強すぎる自己批判はパフォーマンスを下げる!?実績を上げる3つの対策

「なんて自分はダメなんだろう」。そんな言葉が口をついて出てきたら要注意です。少し自己批判が強くなっていませんか?強すぎる自己批判はパフォーマンスを低下させることが知られています。今日は自己批判の危険性とその対策について紹介します。

  • 自分を責めすぎでは?
  • パフォーマンスを上げたいなら肯定を!
  • 自己批判を改め、実績を上げる3つの対策

自分を責めすぎでは?

試しに過去1週間を振り返ってみてください。

できなかったことを中心に思い返していませんか?自分では反省すべき点が多いと感じているかもしれませんが、もしかしたら、それは思い過ごしかもしれません。実際以上に自分を責めすぎている可能性があります。

仕事をするなら楽天的過ぎる人より、自分に厳しい人の方がいいと思っていませんか?確かに他人からの批判は、自己批判的な人の方が少ないかもしれません。しかし仕事で実績を上げることを考えると、自己批判的な態度はマイナスに働く可能性があります。

パフォーマンスを上げたいなら肯定を!

「The Ideal Praise-to-Criticism Ratio」(Jack Zenger and Joseph Folkman/『Harvard Business Review』)に紹介された実験によれば、チームのパフォーマンスとチームメイトからのフィードバックに関係があることがわかったそうです。

最もパフォーマンスのよかったチームは、ネガティブなフィードバックは1つで、ポジティブなフィードバックが6つあったそうです。逆に最もパフォーマンスが低かったチームは、ネガティブなフィードバックが3つに対してポジティブなコメントが1つしかなかったのです。

しっかりと反省して次に臨むというのは、しばしば称賛される行動ですが、パフォーマンスから考えると必ずしもプラスには働かないようです。

これは自己批判でも同じことが言えそうだと、臨床家のF.ダイアンバースは指摘しています。

自己批判的な態度のわかりやすいマイナス面は、リスクを過大にとらえて、消極的な態度をとってしまうことでしょう。マイナス面が強調されると、行動への意欲が下がってしまうのはいたしかないでしょう。しかし仕事などで実績を上げるためには、リスクを計算しつつも一歩を踏み出す必要があります。反省ばかりで行動が伴わないのは、周囲からの批判をかわすことができても実績を上げることにはつながりにくいでしょう。

自己批判を改め、実績を上げる3つの対策

では、自己批判的な態度を改めるのはどうしたらいいのでしょうか?
3つの対策を紹介しましょう。

①口癖をやめる
まず自己批判的な口癖をやめてみましょう。
自分のネガティブな口癖を書き出してみましょう。「自分なんて~」とか、「本当に私はダメだ」といった自分の口癖を並べてみると、決して他人には言わないような言葉だとわかるでしょう。
他人には配慮して口にしないのに、自分になら言ってもいいというのは変な話ですよね。

次に書き出した口癖を、自己批判的ではないセリフに置き換えてみましょう。
例えば「本当に私はダメだ」というセリフなら「けっこう私にもいいところはある」といった形にしてみましょう。
あとは日々、口癖を置き換えるようにすればOKです。

②ネガティブな思い1つに、6つのポジティブを考える
先にも書いた通り、パフォーマンスをアップさせる否定と肯定の割合は1:6です。1つ自己批判的なことを思いついたら、それに6つの肯定的な要素を探してみてください。

例えば
「仕事の仕上がりが遅い」と反省したら、

(1)「丁寧な仕事ぶりは認められている」
(2)「ミスが少ない」
(3)「周辺まで調べたから全体を把握できた」
(4)「時間内には終わった」
(5)「プロジェクトの失敗に関連する項目をみつけた」
(6)「見やすい資料になった」

といった形でポジティブな要素を探してみるのです。自己批判的な思考は癖になっていることが多いので、考え方の幅を広げてみましょう。

③セルフ・コンパッションを高める
「ありのままの自分を受け入れる」というセルフ・コンパッションが、近年、注目されています。そうした考え方を強化するためのエクササイズもあるので、紹介しましょう。

(1)自己批判で傷ついた感情をいたわる
自己批判によって、自分の心も傷ついています。その苦痛に慈悲の心を向けて癒してあげましょう。

例えば「怠け者」と批判されていたら、その傷ついた心に意識を向けてあげてください。

(2)自分を動かす愛あるメッセージを考える
例えば「怠け者だから資格試験に受からないんだ」といった批判を自分に繰り返していたなら、資格試験の勉強をしたくなるようなメッセージを考えてください。例えば「怠け者」だと自分を批判するのではなく、「仕事に追われている時期は勉強ができないのも仕方がない。休日に頑張っているから、そこにもう少し時間をかけてみよう」といったように自分を励ましてみてください。なかなか思いつかないと思ったら、優しい友人や理解ある上司なら、どんな言葉をかけてくれるのか考えてみるといいようです。

(3)自己批判の苦痛に気づいて自分を励ます
今後、自己批判で傷ついている自分に気づいたら、先程考えたメッセージで自分を励ましてあげてください。自己批判がパフォーマンスを改善することに、必ずしもつながらないことを思い出してください。

心理学を活用したライフハックに興味のある方は、こちらもご覧ください。

参考:「The Ideal Praise-to-Criticism Ratio」(Jack Zenger and Joseph Folkman/『Harvard Business Review』)/『セルフ・コンパッション』(クリスティーン・ネフ/金剛出版)/「Are You Self-Critical?」(F. Diane Barth L.C.S.W./Psychology Today)

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