「なんかつまらないな……」と思ったらルーティンを増やせばいいのを知っていますか?ちょっと驚くかもしれませんが、これは心理学が見つけた人生を楽しくするための一つの方法なのです。それでは、つまらない人生を楽しく変える技を紹介しましょう。
- 「意味ある人生」の3要素
- 意味ある人生をルーティンがつくる
- 4つの領域に注目
「意味ある人生」の3要素
そもそも「つまらない人生」の逆「面白い人生」とはどんなものでしょうか? パリピでイベント三昧、それとも大金持ち?どちらも楽しそうですが、必ずしも手に入れたい生活ではないかも。年を重ねればイベント三昧の生活はツライでしょうし、大金持ちともなればそれを稼ぐ仕事に追われたり、資産を守るための気苦労が多いかもしれません。実際、幸福は年収660万円ぐらいがピークで、それ以上はあまり変わらないといった研究結果もあります。
むしろ多くの人が望んでいるのは、「面白い人生」よりも「意味ある人生」なのではないでしょうか?
他人からの評価はともかく、自分にとって意味があると思える日々を送れていれば、かなり心地よい日々を過ごせるでしょう。
そして「意味ある人生」を決める要素は、すでに心理学が解明しています。ポイントは、以下の3つです。
① 一貫性
自分の人生を俯瞰して「なるほど」と頷けることが重要です。いろいろあったけれど、自分の人生はどこかに向かって着実に進んでいると思えれば「意味ある人生」と考えられるというわけです。さまざまな過去の経験が、現在と未来の自分につながっていると思えるのかどうかがポイントのようです。
② 目的意識
生きるための目的を持ち、さらにそのための目標を掲げて歩んでいるのが重要とのこと。これには多くの人が共感できるのでは?
③ 重要性
自分の人生に価値があると思えることが、意味ある人生を送る最初の一歩でしょう。もちろん自分の信じている通り、社会がその生き方の重要性を認めてくれればさらにいいでしょう。ただし社会が認めても、自分にとって価値があると思えない人生は、「意味ある人生」にはなりにくいでしょう。
4つの領域に注目
もちろん悪習といったルーティンでは、意味のある人生にはつながらないでしょう。つまり意味ある人生のためには、意味あるルーティンを選択する必要があります。
意味のあるルーティンについて、作家のポールキャンベルは4つの領域が重要だと指摘します。以下の4つの領域に関連するルーティンを、無理のない範囲で生活に組み込むといいそうです。
領域① 創造的
芸術な行動や何かを作る時間を、定期的に確保すること。パズルを取り組むといったことも、この領域に含まれます。
領域② 運動
これはよく言われることでしょう。運動を生活の中に定期的に入れられれば、ストレス発散にもなるし、健康にもいい。ポイントは無理なく続けられることです。
領域③ 学び
興味のあることを学びましょう。新しい知識や技能を習得することが刺激となり、自分の成長にもつながります。
領域④ 提供
誰かのために動く時間をつくります。ボランティアでもいいし、落ち込みがちな友人に電話するのも、寄付でもOK。人のために働く時間をルーティン化すると、自分の人生に意味があると感じやすくなるそうです。
ルーティンは人生を意味あるものに変えるだけではありません。メンタルヘルスの維持にも役立ちます。職を失ったときなども、生活のリズムを崩さない方が落ち込む度合いが少ないといった研究結果もあります。
「人生がつまらない」と感じているなら、自分が少しでも興味のあることをルーティン化してみは? 1日15~20分といった活動が、自分にエネルギーを与えてくれるかもしれません。
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参考:「Routines and Meaning in Life」(Samantha J. Heintzelman Laura A. King)/SAGE Journals)/「A Daily Routine Helps Us Feel Better During Difficult Times」(Polly Campbell/Psychology Today)