散らかった部屋をスッキリさせる3つの基準

気づけば部屋が散らかり、「モノが多すぎるからだ」と心から思った人も多いことでしょう。片付けは面倒なものですが、新年度の始まりに合わせて、思い切って不要なものを捨ててみませんか?今日は断捨離に関連する情報と、その方法を紹介します。

  • 人はモノをため込む性質がある
  • 精神にも経済にも悪影響
  • まず総量を把握する
  • 3つの捨てる基準

人はモノをため込む性質がある

「断捨離」が「ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネートされたのは、2010年でした。それから10年以上経過したわけですが、断捨離ができない人も多いことでしょう。「スッキリしたい」と思っても、なかなか手に付かないのが本音でしょう。

そもそも人はモノをため込む性質があるといった説明も、近年ではされるようになりました。

実際、「一般家庭の60%以上が『使うあてはないが、処分するには惜しいモノ』を持ち続けている」「多くの人は持っている服のおよそ20%しか着用していない」「女性の約8割が『溜め込んでいるモノがある』と回答している」といった調査結果があがっているのです。

つまりモノを捨てるのは、簡単ではないのです。

精神にも経済にも悪影響

モノをため込むことが問題にならないなら、気にしないで生活するという方法もあるでしょう。しかし関西大学の社会心理学者の池内裕美教授の研究によれば、ため込むこと自体が問題に発展するケースもあるとのこと。

モノをため込み過ぎると最初に起きるのが物理的な問題です。足の踏み場もないほど散らかっていなくても、モノを探せない、スペースが奪われるといったことが生じます。

モノの多さにウンザリしたりイライラする精神的な問題や、必要な数も計画性もなくモノを買うことで経済的な問題が発生しやすくなります。実際、浪費とモノのため込みには相関関係が認められています。さらにモノが自分の一部だと感じる傾向が強いほど、モノが原因で他人とのトラブルを抱えやすくなるというのです。

モノのため込みはトラブルの元になる可能性もあるというわけです。

また池内教授の研究によれば、男性よりも女性の方がモノをため込みやすく、60代よりも20~30代の方がモノを捨てるのに抵抗を示しやすいそうです。若いとモノを捨てられない理由は、「いつか役立つかもしれない」という思いが強いからと分析しています。

まず総量を把握する

さて、トラブの元になる大量のモノを整理するには、どうしたらいいのでしょうか? 「断捨離」という言葉の生みの親であるやましたひでこさんの書籍『人生を変える断捨離』から説明していきましょう。

やましたさんは、断捨離をしようと決めたら、まず押し入れや戸棚など見えない収納を開け放つことだと書いています。それはモノの総量を認識する必要があるからだそうです。押し入れなどは引き戸を外して全開にしようとも提案しており、総量確認の重要性が強調されています。

確かに、見えないようにしているモノの総量がわかれば、それなりに大変な仕事だとわかります。多くの人にとって、家事の延長線上で片付くものではないと実感するでしょうし、覚悟もきまるでしょう。

もちろん、ここでくじけてはいけません。

「断捨離」は単なるモノの片づけではありません。そこには、人生を大きくブラッシュアップする力があるのです

とやましたさんは書いています。
閉塞感に溢れた人生の流れを蘇らせる力が、断捨離にはあるからこその言葉なのです。

3つの捨てる基準

多くの人が断捨離で悩むのは、何をどこまで捨てるのかでしょう。
この線引きが緩すぎれば、モノは減りません。一方でミニマリストと呼ばれるラインまで持ち物を少なくするのは簡単ではないでしょう。

やましたさんは、捨てる基準を3つ提案しています。一つずつ説明していきましょう。

①ゴミ・ガラクタを捨てる
これは簡単です。捨てるのが面倒で取っておいたもの、何となく捨てるのが惜しかったけれど、すでにゴミとなっているもの。そうしたものをドンドン捨てていきます。
ゴミ・ガラクタを捨てるだけでも、かなりの量を捨てることができるでしょう。このようなモノを持っていてもいいことはありません。バッサリといきましょう。

②自分が使いたいかどうか、今の自分との関係性が生きるのかで分ける
まず「自分」を軸に考えます。
プレゼントなどは捨てにくいものの一つ。義理の実家から送られて使っていない品なども、捨ててスッキリしましょう。他人からの影響で買ったもので、自分には合わないと感じたものも、不要なら手放します。
この選択の過程は、自分にとって本当に大切なモノを見極める時間となります。自己肯定感をアップさせる時間でもあります。

次の軸は「時間」です。
「もったいない」「いつか使うかも」といった、今とつながっていないモノを捨てます。年に一度しか使わないものであっても、今の自分とつながっていれば残しておいてOK。

③不要・不適・不快なモノを手放す
この基準について、やましたさんは次のように書いています。

不要なモノ……あれば便利だし、まだ使えるけれど、なくても困らないモノ
不敵なモノ……かつては大切だったけれど、今の自分には合わないモノ
不快なモノ……長年使っているけれど、どこかで違和感や不快感を感じているモノ

すべてを一気に片づけることは難しくも、計画的にモノを捨てることはできます。春の陽気にかこつけて、断捨離の一歩を踏み出してみませんか?

心理学を活用したライフハックに興味のある方は、こちらもご覧ください。

監修:日本産業カウンセラー協会

参考:『人生を変える断捨離』(やましたひでこ/ダイヤモンド社)/「溜め込みは何をもたらすのか:ホーディング傾向とホーディングに(池内裕美)

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