部下を褒めるなら、たまにがいい? ネズミが教えてくれる心の不思議

部下の仕事を褒めるときは、どうしていますか?いつも褒めないことが、部下の育成にプラスに働くかもしれません。ネズミを使った実験から考えます。

  1. どうやって褒めると意欲が持続する?
  2. 「大当たり」にはまる
  3. 「不定率強化」をプレゼントに応用

どうやって褒めると意欲が持続する?

褒められれば、たいがいの人は嬉しいものです。もっと頑張ろうという意欲もわいてくることでしょう。

では、毎回褒められていたらどうなると思いますか?

その答えを心理学者のスキナーは教えてくれます。

レバーを押せばエサがもらえる箱にネズミを入れて、スキナーは実験しました。最初、ネズミはレバーに偶然触れてエサを食べます。そのうちレバーとエサの関連に気付き、自発的にレバーを押すようになるのです。

さて、レバーを押せば必ずエサがもらえるパターンを「全強化」と呼びます。これは先程の上司と部下の関係で考えれば、必ず褒めるパターンです。

一方で、毎回エサが与えられるわけではなく、一定の回数レバーを押せばエサが与えられるパターン、つまりレバーを押してもエサが与えられたり与えられなかったりするパターンがあるものを「部分強化」と呼びます。

さて、レバーを押してもエサが出なくなる仕様にしたとき、しつこくレバーを押し続けるのは、「全強化」と「部分強化」どちらだと思いますか?

正解は「部分強化」です。

「レバーを押せばエサがもらえる」と学習するスピードは「全強化」の方が早いのに、学んだことを維持するのは「部分強化」の強いのです。こうした心理は人間にも当てはまります。

「大当たり」にはまる

ギャンブルに熱中してしまう心理などは、よく「部分強化」で説明されます。

いつも確実に当たりが引けるわけではなく、たまに当たる。それが快感となって、多くの人は当たりを引くまで続けてしまうというのです。行動を維持する力の強い「部分強化」は、当たりが出なくても熱が冷めにくいため、当たりを引くまでどんどん続けてしまいがちです。

また「部分強化」の中でも報酬額が変動する「不定率強化」は、より一層、ギャンブルに夢中になる可能性を高めます。先程のネズミの実験でいえば、レバーが1回押されたとき、通常は1個のエサが3個も5個も出てくる状況です。

このような仕掛けは、「一発逆転」を期待する心理を生み出します。「負けが続いているから、そろそろ当たりがきそうだ」といった心理は、「不定率強化」が招いた心理といえるでしょう。

「不定率強化」をプレゼントに応用

つまり部下を褒める場合は、「部分強化」で不定期に褒める方がより効果が持続します。褒めるだけではなく、時にご褒美をあげたりすれば「不定率強化」になり、さらに仕事へのモチべーションが高まるかもしれません。

この「不定率強化」は、プレゼントをする時にも使えそうです。

常に同じものをあげるではなく、値段や種類を変えることは「不定率強化」となります。

「あの人のお土産は、たまにすごいものがあるよね」といった評価される人は、毎回おなじようなお土産を買ってくる人より強い印象を残していることになります。

恋人や家族へのプレゼントでも、同じような品物を惰性で買うよりも、たまに少し無理をしてでも高級なものをプレゼントするといつまでも記憶にも残るのです。

考えてみれば、ギャンブルのように不定期に大当たりを引くよりも、毎回小さな利益がある方が結局プラスが大きくなるケースが多いのですが、なぜか大当たりに生物は心を惹かれてしまうようです。不思議ですね。

部下を褒めるときや、ちょっとしたお土産やプレゼントにスキナーの発見した心理を応用してみませんか? きっと思った以上の効果が期待できそうです。

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