胎内での経験が大人に大きな影響を及ぼしているかもしれないって、本当?

暗くて狭くて暖かい場所を好む傾向を、胎内回帰願望といいます。どうやら人間にとって胎内は、大きな意味があるようです。胎内に関連することを集めてみました。

  1. 暗くて狭い環境が好きな理由って?
  2. 胎児のような寝相は依存が強い!?

暗くて狭い環境が好きな理由って?

押し入れなどが好きな子どもは少なくありません。布団と壁の隙間に入ると安心するといった気持ちがわかる人も少なくないでしょう。こうした「暗くて狭く暖かい」場所を求める傾向を、「胎内回帰願望」と呼びます。 この願望はエビデンスこそありませんが、比較的多くの人に知られている願望でしょう。目白大学教授の渋谷昌三教授によれば、

「人には胎児期の記憶があり、普段は無意識に収められているはずのその記憶が、時折、子宮への郷愁という形で現れるとする説」

だそうです。

狭くて暗い場所にいるのが安心という人にとって、この説は非常に納得できるものではないでしょうか。とはいえ、そもそも人が胎内にいたときの記憶を持っているかどうかについては、わかっていません。

子どもが胎内のときのことを憶えていると言ったとしても、母親が無意識に誘導している可能性もあり、まだ決着はついていないようです。

全国のお寺で体験できる「胎内」では、胎児にまったくの記憶がないのかというと、そうとも言えないのです。出産前に「キャロットジュースやカレーなどを毎日食べると、乳児はそれらの食べ物を好む傾向が確認された」という論文もあるそうです。

妊娠中に妊婦の食の好みが変わること自体、決して珍しいわけではなく、そうしたことが胎児の影響だと考えるのは、非常に納得しやすい話といえそうです。 では、このように胎児や胎内の経験が、大人になってから多くの影響を及ぼしていると考えるのはどうしてなのでしょうか?

じつはお寺などによっては、「胎内めぐり」という見学コースがあったりします。数珠などを頼りに、お寺の真っ暗な地下をあるくといったものです。暗所の道をたどることによって人間の心身を清め、改めて胎児が生まれるように明るい世界に戻ってくるもの。現在ではいろいろなお寺で観光コースの一つとして公開されています。

有名なところでは、京都の清水寺のものでしょう。ここの「胎内めぐり」は、暗闇を歩いていくと、大随求菩薩のシンボルである「梵字」が書かれた石の前が明るくなっており、その石を回すと願い事がかなうとされています。

このように宗教に活用されるほどに、人は胎内に憧れを持っているらしいのです。生まれた途端に母子一体の保護された状態から断ち切られ、つらい現実に立ち向かわなければならない。そうした想いが、胎内への回帰を強くしたとしても不思議ではありません。

胎児のような寝相は依存が強い!?

米国の精神科医サミュエル・ダンケルは、性格や精神状態が寝相に表れると考えました。ちなみに4つの分類のうちの1つは、丸まって胎児のように眠る「胎児型」。 そのタイプの性格は、

「他人に対する警戒心が強く、自分の殻にこもりがちな反面、依存心が強いタイプ。また、人付き合いの軋轢に悩んでいるとも考えられる」

とのこと(『他人の心理学』渋谷昌三  著/西東社)。

胎児のように眠るから、母親から守られているような性格になるというのはやや強引な気もしますが、このような説が語られるぐらいに、胎内というのは記憶がなくても人には大きな影響を及ぼすと考えられているというわけです。

ちなみに常識的でバランスが取れている寝方は、体を横向きにして内臓を守るように、膝を少し曲げて寝る「半胎児型」でした。

さて、あなたはどんな姿勢で眠っていますか?

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