どうしても苦手な人がいたりしませんか?どうも価値観が合わなかったり、ついつい張り合ってしまったり……。そんな苦手な人とラクに付き合える方法を調査してみました!
- 価値観が違う相手とは
- コミュニケーションでズレを調整する
- 張り合ってしまう相手とは
価値観が違う相手とは
学生時代なら苦手な人は避けることもできます。しかし社会人ともなると、仕事上苦手な人ともうまく付き合うことが求められます。それでもカチンときてしまうことや、怒りがわいてくることもあるでしょう。そんな感情と折り合いをつける効果的な方法があるのを知っていますか?
まずは価値観が違うタイプについて。
時間にルーズだったり、決断が遅かったり。仕事をしていると、そんな相手に苛立つこともあるでしょう。そんなことが重なると、「苦手だな」と感じてしまうものです。
しかし、こうした価値観の違いによるいら立ちは、どうして怒りに直結するのでしょうか? それは相手に期待しているからです。対人関係療法では、あらゆる対人ストレスを「役割期待のズレ」として考えます。
例えば、部下が時間通りに来なくて苛立ってしまうのは、時間通りに来るという「役割期待」を相手にしているからです。逆に自分自身も、さまざまな人からの「役割期待」を背負って生きています。
そうした「役割期待」がズレると、人はストレスを感じるのだそうです。
例えば、朝の通勤途中に知らない人から親しげに話しかけられると、多くの人は不愉快になるでしょう。それは「関係ない」他人としての役割を、話しかけてきた人が裏切ったからです。
逆にとても親しい人と目が合ったのに、声をかけることなく、逃げるようにいなくなってしまったら、それも不愉快になってしまうでしょう。それは「親しい人」としての役割を裏切られたと感じるからです。
コミュニケーションでズレを調整する
こうした役割期待のズレを調整するのがコミュニケーションです。「どうしてこんなこともできないんだ」と不満を募らせるのではなく、どうしてできないのかを話し合うことが突破口になるそうです。
話し合えば、相手が行動できるような環境に整えられるかもしれません。あるいは期待値を下げるという形にして、互いのストレスを減らすという方法もあります。
このときにポイントになるのは、各自の「役割期待」を現実的なものに調整していく意識です。この年齢だからこれぐらいはとか、自分はもっと厳しい状況で働いてきたから、といった前提をなくし、現実的に互いがストレスなく処理できる方法を考え話し合うといいでしょう。
逆に話し合うことで、自分が期待していなかった相手の強みに気づくこともあるかもしれません。
張り合ってしまう相手とは
ムダに張り合って疲れてしまうだけなのに、負けたくないとついつい意地を張ってしまう相手はいませんか。
そんなときにおすすめしたいのが、「負け」を認め白旗を振ること。
「〇〇さんの勝ちです。私の負けです」とつぶやいてみて、不快な気持ちになったらムダに張り合ってきた証拠だそうです。
張り合ってしまう相手に白旗を振っている姿をイメージすると、「勝ち負けじゃない、競争を手放そう」と思えるそうです。
さらに張り合ってしまう相手の長所や価値、魅力的な部分を書き出せれば、より効果があるそうです。
また、こうやって書き出すことで、今まで見ないようにしてきた相手の長所に気づくようになるとのこと。ときに相手に助けられてきた部分があったことを知るきっかけにもなるそうです。
苦手な人との時間が少し減るだけでも、ラクに過ごせる時間が増えることでしょう。気が向いたら試してみてください。
心理学の知識を使い人間関係をよりよくすることに興味がある方は、こちらもご覧ください。
参考:『「いつも無理をしてるな」と思った時に読む本』(根本裕幸/大和書房)/『それでいい。自分を認めてラクになる対人関係入門』(細川貂々・水島広子/創元社)