精神的に疲れるのは、どんなときですか?根を詰めて仕事したときより、人間関係に疲れてしまうことが多いのではないでしょうか。会うだけで疲れるような人から距離を取る新習慣を身につけましょう。
- 時間とエネルギーを奪う「パワー泥棒」代表的な3タイプ
- 自分の順位を1番にする
- 自分の時間とエネルギーを守る4つの方法
時間とエネルギーを奪う「パワー泥棒」代表的な3タイプ
コミュニケーショントレーナーのバルバラ・ベルクハン氏は、他人の時間とエネルギーを奪う「パワー泥棒」から離れることを提案しています。
彼らは改善も変化もなく、同じことを繰り返します。そして相手を不快な気持ちにさせます。そこに何の発展性がないとわかっていても、なかなか抜け出しにくいのも特徴です。
「パワー泥棒」の代表的なタイプは、つぎのような人たちです。
①うわさ話が大好き
職場の噂話が大好き。上司に取り入った人の話や、セクハラ、不倫など本当かどうか怪しい話題で盛り上げます。ウソであっても、悪い噂が社内を広がれば仕事はしにくくなります。そのため気を遣って話さなければいけないことも……。
②自慢話が好き
ミーティングでも自分の自慢話を続ける人は少なくないようです。自分の方が上だとマウンティングを取るタイプは、一緒に居て楽しいはずがありません。
③愚痴を言い続ける
愚痴を言い続けるタイプは、こちらのエネルギーを削っていきます。切るに切れない長電話などは最悪です。問題解決に興味はなく、ひたすら心の憂さを吐き出されるだけです。
自分の順位を1番にする
こうした「パワー泥棒」につき合うことで、どんどん自分のエネルギーが削られ、時間も取られていきます。本来であれば、自分の「土壌」を耕し、よりよい未来を作るはずのエネルギーと時間が削られているのです。
ここで重要なのが、自分の順序を1番にすることだと、ベルクハン氏は解説します。
毎日まず最初に、「私はどうしてもらいたいか?」と自分にたずねることにしてください。そして、その答えをあなたの仕事リストのいちばん上位に書き入れるのです。(『いつもバタバタしている人の気持ち切り替え術』バルバラ・ベルクハン/草思社)
自分の人生は自分のものだということを自覚して生活を改善することで、今までと違った未来が見えてくるでしょう。
自分の時間とエネルギーを守る4つの方法
さて、自分の順位を1番にしたら、「パワー泥棒」との関係を変えていきましょう。
ベルクハン氏は、次のような手順をすすめています。
① 決意を固める
相手と話をする前に、まず自分の決意を固めましょう。あなたの意思がぐらつくと「パワー泥棒」との関係性を変えることができなくなります。
②相手に希望をハッキリ伝える
不快に思っていること、やめてもらいたいことを伝えましょう。「お願い」という形で伝えるようにした方がいいでしょう。理由は必要ですが簡潔に。自分を正当化したり、相手を非難したりしてはいけません。
③それ以上、相手に構わないこと
一度決めた態度を貫くことが重要とのこと。イヤなことに自分の気持ちを向けず、その場から立ち去ることをベルクハン氏は勧めています。それでも追い払えないこともあるらしいので、そのときは落ち着いて、できる範囲での妥協点を見つけるといった戦略が必要になるかもしれません。
④話が止まらない人には時間を決めて
グチや自慢話からどうしても逃げられないときは、時間を決めましょう。グチの電話かかってきてしまったときは、「忙しいから10分だけね」と最初に時間を区切るようにしましょう。またグチを言う人には、自分のグチを話す方法も効果的とのことです。
ベルクハン氏によれば、「パワー泥棒」はしつこいようです。こちらの要求を伝えただけでは、問題解決にならないこともあるようです。だからこそ、しっかりと距離を取ると心に決めることが重要なのかもしれません。
リモートワークの推進によって、人によっては「パワー泥棒」と接する機会が減っているかもしれませんね。これを機会に、自分のエネルギーを奪う人から距離を取るのもいいかもしれません。
人間関係の心理学に興味のある方は、こちらもご覧ください。
参考:『いつもバタバタしている人の気持ち切り替え術』(バルバラ・ベルクハン/草思社)