「自分の性格を変えたい、でも……」と思っている人に

落ち込んだときに、「自分の性格が変われば、でも……」とか思ったことはありませんか? 怒りっぽい、飽きっぽい、嫌味っぽい。そんな困った性格は、本当に変えることができないのか調べてみました。

  1. 自分は変わらないという幻想
  2. 他人の性格を判断する基準って?
  3. 変化を信じることから始まる

自分は変わらないという幻想

多くの人は自分の性格は変えられないと思っています。実際、「アメリカにおける中年期研究」という調査でも、過去の性格の変化はしっかりと把握しているのに、未来の性格の変化はかなり少なめに見積もることがわかっています。

つまり「10年前より自分も怒らなくなったよな」とは考えられるのに、「これから先の10年は、今の性格だ」と思いがちというわけです。こうした思い込みは、価値観や好みでも同じようなことが起こるそうです。

友達と遊ぶのが最も大事だった人が家族が一番に変わり、この先もうずっと家族の時間が一番大切だろうと思っていたら、10年後には大事なものが変わったということも起こりうるわけです。

つまり性格は変えようがないという思い込みそのものが、じつはウソかもしれないのです。

確かに近年の研究で遺伝子と性格に関連性が大きいことがわかってきています。それでも遺伝子の影響は半分程度。半分は後天的に変えられるものなのです。

他人の性格を判断する基準って?

では、そもそも人は性格を、どのように判断するのでしょうか?

心理学者のケリーは、他人の性格を判断する基準を3つ示しています。

「弁別性」「一貫性」「合意性」です。1つずつ説明していきましょう。

「弁別性」は、他の人との比較です。

騒がしい集団に所属しているときは「おとなしい」という評価でも、大人しい集団に入れば「うるさい」と言われる。そんな状況を考えれば、理解しやすいでしょう。

「一貫性」は、常に同じような性格かどうかです。

いつも穏やかな人が、烈火のごとく怒っているのを見かけたとしても、「怒りっぽい人だ」と評価を下すことはないでしょう。つまり一過性の行動は、必ずしも性格を判断する材料にならないということです。

「合意性」は、自分以外の人の評価です。

自分が「あいつは嫌味なヤツだ」と感じても、他の人の評判がよければ、「嫌味な性格だ」とは言い切れなくなります。むしろ「自分のことを嫌いなのかな」と思ってしまうのです。

こうやって性格の判断基準を並べてみると、他人による性格の判断も相対的なものだとわかります。他人との比較などによって、同じ性格であっても評価が変わってしまうわけですから。

変化を信じることから始まる

自分の性格は変わりにくいという「幻想」を持ち、他人の性格は相対的に決まっていく。そんな「性格」の特性に気付くと、性格を変えていくことが不可能ではないことがわかるでしょう。

じつは口癖やファッションを変えることで、行動が変わっていくことは、よく知られています。また「役職が人を変える」と言われているように、自分の役割を変えると、性格も変わっていきます。

何より自分が変われると感じることで、人生は大きく動き出します。

参考

『人間関係の心理学』(齊藤勇/ナツメ社)性格は遺伝で決まるって本当ですか?

ダン・ギルバート「未来の自分に対する心理」TED

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