長い連休が明けて、やっと出勤。憂鬱な気持ちのまま働いていた人も多いのでは?まだまだ仕事のリズムが戻っていないと感じているかもしれませんね。そんな「連休明けの憂鬱」を和らげ、日々の生活リズムを取り戻す4つのケアをご紹介します。
- 連休後の出社の憂鬱は8割が経験
- ケア① たっぷり睡眠を取る
- ケア② 日常生活のリズムを取り戻す
- ケア③ コーピングをやってみる
- ケア④ 仕事の目標を見直す
連休後の出社の憂鬱は8割が経験
アックスコンサルティングが連休前に発表したアンケート調査によれば、「連休明けに『会社に行きたくない』と思ったことはありますか?」という質問に8割が「ある」と答えています。
つまり「連休明けの憂鬱」は誰にでもあるもの。
では、その憂鬱な気持ちはどうやって取り払えばいいのでしょうか?そのヒントが、先程のアンケートに隠れていました。
じつは連休明けに会社に行きたくないと思った理由として、30%以上が「連休に出かけたりしたため疲れているから」と答え、約25%が「早起きしなければならないから」と答えているのです。
もちろん休日モードから仕事モードに転換するのが辛い、ストレスをともなう仕事に戻るのがキツイといった気持ちはあるでしょうが、それ以前に体が疲れていると感じている人が多いのです。
長時間の車の運転など家族サービスでの無理、友人とのバカ騒ぎなどなど、考えてみれば日々の仕事より疲労を蓄積しているかも。
体が疲れていれば、気持ちが沈むのも当然かもしれません。つまり「連休明けの憂鬱」を取り除く第一歩は、まず休息を取ることなのです。 連休明けで仕事が溜まっているかもしれませんが、「連休明けの憂鬱」から早く復活するためには、初日は早く帰り、ゆっくりと休むことが重要になります。
ケア① たっぷり睡眠を取る
睡眠時間の確保に重要な役割を果たすのが、夜の生活のスケジュールの基準となっている行動です。多くの場合、食事や入浴であり、その行動が遅くなれば自動的に眠る時間が遅くなってしまうのです。そこで自分のベストな睡眠時間を確保するためには、何時に「基準の行動」を起こす必要があるのかを確認しましょう。
例えば入浴に1時間、その1時間後に布団に入るのが日課で、12時には寝ないとスッキリと目覚める6時間睡眠を確保できないのなら、12時の2時間前、10時に入浴すると決めましょう。
いつもより早く帰ったからと自宅でダラダラとネットを見ているようだと、連休の疲れを取ることができません。気をつけましょう。
ケア② 日常生活のリズムを取り戻す
連休明けに会社に行きたくないと思った理由の第2位「早起きしなければならないから」と感じるのは、連休で日常生活のリズムが崩れてしまっているからです。
生活時間帯はもちろんのこと、簡単な運動や丁寧な歯磨き、酒量の制限など、日々続けていた体にちょっといい生活習慣も取り戻しましょう。もしかすると大型連休前の忙しさに、ついついさぼってしまっている生活習慣があるかもしれません。そうした習慣も今日から復活させてください。心身が整っていくのを実感できるかもしれません。
ケア③ コーピングをやってみる
ストレスの除去や緩和の方法として注目されているのが「コーピング」です。「連休明けの憂鬱」対策として、メンタルトレーナーである田中ウルヴェ京さんが『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』(フォレスト出版)で紹介しているコーピングを試してみましょう。
まず自宅に着いたら鏡で顔をチェックしましょう。眉間にシワを寄せて、渋い顔をしていたら眉間を伸ばすように顔をマッサージしましょう。さらに肩を上げ下げしたり回したりして血流をよくします。
また、ベッドに入ったら、背骨の一つひとつを開いていくようなイメージで伸びをします。そのとき「気持ちいいなー」と声に出してみましょう。
さらに寝る前に、家族でも、友人でも、ご先祖様にでもいいので、1日を振り返りながら「ありがとう」と声に出して感謝を述べてみましょう。ポジティブ心理学でも「感謝」は健康を増進し、ポジティブな感情を高めることが証明されています。もし心が少しだけ軽くなったと感じたら、寝る前の習慣にするのもいいかもしれませんね。
ケア④ 仕事の目標を見直す
「連休明けの憂鬱」がなかなか晴れないようなら、そのストレスの元を探るのも一つの方法かもしれません。会社に対する「愛着心」や「思い入れ」を表す「エンゲージメント」が下がっていないかを考えてみましょう。エンゲージメントが強くなれば、やりがいも高まります。そしてエンゲージメントで重要なことの一つは、仕事の「意味と意義」です(〔ポジティブ心理学〕ワークエンゲージメントとは?その効果と高め方)。新しい元号になったことですし、ぜひ新鮮な気持ちで自分の仕事を見つめ直してみましょう。
また、終身雇用制が崩れかけている現在では、会社の仕事の「意味と意義」を確認するだけではなく、会社の仕事が自身のキャリアにどう影響するのかを考える必要もあります。
ブレグマン・パートナーズCEOのピーター・ブレグマンは、「『連休明けの憂鬱』を和らげ、仕事にうまく復帰する方法」(ハーバードビジネスレビュー)の中で、自分自身が集中したいテーマを決めることを推奨しています。
仕事と人生2つの目標の接点がどこにあるのかを考え、仕事の「意味と意義」をとらえ直すことは、「連休明けの憂鬱」に横たわる根本的な問題の解決に取り組むことになるかもしれません。
ぜひ、試してみてください。
参考
『「1日30秒」でできる新しい自分の作り方』(田中ウルヴェ京 著/フォレスト出版)
『5月病を楽しむ』(徳田吉信 著)