運動には、うつやストレス、脳の老化にも大きな効果がある!?

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運動をしなければと思っても、ついついサボりがち。そんな人も多いことでしょう。ついつい面倒と感じてしまうのもわかります。でも、近年の研究によれば、運動には、これまでに考えられている以上の高い効果があるようです!

  1. ハーバード大学の医師が推奨
  2. うつ病にも効果的
  3. ストレス対策にも高い効果が
  4. 脳の老化防止にも!
  5. 理想的な運動プログラムって

ハーバード大学の医師が推奨

「運動が身体にいい」といった話は聞き飽きているという人も少なくないでしょう。しかし、そうした効果はちょっと古い情報かもしれません。じつはこれまでに考えられているよりも運動の効果は大きいようなのです。

そこで『脳を鍛えるには運動しかない!』(ジョンJ.レイティ/エリック・ヘイガーマン 著/NHK出版)から、運動の効果について紹介しておきましょう。ただし、最初に言っておきたいのは、運動だけですべての問題が解決すると考えるとのは危険です。病気であれば医師の判断が第一ですし、論文で発表されていても、すべての人に100%効果があるわけではないからです。

と、そんな注意を促したくなるぐらい、書かれている内容には驚かされます。

また、著者のジョンJ.レイティが、ハーバード大学医学部臨床精神医学准教授であり、精神科医たちの指導する立場でもあり、1998年から毎年、同業者が選ぶ全米ベストドクターに選出されていることも付け加えてきます。

うつ病にも効果的

うつ病に運動が効果的だという話は、聞いたこともある人もいるかもしれません。しかし抗うつ剤の効果と運動の効果を、実際に比較実験した話はしらない人も多いのではないでしょうか。

デューク大学では、ジェームズ・ブルメンタールが両方の効果を16週間にわたって調べたそうです。実験参加者は、抗うつ剤グループ、運動グループ、両方を試すグループの3グループに分けらました。運動は週3回、30分間、監督下でウォーキングかジョギングをするといった程度のものでした。

結果、本書によれば、3グループともうつの症状が大幅に改善。どのグループも約半分の参加者の症状がみられなくなったそうです。また13%は症状が緩和したものの、すっかり治ったわけではなかったそうです。

さらに6ヵ月後の調査では、うつが治った人は、運動グループは70%、投薬グループでは48%、運動と薬の両方を試したグループは45%となったそうです。この両方を試した人達の数値が悪かったことについて、運動がうつにもたらす効果を調べると聞いて集まったのに、薬が処方されると聞いてがっかりし、薬が運動の効果を妨げていると感じてしまったからだと結論づけています。

生理学的にはあり得ないことだけど、そうした不自然な思いが治療効果を減らしたのではないかと推測しています。

ストレス対策にも高い効果が

うつに効くならストレス対策にも、高い効果を発揮するだろうという推測は正しいようです。

イギリスのリーズ・メトロポリタン大学の研究では、終業後に「同僚と協力しあえたか」「時間管理ができたか」「締め切りが守れたか」について自己評価してもらった。その結果、昼休みに45分から1時間のエアロビクスのクラスに参加したり、30分から1時間ウェイトトレーニングやヨガをした人は、3項目すべてにいつもより「よくできた」と答えたそうです。全体的に見ると、運動をすると仕事に対して前向きになり、ストレスも減っていることがわかったそうです。

また、会社が提供する運動プログラムに参加してる社員は、病気で休む日数がそうでない社員より80%も少ないという別の研究結果もあるそうです。

脳の老化防止にも!

脳のアンチエイジングについても、この本は実験結果を紹介しています。

ハーヴァード大学の疫学者ジェニファー・ウーブは、70~81歳の女性1万8766人の運動量と認知機能を調査しました。結果、週に12時間のウォーキングか4時間弱のランニングをしていた人たちは、記憶力と知能テストで加齢によって衰える確率が20%低いことがわかりました。

またそこまで運動を頑張らなくても、週に1時間半のウォーキングでも、体を動かしていない人よりはるかによい結果が出たことも明らかになりました。

理想的な運動プログラムって

さて、最後に著者が推奨する脳を活性化する運動プログラムも紹介しておきます。

理想的には、週6日、なんらかの有酸素運動を45分から1時間実施することだそうです。そのうち4日が中強度で長めに、あと2日は高強度で短めにすることを勧めています。高強度の運動をすると、脳を作る重要な成長因子のいくつかが体から分泌されるそうです。また短時間で高強度の運動をするには筋力トレーニングを含んだ方がいいとも書いています。つまりランニングと筋トレを組み合わせるといったトレーニングがいいのでしょう。注意点は、2日続けて高強度の運動をしないことだそうです。

じつは運動を定期的に行う習慣を身につけることは、簡単ではないことがわかっています。しかし、これだけ脳にいいとわかったら、行動してみたくなりませんか?

理想的な運動にまで届かなくても、30分のウォーキングでも何もしないよりは効果があるので、簡単な運動から始めてみるのもいいかもせんね。

ストレス対策に興味のある方はこちらをご覧ください。

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