモチベーションとポジティブな想いを取り戻してくれます。
誰でもマイナス思考に陥ることはあるもの。そんなときに有効な4つの対策法をまとめてみました。気になったものがあれば試してみてください。
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監修:日本産業カウンセラー協会
参考:『図解 マイナス思考からすぐに抜け出す9つの習慣』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)