夢中になってしまう仕事のつくり方

「夢中になってやれるような仕事に出会えたら」と考えてしまうことはありませんか? 気分の乗らない仕事はツライものです。もし仕事がゲームのように楽しければ、気分的には勤務時間も遊んでいるようなものです。そこでいつもの仕事を楽しく変えるポイントを紹介しましょう。

  • テトリスのように夢中になる
  • スキルを磨く1万時間を楽しく
  • 仕事をゲームとして考えてみる
  • 大き過ぎるプロジェクトを分解する
  • 自分のアイデンティティーとの関連を考える
  • 習慣をつくる

テトリスのように夢中になる

「もっと自分に合う仕事があれば、きっと夢中になれる」と思う人も多いでしょう。それは半分正解で、半分は不正解といえそうです。

突然ですが、テトリスをしたことがありますか?

上から落ちてくる正方形をつなげた多角形のブロックを積み上げて、横に揃ったラインを消していく、かつて大ヒットしたゲームです。

このゲームにはまった人も多いのですが、これが実際の仕事だったらと考えると、多くの人がゾッとすることでしょう。どんどん落ちてくるブロックをフォークリフトなどで積み上げて、ひたすら早くなるスピードに対応していっても、最後には必ず失敗するという仕事なのですから。

逆に言えば、いま面白味を感じていないような仕事であっても、夢中になれる要素を見つけられれば、テトリスのように熱中できる可能性があります。

スキルを磨く1万時間を楽しく

さて、熱中してしまう仕事をつくる最初の難関は、仕事の熟達にかかる時間です。何らかの専門家になるためには、1万時間が必要だとよくいわれています。つまり1万時間は、専門家になるためのスキルをひたすら磨く必要があります。ゲームのように未熟なうちは敵が弱いという設定であれば簡単ですが、現実ではそうもいかないでしょう。

つまり失敗してもモチベーションを失わない環境を整える必要があります。

フランスのビジネスエリート養成機関であるESSECビジネススクールのレポートには、努力が必要な時間を楽しいと感じられるようにするためのポイントを解説しています。そのいくつかを紹介しましょう。

①仕事をゲームとして考えてみる

先にも書いた通り、ゲーム上ならば無意味で単調な行動であっても十分面白くなる可能性があります。そのシステムを応用してみましょう。

ゲームに夢中になる要素はさまざま分析されていますが、その要素の1つが目標とフィードバックです。

まず、面白いゲームには、適度な難易度やゴールが設定されています。少しずつスキルアップできるように計算されています。その上に努力したことが、数値によって簡単に示されるようになっています。

ところが実際の仕事は、自分のスキルにあった難易度の仕事が用意されるわけではなく、しっかりとしたフィードバックがあるわけでもありません。例えば頑張ったと思ったのに、ボーナスが減っているといったこともあるでしょう。

だからこそ自分の成長を促す目標を自ら設定してみましょう。

たとえば営業での数値的な成果の前に、「先方の困りごとを聞き出す」「解決方法を提案する」といったアクションを一時的な目標するといった方法もあるでしょう。あるいはアポイントの数を追いかけてみるのもいいかもしれません。事務作業であれば、スピードを追い求めるといった方法もあります。

自分だけの目標を設定して、進捗度をチェックするようなゲーム性を見いだせれば、テトリスのようにただ落ちてくるブロックを積むだけの作業であっても面白くなります。

②大き過ぎるプロジェクトを分解する

大きすぎるプロジェクトは、自分の目標や成長の道筋もわかりにくくなります。だからこそプロジェクトを分解して、自分の成長が見えるような仕事の集合体に変えてみましょう。

自分がしっかりと把握できるように仕事を変えていくことで、なんだかよくわからないけれど、言われた通りに走っているということが少なくなります。

③自分のアイデンティティーとの関連を考える

自分の生きがいや大切にしていることと、その仕事がどんな関係があるのかを考えてみましょう。最終的な商品が誰にわたり、どのように社会を豊かにしているのかを考えたり、自分が動くことで、仕事にかかわる人達にどんな幸福を得ているのかを考えるのもいいでしょう。

そもそも自分にとって大切なことが何なのかがわからないという人は、自分の葬式を思い描き、参列した人にどんな言葉を語ってほしいのか、どんな人生だったら満足なのかを考えてみましょう。

④習慣をつくる

楽しいと思える業務ができたら、決まった時間に実行するなどして、習慣化するようにします。例えば、朝一番ではかどる仕事を見つけ、その作業スピードや精度がどんどん上がっていると感じたなら、朝の仕事として固定してみるのです。

習慣化に成功すれば、そこに自分の成長が認められなくても、続けることは難しくありません。別の分野で新たな目標を設定し、ルーチンワークは手早く終わらせるようにすればいいのです。

今日は仕事を面白くする方法について紹介しました。

仕事や日常生活に役立つ心理学の知識に興味のある方は、こちらもご覧ください。

監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

参考:「How to Get Hooked on Making an Effort」(Fabrice Cavarretta/essec knowledge)

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