なんだか眠くてだるいし、気分もスッキリしないと思っていませんか? その原因は睡眠かもしれません。朝スッキリ目覚め、昼間元気に過ごすための快眠メソッドを紹介します。
- 試したい6つのメソッド
- 病気予防にも大事な睡眠
試したい6つのメソッド
寝不足と心のモヤモヤの関連性は、科学的にも証明されています。国立精神・神経医療研究センターの三島和夫部長や元村祐貴研究員らの研究によれば、1日に4時間半ほどしか眠らない睡眠不足が5日間続くと、不安や混乱、抑うつ傾向が強まることがわかったのです。脳の機能が精神疾患に似た状態になるそうです。
つまり、しっかりとした睡眠は心の健康の基礎ともいえるでしょう。
とはいえ布団に入っても眠れない、夜中に何度も目が覚めてしまうなど、睡眠時間を確保するだけでは、質の良い睡眠を取れないという人もいるでしょう。
そんな人におすすめしたいのが、6つの快眠メソッドです。
順番に紹介していきましょう。
① 寝る1時間前にパソコン・スマホ・テレビを禁止して部屋も暗く
眠くなるのに必要なのが、メラトニンというホルモン物質です。このホルモンは太陽光と連動しているので、太陽光に含まれる「青い光」が弱くなると放出されます。ところがパソコン・スマホ・テレビに加えて蛍光灯も、「青い光」を出してしまいます。そのため布団に入る直前まで、スマホなどを見ているとメラトニンの分泌が抑制されてしまうのです。
そこで就寝の1時間前には、部屋の蛍光灯を消して間接照明に切り替え、各種電子デバイスを使わないようにすることが大切になるのです。
②起きてから2時間以内に10分以上太陽光を浴びる
心の安定に欠かせないホルモン物質セロトニンは、太陽光によって分泌されます。つまり気持ちよくスッキリ目覚めるためには、太陽の光を浴びることが重要になってくるのです。雨が降っていても、曇りでも、光は地上に届いています。起きたら意識的に太陽光を浴びるようにしてみましょう。また遮光カーテンなどを使っている人は、10センチほど隙間を開けておいてください。目覚めやすくする効果があります。
② 朝食にはたんぱく質を
朝日とともに重要なのが朝食です。心の安定をサポートするセロトニンの原料トリプトファンを吸収する必要があるからです。納豆やハムエッグ、ヨーグルトなどを食べるようにしましょう。
③ 毎朝、同じ時間に起きる
休日になると寝坊してしまう人はいませんか?そうした行動は睡眠のリズムを崩してしまうかもしれません。毎日、しっかりと睡眠時間を確保して、毎日同じ時間に起きることが快眠のためには重要です。
⑤短時間の昼寝を取り入れる
仕事の都合もあるかと思いますが、眠気に襲われたら15~20分の昼寝をすると、その後の集中力が変わってきます。すでに仕事の生産性を上げるために取り入れている民間企業もあります。
⑥ミスが許されない仕事は9時~13時までに
心のモヤモヤを生み出さないためには、体のリズムに合った仕事をすることも重要です。スウェーデンのガス会社の調査によれば、昼間の14~15時に作業ミスが頻発していることがわかりました。この時間帯は多くの人が眠くなる時間でもあります。しっかりと睡眠を取っていても、この時間帯は眠気に襲われることがあるので注意が必要かもしれません。
病気予防にも大事な睡眠
近年、睡眠の重要性が再認識されています。睡眠不足は生活習慣病やガンなどとの関係が取り沙汰されていますし、認知症との関連もささやかれています。脳の老廃物は睡眠中に取り除かれる量が多いため、睡眠不足が続くと老廃物がたまってしまい、脳の機能にマイナスに働くと言われています。
夜、何となくスマホをいじって睡眠時間が少なくなってしまうこともあるかもしれません。しかし心のモヤモヤを取り払うための重要なポイントの一つが睡眠です。面倒だと感じないものからメソッドを試してみることをお勧めします。
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参考:『のびる子どものねむり読本。』(日本睡眠教育機構・フクダライフテック株式会社)/『働ざかりのねむり読本。』(日本睡眠教育機構)