濡れ衣をきせられたとき、絶対にしてはいけない9つの行動を知っていますか?ウソと関係ないのに、「ウソつき」と呼ばれてしまう危険なしぐさを解説しましょう。
- これでも容疑者を信じられますか?
- 世界で一番嘘を見破ることができると思われている行為とは?
- 浮気したと疑われたら絶対に取ってはいけない行動
これでも容疑者を信じられますか?
「ホントに私じゃない!」
もし自分がやってもいない不正を、自分のせいにされてしまったら?
どんなに否定しても、信じてもらえなかったら?
人生はその日から大きく変わってしまいます。
Aさんは社長室に呼び出された。
「なぜ、10000円が足りないんだ?」
Aさんはとっさに「私は盗んでなんかいません!」と叫んだ。
どうして私が会社のお金を盗むっていうんだ。一体どうしてこんなことに……。
社長は明らかにAさんを疑っていた。なぜなら、話をしている間中ずっとそわそわして、親指と人差し指をしきりにこすり合わせているし、視線もまったく合わせようとせず左下や右上を見ている。そして、話し終えると唇を噛んだ。面談の間、Aさんは友好的な態度は崩さなかったが、それでも不自然に何度も耳や鼻を触っていた。そして体を前後に揺らしていた。
さて、あなたは1000円を盗んでいないというAさんの言葉を信じますか?
疑われるには、理由があります。
その状況で不自然さを与えてしまう行動を、もし自分が無意識に取ってしまったら……。
あなたがこのAさんのようにならないために、気をつけるべき行動を9つご紹介します。
世界で一番嘘を見破ることができると思われている行為とは?
確かにAさんには、怪しげなしぐさがありました。でも、それは本当に嘘を見抜くための手がかりになるのでしょうか?
ある研究で、サモアから中国まで58カ国の人々にどんなしぐさによって嘘が分かるかという質問をしました(Bernieri et al.1996)。
回答としていくつかのしぐさが挙げられましたが、世界で一番多かったのは【目をそらす】行為だったのです。
つまりAさんのように視線を合わせないことは、最も確実な嘘の証拠だと考えられていることが分かったのです。でも実際には人がどこを見ているかということと、嘘をついているかどうかに明確な関連はありません。
以下の9つの「サイン」も、ウソと必ずしも関連しないとポール・エクマンなどの論文で指摘されたものです。
1)目をそらす
2)体を前後に揺する
3)唇を噛む
4)せわしなく足踏みする
5)鉛筆を指でもてあそぶ
6)耳に触る
7)鼻に触る
8)わざと友好的な態度を取る
9)左を見る
どうでしょうか?9つのうちいくつかは、ウソの証拠だと思い込んでいませんでしたか?
こうした動作は、一瞬の躊躇や防衛的なしぐさを示していたりすることはあります。でも、それがウソをついているからだと思いこむのは危険です。
浮気したと疑われたら絶対に取ってはいけない行動
逆にあなたが何かを疑われてしまった時に、上記のような行動を取ることはやめたほうが良いでしょう。
想像してみてください。
あなたが突然恋人から「あなたは絶対浮気している!」なんて言われたら。
彼女しか愛していないのに突然そんなことを言われたら、その疑いを晴らそうとするよりも「突然何を言い出すんだ!」と激昂して言い返してしまうかもしれません。また、突然の言葉に動転してソワソワしだすかも……。
しかしそんな態度を取ってしまえば「ほら、浮気してるから怒り出すんでしょ!」と相手は真実とは違う方向に解釈してしまうかもしれません。
そんな後に「俺はお前しか愛していない。そんなことわかっているだろう」なんて言っても「絶対嘘!絶対に隠してる。本当のこと言いなさいよ!」という展開になりかねません。
本当に何もしていない時に、突然疑いをかけられると人は動揺してしまうことがあるのです。
恋人や家族でのことならまだ取り返しがつく可能性もありますが、それが会社内の不正疑惑や電車内での痴漢など、自分の人生に致命的になるような疑いだったら……。たとえ疑いが晴れたとしても、致命的に悪い印象を広めてしまうかもしれないですね。
だから不本意にも何か疑われてしまった時は、先ほどの9の行動に気を付けて、くれぐれも疑われるような態度を取らないように心がけてくださいね。
隠し事に慣れている人は、すごく冷静なのだそうです。実際に訓練を受ければ、かなりの確率でウソをつきとおすことができると、心理学者のポール・エクマンは語っています。
浮気を疑われたとしても、慣れている人なら「どうしてそんなことを聞くの?」とまずは相手の意図を探ろうとしたりするかも。そしてどこまで何を疑われているのかを情報収集したら、「そんなことないって〜もう考えすぎだなぁ」なんてうまくごまかしてしまう戦略をとったりするかもしれません。
上にあげた9つの「サイン」は、逆に自分が何かを疑った時の参考にもなるかもしれません!
監修:日本産業カウンセラー協会