後悔にさいなまれている人に贈る 後悔を解消する2つの方法

後悔が1つもない人は、まずいないでしょう。「あれしておけばよかった」と思い返すのは当たり前なのかもしれません。ただ、それが日々を憂鬱にするほどなら、改善のための工夫が必要かもしれません。

  1. 後悔が大きいのは実行したこと、しなかったこと?
  2. 終わらない問題は忘れられない
  3. まずは「今ここ」に集中してみる
  4. 後悔の原因に再チャレンジしてみる

後悔が大きいのは実行したこと、しなかったこと?

さて、まず後悔には大きく2つのタイプがあります。 それは実行して失敗した後悔と、実行しなかった後悔です。『毎日使える必ず役立つ心理学』(サラ・トムリー 著/河出書房新社)によれば、

短期間では実行しない場合より実行した場合の方が後悔が強くなるが、長期間では実行しなかった方が後悔が強くなることが分かっている」

とのこと。

つまり長い年月が経ってから後悔するのは、実行してしまった失敗ではなく、行動を起こさなかった事柄なのです。「あのとき転職していれば」「怖がらすにチャレンジしてみれば」「あの子に告白していれば」といった事柄が頭を駆け巡るというわけです。

考えてみれば、実行して失敗してしまった事柄は、そのときは落ち込んでも、長い年月を経てみれば笑い話になっていることが多いかもしれません。

また、トマス・ギロヴィッチとビクトリア・メドヴェックの研究によれば、最終的に執拗に思い出されて悲しみを引き起こすのも、実行できなった後悔だそうです。

終わらない問題は忘れられない

さらに問題なのは、実行していないことが、「終わっていないこと」として記憶の扉を叩き続けることです。

旧ソ連の心理学者ブリューマ・ツァイガルニクは記憶に関連する面白い実験結果を発表しています。それは次のようなものです。

実験参加者に20項目の異なる軽作業を行わせ、1つのグループはすべての作業を完了させ、もう1つのグループはすべての作業を完了させないで終わらせました。その後、この20項目の作業を紙に書き出してもらうと、作業が完了していないグループは、仕事が完了したグループの2倍も作業を覚えていることがわかったのです。

つまり人は途中で止めるのが大嫌いな性質を持っているというわけです。このように、完了しなかった事柄のほうを強く覚えているという脳の働きを「ツァイガルニク効果」と呼びます。

この「ツァイガルニク効果」が、実行していない記憶にも影響してしまう可能性があるのです。

まずは「今ここ」に集中してみる

では、後悔を手放すには、どうしたらいいのでしょうか?

『毎日使える必ず役立つ心理学』(サラ・トムリー 著/河出書房新社)は、ゲシュタルト療法を提案したフリッツ・パールスの対処法を勧めています。

それは「今ここ」に集中すること。

そもそもゲシュタルトとは、ドイツ語で「まとまりのある構造」「統合」を意味します。

ゲシュタルト療法では、過去の未完に終わっている心理的問題に対してエクササイズなどワークを通して焦点化し今ここの問題として再処理していきます。そうすることで完結し、まとまりのある人格として統合されていくことを目指すのです。

結局のところ後悔は、「過去」に生きているのと同じです。本当にコントロールできる「今ここ」に集中していれば、過去に生きる必要などありません。

「それができれば」と思うかもしれませんが、ほんの少しでも「今ここ」に目を向けて、現在を改善しようと努力すれば、後悔の度合いもきっと変わってくるでしょう。

現状の不満から後悔の念が深くなることは、けして珍しくないことですから。

後悔の原因に再チャレンジしてみる

もう1つの方法は、後悔の元になっていることにチャレンジすることでしょう。あのときトランペットを学んでおけばとか、資格を取得しておけばと思うなら、今からやってみることです。

もちろん人生をやり直すといったことにはならないのでしょうが、開いたままの記憶の扉を閉める努力には繋がるでしょう。

これは人間関係でも、同じようなことがいえるでしょう。果たせなかった約束や謝罪しないままになっている友人、好意を伝えられなかった人など、後悔の種をちょっとずつ拾っていくことはできます。

実際に人間関係にまつわる後悔を、1つずつ解決していく感動的な実話も書籍化されています。もし後悔に立ち向かう勇気が出ないと感じたら、『僕は人生の宿題を果たす旅に出た』(リー・クラヴィッツ 著/ダイヤモンド社)を読んでみるのもお勧めです。

こうやって考えると後悔を解消するのは、なかなか大変だと改めて感じるかもしれませんね。そう思ったら、なるべく後悔が深くならないように、いろいろなことにチャンレジしてみませんか?

実行した後悔より、実行しなかった後悔の方が将来的に自分を苦しめることは心理学が証明しています。参考にしてみてくださいね。

参考:『毎日使える必ず役立つ心理学』(サラ・トムリー 著/河出書房新社)

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