一緒に居ると息苦しくなる人をパートナーにしていませんか? 妻・夫・恋人がモラハラタイプであることに気づかないことがあります。そこで行動を支配しようするタイプの特徴を、まとめたいと思います。
- 言動で相手をコントロールする人
- 【特徴①】条件付きの愛情
- 【特徴②】罪悪感を活用する
- 【特徴③】独りの時間を認めない
- 【特徴④】自信を奪う
- 【特徴⑤】慢性的な批判
- 【特徴⑥】話し合いのタイミングにこだわる
- パートナーが支配的な人だとわかったら
言動で相手をコントロールする人
モラルハラスメント(モラハラ)とは、言葉や態度によって精神的な苦痛を相手に与える行為です。その性格的な特徴の一つは、相手に対して支配的であること。
とはいえ相手の支配的な態度に気づかないことも……。相手がコントロールしようとしているのに、自分のことを思ってくれているという勘違いをしてしまうケースも少なくないからです。だからこそパートナーと一緒に居るときに気分が晴れないと感じたら、以下の特徴がないかチェックしてみませんか?
【特徴①】条件付きの愛情
「今のあなたでは十分じゃない」というメッセージを伝えてくるようなら要注意です。
「もう少し痩せてたら一緒に居られるのに」「ダサい格好の人とは一緒にいたくない」「これ買ってくれるなら」「食事つくってくれないなら、一緒に居たくない」などなど。
もちろん生理的に我慢できない習慣を直してほしいといった場合もあるでしょう。しかし何かの条件を満たさないと一緒に居られない、好きではないというメッセージは支配的な人が発しやすいメッセージです。
【特徴②】罪悪感を活用する
パートナーと一緒に居るときに罪悪感を持ってしまうなら、お互いの関係性について考える必要があるかもしれません。日常の些細なお願いでも申し訳ないと感じてしまう、友人と食事に行っただけなのにパートナーに罪悪感を持ってしまう。そんなことがあるなら、どうしてそんな感情を抱いてしまうのか考えてみましょう。
パートナーの「忙しい」というアピールが強かったり、あなたが楽しむ時間に嫌味を言ったりと、支配的な人の多くは相手の罪悪感を使って、相手の行動を制限しがちです。
必要のない罪悪感を抱いてしまうようなら、ちょっと考えてみる必要がありそうです。
【特徴③】独りの時間を認めない
パートナーとの関係がうまくいっていても、独りの時間は互いにとって重要です。
ところが支配的な人は、相手の独りの時間を認めようとしません。独りの時間を過ごすことが悪いことのように話したり、そういった行動を否定する。そんな言動があるなら、相手をコントロールしたいタイプの人かもしれません。
【特徴④】自信を奪う
「あなたの成績じゃ無理じゃないかな」「あなたの仕事がうまくいくとは思えない」「そのバカバカしい思い付きをどうするの」などなど。あなたのやりたいことを聞いたときに、いつも反対し、欠点を指摘し、自信を失わせるような言動を繰り返すなら、その人は支配的な人もかもしれません。
というのも自信を奪うと自律的な活動がしにくくなり、相手を支配しやすくなるからです。
もちろん本当に現実を無視したような思い付きを、必死に止めているというケースもあります。ただ話すたびに自信を失ってしまうようであれば、別の人に意見を聞くなどしてみましょう。
【特徴⑤】慢性的な批判
小さな批判を繰り返す人は要注意です。
「その服は~」「その態度は~」「その発言は~」などなど。繰り返される批判がまっとうに見えるために、自分が悪いと感じてしまうことも少なくないでしょう。しかし慢性的な批判は相手を委縮させますし、互いの関係性にも影響を与えます。
もちろん大人になると注意してくれる人もいなくなりがちで、率直な意見を言ってくれる人は重要です。ただ関係性をコントロールしたいために批判を繰り返す人には注意しましょう。
【特徴⑥】話し合いのタイミングにこだわる
「今、その話をすべきじゃないよね」といった発言を、よく耳にするようなら要注意!
もちろん話し合いや発言のタイミングは重要です。しかし不機嫌さを「武器」にしたり、「今は違う」という言い方であなたとの話し合いを常に拒否するのは、支配的な人の典型的な行動です。
「機嫌が悪い時に話しかけてしまった……」といった後悔は、そもそも必要ないものです。パートナーのタイミングや気分を過度に気にしなければいけないなら、すでに何らかのコントロールを受けている可能性があります。
パートナーが支配的な人だとわかったら
支配的な人は、必ずしも暴力的な人ではありません。ただ一緒にいると、だんだん息苦しさを感じてしまうケースが多いようです。
関係性がそれほど深くない人であれば、支配的な人との距離を置くのが良いでしょう。しかしパートナーであれば対峙する必要も出てくるかもしれません。そのときには、相手の支配的な言動を認めない、そういう言い回しがイヤだと相手に伝えることが大切です。
自分さえ我慢すればとか、相手を不機嫌にしたのは私が悪いといった気持ちを抱かなくていいように、相手のコントロールから脱することがポイントになってきます。
いずれにしても、相手が支配的な人だと認識することが最初の大きな一歩でしょう。
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監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:「3 Ways the Controller and Verbal Abuser Derail Discussion」(Peg Streep/Psychology Today)/「20 Signs Your Partner Is Controlling」(Andrea Bonior Ph.D./Psychology Today)