人生なんて思い通りいくわけがないと思う人は多いでしょう。その一方で、けっこう楽しそうに生きている人いるのも事実。その違いはどこにあるのでしょう? 探ってみました!
①本当の目標を見つける
DNAの研究で有名なブルース・リプトン博士は、人間の日々の行動の95%を無意識で行っていると発表しています。たしかにすべての行動を頭脳で判断していたら、疲れてしまうでしょう。習慣になっていることは、無意識に体を動かし終わらせていく。そうすることで脳への負荷を下げることができます。
だからこそ人材開発の専門家であるゲイリー・ジョン・ビショップ氏は、いまの生活を変えたいなら、無意識に行っていることを変えていく必要があると主張します。
まず、最初に見直すべきは目標です。多くの人は目標を掲げていますが、それが心から望んだものかは疑問でしょう。ゲイリー・ジョン・ビショップ氏は、目標について次のように書いています。
目標達成に必要な行動を取るのがイヤなら、本当はほしくないというサインだ。
例えば、スリムな体を維持するためのダイエットがイヤなら、その目標は間違っているというわけです。「もうイヤだ」と思うなら、その気持ちを採り入れることで本当の人生とつながれるようになるのだそうです。
自分にとって本当に大切なものに集中するためには、嫉妬や物欲に引きずられることがないようにする必要があります。そして本気でやりたいことを把握できれば、無意識のまま過ごす毎日から抜け出し、自分の進みたい方向に向けた行動が取れるようになるそうです。
②不確実な状況を楽しむ
自分の思い通りの人生を歩むためには、安定はしているが変わりばえのしない日々から脱して、不確実な状況を楽しむことが必要になってくるのです。不確実な状況に対する不安から一歩を踏み出せないことが問題なのだと、ゲイリー・ジョン・ビショップ氏は説いています。
では、不確実な日々を楽しむためには、どうしたらいいのでしょうか?
ゲイリー・ジョン・ビショップ氏は、とにかくいつもと違う日常を始めることだと指摘しています。
いつもと違うルートで仕事に行く。行ったことのないレストランを試してみる。ウェイターやレジの人と会話する。道ですれ違った人に笑顔を向け、あいさつをし、親しげにうなずく。
こんな小さな「冒険」が、日々の安定した生活を揺さぶります。小さな変化を日常に取り入れつつ、本当に大切なものを探すことが重要なのだそうです。
③期待を持たない
ゲイリー・ジョン・ビショップ氏は、
無力感の大きさは、隠れた期待と現実とのギャップをそのまま表している。ギャップが大きいほど落胆の度合いも大きくなる
と書いています。
期待が失望を招くことは、ペンシルベニア州立大学のジョン・ジョンソン教授も指摘しています。暗黙の期待はほぼ実現しないものであり、自分の明確な期待を伝えても、自分の望むように人が動くわけではないと説明しているのです。
言わないうちに察しての行動に期待するのも、やってほしいことを明確にして期待するのも現実的ではないそうで、頼む側と頼まれる側の両方に利益があるときのみ期待すべきとも指摘しています。
また、期待を持たないだけではなく、思い通りにならないことにイライラするのではなく、そのまま受け入れるようにすべきだとゲイリー・ジョン・ビショップ氏は書いています。
受け入れさえすれば、その課題に自由に取り組めるようになるとのこと。さらに受け入れるというのは、引き受けて責任を取ることだとも説明しています。不測の事態も受け入れ、対処し続けることで物事は改善していくのは確かでしょう。しかし、自分の本当に実現したいことのためなら、厳しい状況に立ち向かっていくことができるかもしれません。
本当に好きなことに向けて努力するのは、簡単ではないのかもしれません。しかし死ぬ間際に後悔しないために、チャレンジするのもいいかもしれませんね。
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監修:日本産業カウンセラー協会
参考:『あなたはあなたが使っている言葉でできている』(ゲイリー・ジョン・ビショップ/ディスカバー)