ダイエットをしていたのに、夜のポテトチップを我慢できなかった。それをきっかけにダイエットそのものをやめてしまった。そんな話を聞いたことがあるでしょう。そんな目標や計画への意欲を失わせる誘惑への対処法について、ご紹介します。
誘惑に一度負けたことで投げやりになることも
行動計画の大きな敵の1つは、怠惰な行動への誘惑でしょう。ダイエット中のポテトチップスや勉強中の携帯ゲーム、営業まわりのコーヒーなどなど。人はさまざまな誘惑にさらされながら生活しています。こうした誘惑に打ち勝ち、黙々と努力を続けることができれば、目標達成がどれほど楽なことでしょう。
しかもたった一度誘惑に負けただけなのに、これまでの苦労が無になったように感じて、自暴自棄になってしまうことさえあります。こうした気持ちがダイエットのリバウンドになったりします。
ただ、誘惑に意志力だけで対抗するのはナンセンスとも言われています。というのも意志力は使うたびに目減りしていくので、意志力のエネルギーが無くなったら誘惑に抵抗できなくなってしまうからです。
例えば仕事で疲れた日などは、コンビニに寄ったとき、ダイエット中なのにスイーツを我慢できなくなってしまったりするのです。いつも意志力のパワーが満タンというわけではないので、継続的な対処としてはやや弱いといえるでしょう。
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誘惑に勝つ方法とは
では、どうすれば、こうした誘惑に勝つことができるのでしょうか?
4つの方法を紹介しましょう。
①トリガーを別の行動に置き換える
『FULL POWER』の著者であるベンジャミン・ハーディは、誘惑がどのような「トリガー」(引き金)から起こるのかを、書き出すことを推奨しています。そして、その「トリガー」を別の行動と結びつけるといいと書いています。
例えば、台所でグラスを見るとお酒が飲みたくなるといったトリガーがあるなら、お酒の代わりに水を飲めばいいわけです。トリガーを見つけて、ひとつずつ置き換えていけば、悪い習慣は消え、良い習慣が増えていきます。
②失敗に向けた計画を立てる
誘惑に負けたときの計画を立てておくと、誘惑に負けそうになって回避することができるそうです。例えば勉強中に携帯を見たくなったら腕立て伏せをする、といった形で計画を立てておきます。結果的に問題を回避できたことで、誘惑に勝つ自信が強固になっていきます。
③無意識の動作を変える
喫煙などでは、無意識のうちにタバコをくわえていたりします。そうした無意識の動作を意識化し、さらに利き手を変えるなどスムーズな体の動きをジャマするようにすれば、気が付いたら禁煙が破られていたといったことは防げます。
④輪ゴムで手の甲をはじく
依存などの対策として知られた方法ですが、誘惑に負けそうになったら輪ゴムで手の甲をはじくという方法もあります。誘惑に流されそうな自分の気持ちを引き留める効果があります。
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参考:『FULL POWER』(ベンジャミン・ハーディ 著/サンマーク出版)/『万引き依存症』(斉藤章佳 イースト著/・プレス)