どうしてもやめられない悪癖は誰にでもあるものです。タバコや深酒、あるいは夜更かしなどなど。そんなやめたくてもやめられない事への対処法を紹介しましょう。
- 悪癖に負けたときの罪悪感も問題
- 【対策1】数分で終わるお手軽対策
- 【対策2】悪癖の回数を減らす対策
- 【対策3】本格的に悪癖をやめてみたいなら
悪癖に負けたときの罪悪感も問題
意志力の限界を感じたことはありますか?体にも心にも悪いとわかっていても、とめられないことはあるものです。しかも誘惑の衝動を抑え切れなくて、ついつい実行しても快楽は一瞬。その罪悪感に打ちのめされてしまうのだからやっかいです。
ダイエット、禁煙、規則正しい生活、生活習慣病の予防、ギャンブルなどなど。誘惑に負けまくる自分にうんざりして、さらに悪癖の回数が増えるといったこともあったりします。
こうした問題への対処法に、多くの人が悩んでいることでしょう。
ただ、一つ朗報があるとすれば、その対処法が開発されていることです。100%防止することは難しくても、回数を減らすことができるかもしれません。
【対策1】数分で終わるお手軽対策
意志力を手早く高めたいと思うなら、呼吸のペースを1分間に4~6回にします。吸ったり吐いたりするときに、5~7秒数えればちょうどよい呼吸になります。この呼吸を数分間続ければ、気分が落ち着いてきて、誘惑の衝動を抑えられる可能性が高まります。
『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル 著/大和書房)が紹介しているこの方法は、科学的根拠があるわけではありませんが、ストレスの緩和に効果があることがわかっています。かなりお手軽にできるので、ちょっとした隙間時間に試してみてはいかがでしょうか?
【対策2】悪癖の回数を減らす対策
もう少し本格的な方法でないと衝動を押さえられそうにないという方には、『あなたの脳は変えられる』(ジャドソン・ブルワー 著/ダイヤモンド社)に掲載された方法を紹介しましょう。
これも難しいものではありません。悪癖を抑えようとするのではなく、何が悪癖を引き起こすのか、その引き金に注意を向けて「悪癖がどんな感じなのか意識する」のです。
じつはやめたいと思っている悪癖は、同様のパターンで誘惑してくるケースが多いのです。イライラとしてタバコを吸ってしまった。テレビを見ているときにポテトチップを食べたくなったなどなど。
習慣的なものか、他の問題を解決するために実行している場合が多いのです。もし他の問題解決のために悪癖が続いているなら、解決法を別に考えることができます。
例えば眠気防止のためにタバコを手にとってしまうなら、睡眠時間を確保できるように生活を改善する。あるいは眠くなったら早めに寝るといった方法もあるでしょう。
また、悪癖をしっかり味わうことで抑止効果が出てくる場合があります。タバコをしっかりと味わってみたら、ひどい味だったことを発見する人もいるそうです。ジャンクフードを舌に乗せてしっかり味わったら、その化学的な味に嫌になってしまう人もいるかもしれません。
感覚を遮断して続けてきた悪癖をしっかり味わうことで抑止効果が生まれる。これは、ぜひ知っておいてもらいたいものです。
【対策3】本格的に悪癖をやめてみたいなら
上記の方法で効果がなかった人にお勧めしたいのは、RAINとよばれる方法です。まず、悪癖を捨て去ろうと努力することをやめます。というのも悪癖を抑えようとすることでストレスがかかると、なじみの習慣に戻る可能性が高いからです。
その上で4つのステップを実行します。
①認識する
自分が悪癖をしたがっていることを認識し、リラックスします。
②受け入れる
欲望があることを受け入れます。
③検証
体の感覚・感情・思考を検証し、自分の体で何が起こっているのかを検証します。
④言葉
そのときに起きていることを簡単な言葉で表現します。
このプログラムはマインドフルネスと併用することでより効果があるとされています。体の感覚や感情・思考を検証するといった方法についても、マインドフルネスの知識があればよりわかりわかりやすいでしょう。
衝動を観察することでストレスを高めずにやめることができるということは、ぜひ知っておきたい知識ですね。