誰にでも「めんどうくさい」と思ってしまうことはありますよね。でも、それが生活全般に及ぶようなら要注意。本来すべきことにまったく手をつけられないまま、時間が過ぎ去ってしまうかもしれません。そこでこの「めんどうくさい」という感情を押さえ込むスキルを探してみました。
- 「めんどうくさい」をなくす4つの原則って?
- 30秒で「めんどうくさい」が消える!
「めんどうくさい」をなくす4つの原則って?
いつでも「めんどうくさくない」と言える人は、まずいないでしょう。ほとんどの人は、「めんどうくさい」と思いながらも、気持ちを奮い立たせて頑張っているものです。
とはいえ「めんどうくさい」といった気持ちに囲まれているような生活は、あまり幸福とはいえないでしょう。
心理行動コンサルタントでもある鶴田豊和氏は、「めんどうくさい」と感じるのは、「やらなきゃいけない」といった思いにとらわれているからだと解説します。
そして、「めんどうくさい」をなくす4つの原則をあげています。
①「やらなきゃいけないこと」を減らす
②「やらなきゃ」と思わないようにする
③「やらなきゃ」と思ってもいろいろ考えない
④工夫してとにかく行動する
①の「『やらなきゃいけないこと』を減らす」ことができれば苦労ないと思う人もいるかもしれません。しかし、「めんどうくさい」と思ったことを紙に書くだけでも、「やらなきゃいけない」というネガティブな感情が収まるそうです。
例えば「運動がめんどうくさい」と書けば、「どうして自分はめんどうだと思ってしまうんだろう」とか、「意志が弱いなぁ」といったネガティブな感情の連鎖が止まる可能性があるそうです。
また本当にやる必要があるのかを自らに問うのも効果があるとのこと。アウトソーシングしたり、あるいは思い切って「やめる」という選択肢もあるかもしれません。
「やらなきゃいけないこと」を減らそうという思いで生活を見直せば、変えるポイントがみつかるかもしれません。
②の「『やらなきゃ』と思わないようにする」も、一見厳しいと感じるかもしれません。しかし手をつける前は「めんどう」で「やらなきゃ」と思っていたのに、実際にやり始めたら「意外とやれそうだ」と感じた経験はありませんか?
どんなときに「したい」と感じるのかを考え、めんどうでなおかつ「やらなきゃ」と感じるシチュエーションを減らしていきましょう。カフェやワークスペースなど心地よい空間で作業するといった方法もあるでしょう。
③の「『やらなきゃ』と思ってもいろいろ考えない」は、考えすぎる人ほど面倒くさく感じてしまう傾向性が強いようです。事前にあまり考えすぎないほうが、行動力が上がるそうです。効率性や効果などを考え過ぎず、見切り発車ぐらいのほうが行動を起こしやすいといえるでしょう。
④の「工夫してとにかく行動する」は、作業をスタートしてしまえば、その後はそれほど苦にならないという点からの提案です。
医師の加藤俊徳氏は、「めんどう」という気持ちを発生させないために、しっかり準備をすることを勧めています。脳は、準備は「めんどう」と感じないのだそうです。この脳の性質を利用して、資料を読むなど、取り掛かる気分になれないときから関連する作業を始めておけばいいそうです。
また手書きでやるべき手順などを書き出すと、キーボードで打つより脳への刺激が多いので、「めんどうくさい」と感じる確率が少なくなるそうです。
30秒で「めんどうくさい」が消える!
ここまで「めんどうくさい」と思わないようにする地道な方法論を説明してきました。
しかし加藤氏は、わずか30秒で「めんどうくさい」感情を取り去る方法を紹介しています。
目をつぶり、30秒ほど片足で立ち続けてみましょう。
そもそも「めんどうくさい」は脳に余裕があるからこそ感じるものだそうです。つまり脳に余裕がない状態を作り出してあげれば、「めんどうくさい」という思いも消えていくのです。
どうしても手がつかないとき、目をつぶって30秒ほど片足で立てば、とにかく作業を始められるぐらいにはなるそうです。
確かに、どんなに「めんどうくさい」と思っても、締め切りギリギリになれば多くの人は動くもの。それは脳に余裕がない状態だからかもしれませんね。また、加藤氏は「めんどうくさい」は、「よく考えて」「注意したほうがいいよ」という警告のケースもあると語っています。
そんな側面も考えながら、なるべく「めんどうくさい」という気持ちに振り回されないようにしたいですね。
行動に大きな影響を与える心理に興味のある方は、こちらもご覧ください。
参考:『「めんどうくさい」がなくなる本』(鶴田豊和/フォレスト出版)/『「めんどうくさい」がなくなる脳』(加藤俊徳/SBクリエイティブ)