リモートハラスメント(リモハラ)って何?その具体例と仕事で役立つ対策

最近、よく耳にするようになった「リモハラ」を知っていますか?新型コロナウイルスの影響が深刻化する中で増えっていったテレワークで起きるハラスメントです。オンラインでのコミュニケーションだからこそ起きやすい問題を徹底解説します。

  • テレワークの増大が生み出したハラスメント
  • リモハラってどんな行動?
  • リモハラ予防3つのルール
  • 多くの人がテレワークに悩んでいる

テレワークの増大が生み出したハラスメント

リモハラは「リモートワークハラスメント」の略です。つまり「リモートワーク(遠隔勤務)」で起きるハラスメントというわけです。

ちなみに「リモートワーク」と「テレワーク」の違いは、「リモートワーク」がただ会社や事務所から離れた場所で働くのに対して、「テレワーク」は「場所や時間を有効に活用する柔軟な働き方」と国に定義されています。「テレワーク」に「時間」が明記されている点を除いてどちらもほぼ同じ意味ですが、自宅などで仕事をすることを「テレワーク」と表現するケースが多いので、この原稿では「テレワーク」で統一します。

新型コロナウイルスの影響で、テレワークを実施する企業がかなり増えました。パーソナル総合研究所の調査によれば、4月中旬にテレワークをしていた人は27.9%で、前月の2倍以上の伸びとなっています。その結果、Zoomに代表されるオンライン会議システムやメール、チャットで仕事を進めることが増え、それに付随するハラスメントも増えてきているというわけです。

リモハラってどんな行動?

では、「リモハラ」は具体的に、どのような行動を指すのでしょうか?

マイナビニュースが男女会員1000人にアンケートした結果などを見ると、リモハラにはセクハラ的な行動とパワハラ的な行動があり、それぞれテレワークの持つ特性と関係があるようです。

そこでリモハラの具体的な行動を2つに分け、さらに、そうした行動を生みやすい環境的な特徴について、まとめておきましょう。

(1)セクハラ的な行動
①オンライン会議で部屋をもっと映すように命令
②私服をもっと見せるように言う
③映っているベッドで「僕も寝たいな」などと話す
④部屋の様子から個人情報を収集していた
⑤プライベートとしか思えないようなメールが大量にくる
⑥一対一のオンライン飲み会に誘われる
⑦上司が服を脱ぎだした

①~④と関係するのが、自宅で仕事することによって増えたプライベートな情報です。具体的にはオンライン会議に映る部屋の様子や出勤時と比べればカジュアルとなる服装などです。

こうした情報を得たことで関係性が深くなったと勘違いするのか、さらにプライベートな情報を得ようと踏み込んでくる人がいるようです。
そうした勘違いがより強まると、⑤~⑦といった行動を起こしたりするようです。

オンラインコミュニケーションでは、相手の表情やしぐさなどによって醸し出される雰囲気がつかみにくくなるので、拒否されていないと勘違いしてセクハラ行動に出やすくなるのかもしれません。

部下などのプライベートに踏み込まない、質問しないといった態度を徹底する必要がありそうです。

(2)モラハラ的な行動
①1時間に1回など仕事の進捗確認が多すぎる
②オンライン会議が多すぎる
③離席をサボりだと責められた
④残業申請が多すぎると認められなかった
⑤休み時間までモニターの接続を強要
⑥時間に関係なく仕事の指示がくる
⑦子どもなどの声がオンライン会議に入り怒られた
⑧説明がないのに新規の仕事を振られた
⑨メールで高圧的な指示がくる
⑩リモート飲み会を強制される
⑪チャットなどを無視された

①~④までのハラスメントの背景にあるのは、部下がサボるのではという上司の不安です。じつはテレワーク導入時に、経営陣が抱える代表的な不安が「部下のサボり」です。

実際に導入すると、サボる社員よりも、仕事をアピールできないと感じて働き過ぎてしまう人の方が多いようなのですが、人によっては疑い続けてしまうのです。テレワークのシステムによっては、かなりこまかく勤怠管理ができるのですが、そのようなシステムを導入していない企業では部下を信じるしかない側面も出てきます。
部下への不信を監視によって解消しようとしれば、モラハラ的な行動も多くなってしまうでしょう。

⑤~⑦は仕事とプライベートの時間の区別できないために起こります。会社に出勤していれば、退社すればプライベートですし、昼食などで離席したときもプライベートです。しかしテレワークでは自宅に居続けるので、ずっと仕事時間だといった勘違いが起きやすいのです。
これは部下の方にも起きやすく、ついつい働き過ぎてしまうといった声もアンケート調査などではあがっています。

⑧⑨はオンラインでのコミュニケーションの問題とつながりがあります。
職場で顔を合わせながらする仕事であれば、わからなければ比較的簡単に質問ができます。あるいは指示が不足しているのを部下の様子から汲み取り補足することも可能です。しかしメールだけで指示を与える環境で同じようなことをすると、仕事が進みません。

またメールやチャットなどの文字のやりとりは先鋭化しがちだといった研究もあります。携帯のメールやLINEなどでは、そうした印象を補うように顔文字やスタンプなどを活用します。
これまではメールだけではなく、顔を突き合わせる時間も多かったのでぶっきらぼうなメールをフォローできましたが、テレワークではそうもいかないのです。

⑩⑪は通常のオフィスでも起きがちな問題が、そのままオンライン空間で起きているケースです。話しかけられているのを無視する、しつこく飲み会に誘うのはオフラインでもオンラインでも問題です。

リモハラ予防3リモハラ予防3つのルールつのルール

リモハラは加害者側が態度を改める必要があります。では、被害者側が何もできないかというと、いくつか予防法があることがわかりました。3つにまとめて紹介しましょう。

① プライベートを見せない
オンライン会議では洗濯物など生活感を感じさせるものを排除するだけではなく、
部屋が映りこまないよう壁を背景にしたり、バーチャル背景を活用したりしてみましょう。
また服装なども出勤時の服装に近づけることで、プライベートではないことをアピールすることもできます。

② 就業時間とプライベート時間の切り分けをアピールする
休み時間はモニターを切らせてもらう、時間外のメールには対応しないなど、就業時間の終わりと始まりをうまくアピールすることは有効かもしれません。ずっと仕事をしている印象を持たれることは、部下・上司お互いにとって問題ではないでしょうか。

③早めに反応する
テレワークは期待される反応のスピードが上がっているようです。事務所で声をかけて仕事を頼む感覚でチャットやメールを使うからかもしれません。対応できないときは、「1時間ほどお待ちください」といった返信を返すことで、相手の不安も小さくなります。

多くの人がテレワークに悩んでいる

マイナビニュースの調査によれば、リモートワーク化によるハラスメントの有無について、49.1%が経験したと答えています。

一方、インターネットリサーチのアンケート調査によれば、テレワークでの上司の悩みのトップは「部下との距離感」、2位が「部下への指示出しタイミング」、3位が「部下に対する行動管理方法」でした。

テレワークの進め方に戸惑ってる人が多く、そうした環境下でリモハラが起きているようです。リモハラは、録画も録音も簡単で証拠が取りやすいハラスメントです。相手に不快な思いをさせないように、自らの行動を見直すことは重要でしょう。

相手の話をしっかり聴く技術を学びたい方は、こちらもご覧ください。

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