ダイエットも、語学も、ビジネスだって、日々コツコツと積み上げることが成功の近道だと誰も知っています。でも目標のほとんどは続けられることなく、忘れさられていきます。そんな人におすすめしたい習慣をカンタンに身につけるための新ルールを紹介します。
- モチベーションや意志力だのみは失敗しやすい
- 成功は「バカバカかしい」ほど小さな目標から
- 習慣化のための6つのステップとは
モチベーションや意志力だのみは失敗しやすい
「3日坊主」で終わったことを、思い返してみてください。あれだけモチベーションが高かったのに、次の日にはややウンザリしていて、もう1週間後には見るのもイヤになっていたりしませんでしたか?
ちなみに、そのときの行動目標はどんなものだったでしょう。
ダイエットならば毎日20分のランニングとか、筋トレなら腹筋20回とか、英会話なら1時間のリスニングとか、そんなことだったかもしれません。
こうした行動目標は、とても素晴らしいものですが、実際かなりモチベーションが高くないと続きません。これまでギリギリに起きて出社してきた人が、ランニングのために早く起きて、眠りから完全に覚めていない体を動かすなど、冷静に考えてみれば簡単でないとこがわかるのではないでしょうか。
そもそもモチベーションは変わりやすく、意志力は使えば使うほど消耗していくものです。日々の行動目標が習慣化するまで、モチベーションや意志力にたよって継続しようという発想が間違っているのかもしれません。もちろんオリンピック選手並みの意志力を備えているのであれば問題ありませんが、そうした人はこのような記事を読んでいないでしょう。
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成功は「バカバカかしい」ほど小さな目標から
モチベーションにも、意志力にも頼らない習慣化の方法を、スタンフォード大学のDr. Foggやベストセラー作家のスティーヴン・ガイズ氏は開発しました。それは習慣の難易度を下げることです。
スティーヴン・ガイズ氏は、腕立て伏せ1回を習慣化したことで生活が激変したと自著に書いています。目標を「バカバカかしい」ほど小さくすれば、モチベーションも必要ないし、ついでだからとプラスアルファ―の運動までやり続けてしまったというのです。それでも腕立て伏せを忘れてベッドに入ってしまったときは、ベッドで1回だけ腕立て伏せをしたとのこと。
結果、目標をクリアし続け、継続の記録が途絶えないことが快感になったそうです。そして6ヵ月後にはスポーツジムに通うようになり、9ヵ月後には同じような方法で生活を改善。原稿の執筆量も増え、苦手だった大盛りのサラダまで食べるようになったそうです。
繰り返し同じような行動を繰り返せば、その行動は習慣化します。デューク大学の研究によれば、私たちの行動の約45%は習慣で成り立っているそうです。そして習慣化した行動に、モチベーションなど必要ありません。わざわざテンションを上げなくても、多くの人が歯磨きができるのと同じです。
新しい習慣づくりにかかる日数は平均66日ですが、実際には18日から254日と達成に幅があることもわかっています。とにかく66日を目指して、小さな習慣を続けていくことが自分を変える最初の一歩になるでしょう。
習慣化のための6つのステップとは
それでは小さな目標を習慣化する方法をまとめてみましょう。
①身につけたい習慣をリストアップする
そのリストから2~3つの習慣を選びます。通常、習慣化は一つずつ行うことが多いのですが、小さな習慣ならば心理的な負荷も少ないため、複数選んでも問題がないそうです。
②習慣を「ばかばかしい」ほど小さくする
スティーヴン・ガイズは腹筋1回を、Dr. Foggは1本の歯だけを歯間ブラシで磨くことを目標にしました。とにかく10分以内に簡単に終わることを目標にしましょう。
③目標達成の理由を考える
正直に目標を達成したい理由を考えましょう。目標達成の理由が恥ずかしいことでも構いません。表面上の理由にこだわらないように、しつこく「なぜ」達成する必要があるのかを自分に問いかけてみましょう。
④現在の習慣に新しい習慣を結びつける
例えば1回の腹筋なら入浴前でもいいでしょうし、1個だけ単語を確認するなら就寝前でもいいでしょう。日々の習慣に小さな習慣を入れ込むことで習慣化は、より簡単になります。
⑤目標達成をチェックする
カレンダーに書き込んでもいいですし、エクセルなどでチェック表を作ってもいいので、日々進捗状況をチェックしましょう。ただしチェックマークは手書きの方がいいとスティーヴン・ガイズは書いています。
このチェック表を目に付くところに貼っておけば、忘れたときにもフォローできます。また習慣を日々続けていることが、モチベーションのアップにもつながっていきます。
⑥行動達成を祝う
Dr. Foggは間抜けな感じのお祝いがいいと書いています。勝利のポーズを取ってみるとか、自分に拍手してみるといった方法もあるでしょう。スティーヴン・ガイズ氏は、YouTubeで笑える動画を見て愉快な気持ちになることを勧めています。
自分にあったご褒美を、新習慣を達成した後に与えてください。
今日は小さな習慣で目標を達成する方法を紹介しました。
心理学を使った生活改善に興味のある方は、こちらもご覧ください。
参考:『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ/ダイヤモンド社)/「The Magic of Tiny Habits」(Tonya Lester LCSW/Psychology Today)